にのじ@ばよりん的日常

バイオリン弾きにのじの日常生活!
仕事や遊び、色々書き込んでます。お気軽にコメントを書いて下さいね!

これで

2010-11-30 01:26:23 | オーケストラ
博多のアクロス福岡のホールでモーツァルトプロの本番。
ゲネプロでは余りに広すぎる空間に手こずりました。
響きが多過ぎて音の粒が聞こえてこないのです。
風呂場で更にエコーを掛けた感じと言ったらちょうど良いかも。

しかし本番、ほぼ満員お客さんが程良く響きを吸ってくれていい具合になったのです。
実に弾いていて気持ちの良い音。
ここでモーツァルトを演奏するという事の幸福感を胸いっぱいに感じつつ。
マエストロとの5回の本番も終了しました。

ジュピターが終わって何度目かのカーテンコール。
最前列の女性からマエストロにお花と籠いっぱいのイチゴのプレゼントが。
マエストロは何とステージの上でそのイチゴをパクリ!
コンサートマスターの荒井さんや各パートのトップにもイチゴをプレゼントして回って。
みんなで大笑い。
楽しいステージ風景となりました。

今日の本番でマエストロと東フィルとの10年間に渡るコラボレーションも一区切りとなりました。
マエストロと共に音楽を作って来た月日は何物にも替え難い大きな財産となりました。
これからは次の世代の指揮者エッティンガーさんと新しい時代を作れたらと思います。

そんな感慨も胸に抱きつつ、モーツァルトの大傑作の3曲を演奏していました。
一つ一つの音が胸に様々な思い出呼び起こし、また寂しさをも感じさせてくれたのです。
ステージ上のイチゴはまるで最後の晩餐のよう。
笑いながらも、心の中に寂しさも。

最後の

2010-11-28 00:12:38 | オーケストラ
ブルックナーの定期が終わって、次の定期はオール・モーツァルトの定期でした。
モーツァルトが最後に書いた三曲の交響曲、39番、40番、41番を一度に演奏するという演奏会。

それぞれの曲のキャラクターが全然違います、演奏する音色もそれぞれの曲で変えなくてはいけません。
またその中の楽章毎にも相応しい音がある、合計12通りの音楽と音色。
きちんと弾き分けるのはなかなかに難しい。
マエストロの要求を現実の物にする為の労力は桁外れの物が必要となります。

とにかくモーツァルト、悩ましくも怪しい魅力に満ちるモーツァルト。
天上の声が聞こえたかと思えば、次の瞬間には地の底からの慟哭も。
何回やっても答えは見出せませんね。
天才の音楽に挑んでは跳ね返される、そんな繰り返しです。

一昨日オペラシティーで行われた定期は非常な盛り上がりと見せました。
特に40番の終わった後の拍手は凄かった。
そしてコンサートの締めくくり、ジュピターの最後の音が消えた瞬間に爆発した拍手。
ブルックナーの時の静かでも力強い拍手とは違った高揚感。
これもまた忘れる事の出来ない夜。

さて今日は岐阜市のサラマンカホールで定期と同じモーツァルトプロ。
明後日はまた同じプロを博多のアクロス福岡で。
ミニツアーです。

そのツアーの移動日の明日は京都で息抜きをします。
岐阜の本番は午後3時からでしたので、終演後にそのまま京都まで移動して来ました。
明日もここに一泊して博多へは当日に移動します。
紅葉シーズンの京都、もの凄い人の数です。
なので明日は人があまり行かないだろうと思われる穴場を狙って紅葉を楽しもうかと。
そんな計画でおります。

お別れは

2010-11-24 01:07:38 | Weblog
日曜日のオーチャード定期でバイオリンの木村さんが定年退職を迎えられました。
先月は尼崎で牡蠣鍋を囲んでパーティーをやりましたが。
とうとうその日を迎えられたのです。

この日のゲネプロが終わった直後、マエストロと記念写真を撮ったりしていまして。
マエストロもこれから木村さんとダンスをするよ、などと言いながら固く握手をして。
我々もステージ上で記念撮影、一人一人とかたく握手をしたり。

そんな一日でした。
良い演奏会になったのもそんな理由があったからと思います。

語りだせば切りがなくなってしまいそうで。

ご本人はさぞかし苦労なさったと思うのです。
中国の出身、日本へ渡り演奏家に。
持ち前のエネルギーと明るさで周りの雰囲気を変えてしまう、そんな不思議な人でありました。
日本へ帰化されて名前も木村さんになっても、みんなからは林(リン)さんと昔の名前で呼ばれていました。

ブルックナーが終わりステージから引き上げるときに皆、木村さんの肩をたたき握手をして袖へ。
私も握手をしながら、何かこみ上げてくる思いがありました。
寂しくなりますね。
これから。


さて明日はチョンさんの後半戦。
モーツァルトの3大交響曲のリハーサル。
今日の砲撃事件の影響が心配ではありますが。
大丈夫でしょう。

天を目指す

2010-11-22 02:05:34 | オーケストラ
金曜日にサントリーホールで、今日はオーチャードホールで。
ブルックナーの交響曲第八番を二回、チョンさんの指揮で演奏しました。

思い出深く、そして大好きなこの曲を二回も。
チョンさんの指揮で演奏出来た事がただただ幸せです。

長い長い旅をして、天に上る道を見つける。
そんな曲です。
本当に長い、ゆったりとして巨大で。
深い思索から激しい慟哭。
人間の感情を揺さぶるような音響。
素晴らしい時間でした。

しかしこれだけの曲をマエストロの棒でとなると、これもまた大変な事態でして。
疲れ方は本当に本当に凄いものがあります。
頭の髄まで疲れました。
勿論体の方もクタクタ。
でも心地良い疲れです。
個人的にはもうこれ以上言う事はありません。

明日はゆっくり休みます。

偉大な音楽を

2010-11-19 02:31:27 | オーケストラ
昨日から始まった定期のリハーサル。
指揮者は久しぶりのマエストロ「チョン・ミョンフン」さんであります。
八月のアジアフィル以来という事ですが東フィルでとなると果たしていつ以来なのでしょうか。
去年の子ども音楽館以来かな?

で、曲はブルックナーの交響曲第八番です。
ただし今回はノヴァーク版最終稿での演奏です。
実を言えばハース版の方が好きなんですが、こればかりは仕方の無い事ですね。
近頃ではノヴァーク版がすっかり主流、ハース版で八番を演奏するのは
日本人では高関さんだけかも。

さてマエストロ、この偉大な音楽を実に雄大なスケールで描いて行きます。
どっしりと構えつつ、繊細な音色の変化で各局面の描き分けをして行くのです。
その音色に対するこだわりは半端では無く、いつにも増して厳しい要求を。
それを再現する事の困難さ。
体と頭とを酷使しつつの演奏となっていまして、疲労も半端ではありません。
元々ブルックナーの八番は体にきつい曲ですが。
加えて音色を描き分ける為に頭脳もフル回転。
リハーサルが終った時には頭の奥深い部分がジーンと痺れた感じにもなりました。

明日はまず一回目の本番がサントリーホールで。
日曜日が二回目、こちらはオーチャードホール。
果たしてどこまで深く深く掘り下げられるのか。
楽しみであります。

この八番という曲には色々な思い出がたくさん。
初めて生でブルックナーを聞いたのもこの八番。
朝比奈先生の指揮で大フィル、勿論ハース版。
始めて演奏したブルックナーの交響曲もこの八番。
まだ学生の頃、ジュネスミュジカルオーケストラで。
指揮は尾高さんで、この時はハース版とノヴァーク版の折衷版。

レコードを買って来てスコアと見比べたら全然曲が違う。
よく見たらレコードはハース版でスコアはノヴァーク版。
こんなに違うんだと感心しきりだったり。

明日の演奏がまた貴重な思い出の一つとして加わる事を期待して。
精一杯演奏して来たいと思います。

The Beatlesがやってきた!

2010-11-18 00:00:20 | Weblog
iTunesのストアにビートルズが登場しました。
昨日はAppleのサイトが全面予告、何かうれしい日になりますと。
噂はいろいろ飛び交っていましたが、大方の予想通りビートルズがやってきた訳です。

解散したのが1970年ですからもう40年も前なんですね。
現在に至る間にジョンとジョージの二人が亡くなりました。
長い月日が経っていたのです。

最近デジタル・リマスターを施されたCDが一斉に発売されてちょっとしたブームになっていました。
これは買わなければと思いつつ触手が動かず今まで来てしまったのです。
で、突如iTunes Storeに登場。
思わずポチっとしてしまいそうにもなりましたが。
やっと思いとどまる事が出来ました。

試聴すると確かに音がすばらしい。
以前購入したCDとは比べ物にならない音質。
そう「Let It Be Naked」を聴いた時のような感触。
大昔のアナログ盤で聞こえてきた質量の大きな音。

しかし、考えてみればiTunesで買える音は圧縮されているわけでして。
ということはCDよりも音質がダウンしているという事。
となればやはりリマスターCDを買うべきですよね。

という事で逆にCDを買う決心がついたと、いうわけです。

ですがこのリマスターCDよりも更に高音質な音源があるんですね。
24bitの音楽ファイル、USBメモリーに収められた超高音質なデータファイルです。
CDよりも更に音が良いのです(CDも圧縮された音なんですね)。
マスターデータそのものというこの音源。
完全限定で発売されていましてもう残り少ないのですが。
一度これを聴いてみたい。
それもとびっきりのオーディオセットで。
いつか必ずと思っている所です。

本家本元

2010-11-15 00:46:42 | オーケストラ
長岡から帰ってしばらく東フィルはお休みでした。
昨日からは次のお仕事のリハーサルとなっていて今日も続けてリハーサル、本番は明日、埼玉県は羽生市で。

今回の指揮者は重鎮外山雄三先生。
先生は作曲家としても活躍されていて、最も有名な作品は「管弦楽のためのラプソディー」です。
このラプソディー、色々な指揮者で演奏してきましたが何故か外山先生の指揮では演奏した事がありませんでした。
今回、初めて先生の指揮で演奏します。

今日はそのリハーサル。
このラプソディー、数年前に改訂版が出版され今ではほとんどのオケはこの改訂版で演奏しています。
旧版との違いといえば3小節長い事ぐらいですね。
途中で1小節、最後に2小節、長くなっているのです。

指揮者の中にはまだ旧版のスコアを使っている人も多く。
リハーサルで長さが合わずにアレっとなる事もあるのです。

今日のリハーサル。
まさか本家本元の先生が旧版を使っているなんて事は全く予想せずにいたのですが。
最後の最後で長さが合わず。
先生もびっくり。
ちょっと楽譜を見せて、とオケの楽譜を見れば新版の楽譜。
「こりゃ長いな」とおっしゃって新版で追加された2小節をカット。
ちょっとだけ短くなりました。

このラプソディーが今の長さになった経緯というのがありまして。
以前このブログでも書いたかもしれませんが。
伝説となったN響のヨーロッパ公演のアンコールピースとして書かれたこの作品。
元々は20分以上もある大作だったそうです。
これを岩城さん達がバサっと大胆にカットして今の長さに縮めてしまったのだそうで。
岩城さんは更に炭坑節もカットしたかったとも。
あれは人工的に作られた民謡だからとおっしゃってました。

我々がアンコールとして海外で演奏した時は更に「あんたがたどこさ」と「ソーラン節」に「炭坑節」をカット。
イントロからすぐに「追分」に飛んで「八木節」という短いバージョンで演奏しました。
外国のお客さんにはこのくらいで丁度良かったようです。

岩城さんが亡くなる前、この曲を本来の長さで演奏したいのだとおっしゃってました。
外山さんに申し訳ない、オリジナルの姿で演奏したいので今楽譜を探してもらっているんだ。
というお話をなさっていたのですがついに果たされないまま岩城さんも亡くなられて。
ラプソディーの本来あるべき姿を聞くことは叶わなくなってしまったようです。
残念な事です。

何時の日か外山先生ご本人が原典版を復活させてくださるとうれしいですね。


冬の到来

2010-11-09 14:14:58 | Weblog
音楽教室の二回の本番を終えて昨日は越後川口の丘の上にあるホテルで一泊して来ました。
河岸段丘の上からながめる景色は素晴らしい。
そして温泉。
のんびりと夜を過しておりました。

さて今日は長岡市立劇場で夜の本番です。
プログラムは「皇帝」に「運命」という真っ向勝負な二曲。
逃げも隠れもしません!って感じですね。

今日になって冬型の気圧配置に。
日本海側は大荒れの天気となってます。
ここ長岡も風が吹き荒れ嵐のよう。
建物の中に居ても風の音が入って来ます。
それに加えて寒い!
見事に冬の入り口に。
さすがに雪はありませんが。
今晩の帰り道、関越トンネルの手前辺りはひょっとして雪混じりかも。
まだ早いかもしれませんが
そんな心配も。

と言う訳で
今晩遅く帰宅する予定です。

季節は高い所から

2010-11-08 01:39:09 | Weblog
今朝佐野を出発。
北関東道から関越へ。
長岡まで移動して市立劇場でリハーサルを入念に行いました。
明日は音楽教室が午前と午後の二回ありまして、ゲネプロは出来ませんので今日のうちにしっかりとやったのです。

明後日は夜に通常のコンサートがあります。
こちらの曲もリハーサルをしまして準備万端怠りなし。
何時でも来い!といった所でしょうか。

今日走って来た関越道。
渋川伊香保を過ぎる辺りから周りはすっかり秋の色。
赤城を抜けて水上を過ぎれば周りの山々は赤や黄色に染まった木々の何と美しい事!
今日は雲一つ無い、これ以上無い快晴。
深い青と木々の色と、日本の秋の醍醐味を味わいながらのドライブ。
運転をしていたので写真が撮れなかったのが本当に残念でなりません。
しっかりと心に刻み付けてまいりました。

上越国境を走り抜けて魚沼に出て見れば標高の高い山の頂きには雪が乗っていました。
八海山も雪化粧。
頂上はもう冬の支度なんですね。
季節は上から確実に降りて来ていました。

ギンナンの薫る

2010-11-07 01:18:49 | Weblog
今日の本番は宇都宮市文化会館で行われました。
毎年ディズニーのツアーで訪れていまして、出演はしなくてもカミさんのドライバーとして来ていたのです。
ホールの前には銀杏並木がありまして。
この季節にここに来れば必ずギンナンの薫りが漂っているのです。

さて今日はディズニーでは無く通常のコンサート。
協奏曲が二つと展覧会の絵という変則的なプログラム。
しかし客席は本当に沢山のお客さんで埋め尽くされていました。
ステージから見上げると本当に壮観としか言い様がありません。
有り難い事です。
自然と演奏する側もヒートアップ。
どうも有難うございました。
宇都宮の皆様。

今日の宇都宮はギョウザ祭り。
私は胃腸の調子が万全ではありませんでしたから食べられませんでしたが。
メンバーはそれぞれ沢山のギョウザを食べ尽くして来たとか。
うらやましかったな。
来年もこの季節に来られたらいっぱい食べなくては。

さて、宇都宮の本番が終ってから佐野市へ移動して来ました。
ここで一泊して明日は新潟県の長岡市に向かいます。
明日から3日間は、こちらもこの時期恒例の長岡市でのコンサート。
リハーサルもあちらでやりますし、学校向けのコンサートも二回と盛りだくさんなのです。
また食べ物が美味しいのでそちらも楽しみなのです。

不思議な

2010-11-05 01:53:02 | Weblog
今日は夕方からのリハーサル。
初台に着いたのは4時半くらいでした。
ふと駐車場の上にポッカリと開いた空を見上げると奇妙な物体が浮いているのです。




浮いているだけでは無く静かにゆっくりと回転しながら移動しているし。
茶色の不思議な物体が音も無く滑空。
と、これだけならUFOか、とも思ってしまいますが。
どうもそうでは無いようで。

結構な大きさの物体でした。
形は二本のねじれた棒状の物が組み合わさりハート形に近い形をしていました。
まあ、どこかのイベントか何かで使われた風船のオブジェかみたいなのです。

しかしゆっくりと回転しながら都会の空を悠々と飛んでいく様は。
何とも心を明るくさせてくれるものでした。

そう言えば初台に向う途中、第三京浜から見えたあれは?
影向寺(ようごうじ)台から川崎インターへと向う下り坂。
ここは眺望が一気に開けて新宿の高層ビル街まで一望出来るのですが。
遠くの空に白く浮かんだ筒状の物体が見えました。
あ、飛行船だな、と思ってましたが。
ひょっとしてあれが?

体調

2010-11-03 00:15:24 | Weblog
基本的に疲れ気味だったのです。
京都でも訪ねた先である人に健康状態について色々と指摘されたり。
そんなこんなで仕事を続けていたのです。

昨日の午前中は新橋の歯医者さんへ。
何となく体がだるいのを感じつつ治療を受けてから初台へ。
午後はリハーサルを。
ですが時間が経つにつれ体中が痛む、寒気もする。
そしてお腹の具合も危なくなる。
リハーサルが終わり、桜木町の時間外救急診療センターへ。
下された診断は感染性胃腸炎。
ノロかもしれませんし細菌かもしれませんが。
とにかく一挙に高熱が出てお腹が壊れるというアレです。

幸いなことに吐き気はでませんでしたが。
高熱が一挙に出たのには参りました。
39度に近い発熱なんて久しぶりでした。
何だかハイになりますね。
不思議な感覚でした。

熱の方は一晩でずいぶんと下がり今日は何とか仕事へ。
薬の威力だとは思いますが医学の進歩に感謝です。

11月に入りましたが先月末から異常とも言える忙しさであります。
そのせいもあり、体調のせいもあり。
ブログの更新もままならず。
放置に近い状態でもあります。

この頃では手軽に使えるツイッターをやっていまして。
そちらの面白さにはまってしまっているのです。
ですが、ブログにはブログならではの価値というものがありますから。
このブログをやめるという事は現時点では考えておりません。
更新頻度が多くなるよう心がけてみますが、しばらくはこんな感じの頻度での更新となる感じです。
このブログをご覧いただいている皆さんにものんびりと、おおらかにお付き合いをして頂きたいと思っています。
よろしくお願いします。