にのじ@ばよりん的日常

バイオリン弾きにのじの日常生活!
仕事や遊び、色々書き込んでます。お気軽にコメントを書いて下さいね!

Lion has come!

2011-07-27 01:16:26 | Weblog
Appleの新しいOS、Lionをインストールしてみました。
新しいOSだけあって早く美しくもなりました。
様々な新機能が加えられましたし、今まであった機能も新しい味付けがされてずいぶんと手触りが変わってしまいました。

日本語入力も新しい事になってまして、変換候補の出方もまるで変わってしまい違うOSのパソコンになったような感じもしますね。
色々な修正があるのに恐ろしくインストールも簡単。
値段も安いし、あっという間にダウンロードで購入も出来る。
良い事尽くめのようにも思えますがどうでしょう。

手許にインストールDVDが無いと言うのもちょっと不安。
何かがあった時にはどうすれば良いのでしょうね。

それに今まで使えてきたアプリケーションが沢山使えなくなった事も驚きです。
ですがOS付属のアプリでほとんどこなせるようなので不便は無いのですが。

ただ不便になった所もあるので、これはアップデートに期待でしょう。


さて4連休も終わって明日からはまたお仕事再開となります。
去年に続いてのアジア音楽祭のリハーサルが明日。
何人かの作曲家が自作を指揮するという演奏会。
皆さんの指揮者ぶりが如何なものか、期待しちゃいます。
どうなるのか?

濃密な日々

2011-07-24 01:37:30 | Weblog
昨日までの一ヶ月の間に定期演奏会が7回ありました。
指揮者は4人、ソリストも4人。
オーチャードホールで1回、オペラシティとサントリーでそれぞれ3回。
個性的な日本人の指揮者とお付き合い、新進2人とベテラン2人。
定期の間にも他の演奏会が幾つか。
名古屋、船橋、秋田、長岡と移動しつつ。
本当にこの暑い日々の中、濃密な音楽体験が続きました。

ベテラン二人ともにとんでもなく個性が際立っていて、あまり日本人らしくない所がうれしくもありました。
こじんまりと纏まるなんて事は全く考えていないようで。
自分の理想とする音楽の再現に全精力をつぎ込むのです。
変な遠慮もありません、どこまでも貪欲に突き進むのみ。
あっぱれとしか言いようの無い指揮者ぶりでありました。

大植さん、楽譜に書かれている全ての音符や記号を追求していく。
エスプレシーヴォと書いてあれば理想とする音楽を作るためにテンポさえ落とす。
オーケストラが出す音、動作も全て瞬時に把握して修正を加えていく。
驚くほどに明確なコンセプトで音楽を作っていくのですが、出て来る音は個性あふれるもの。
大植マジックとでも言うべき不思議な才能です。
自分の音楽に対してそれだけ貪欲でありながら、一方で小曽根さんの自由奔放な演奏も懐に入れてしまう大きさ。
ぜひまた東フィルの指揮台に立っていただきたい指揮者でした。

昨日までお付き合いした上岡さん。
もの凄く綿密なイメージを持っているのです。
曲全体、いや一つ一つの音符に至るまで。
自分の信じるシューベルトをとことんオケに再現を要求するのです。
本当に細かく細かくリハーサルを重ねました。
我々もよく辛抱してそのリハーサルに付き合ったものだと、感心してしまうのですが。
それも出てくる音が素晴らしいからでしょうね。
時には楽譜に書いてあるアーティキレーションなど全く無視、他の指揮者が絶対にやらないであろう事まで。
お客様の耳に届いた2曲のシューベルトはまぎれもなく上岡さんのイメージする音楽そのものでした。

若い2人にはこのベテラン二人の音楽に向き合う姿勢の厳しさを大いに見習っていただきたい。
これからの一層の努力をお願いしたい、そしていつの日か誰をも唸らせるような音楽を奏でて欲しい。
20年後30年後、東フィルの指揮台に立って堂々とした指揮ぶりで聴衆を感動させてほしい。
私はそんな彼らを客席から見てみたい。

番号

2011-07-20 23:39:19 | Weblog
今日で3日間の定期のリハーサルが終了しました。
未完成という曲は短いながらも非常に音楽的な要素の詰まった難曲。
一瞬の油断も許さない恐ろしさがいっぱい。

特に2楽章の終盤、1stバイオリンだけで2回出てくるオクターブの跳躍を伴ったパッセージの難しさといったらもう。
ダイナミック、音色、音程、弓のスピード、ビブラート、全てに渡って最高度の技術が求められるのです。
ここだけはやりたくないと何度思った事か!
今日もそこだけ何度も練習しましたが。
何回やってもなかなか正解に辿り着かないのです、これが。
ただチョンさんで演奏した時に比べればだいぶ精神的には楽なので助かりますが。

グレートはとにかく弾きっぱなし。
一度音を出し始めたら切れ目なく演奏し続けないといけません。
長いこの曲の間中右手を上げ続け弓をコントロール、また早いテンポの中で非常に細かい音符を入れ続けないといけない。
その無茶苦茶な事といったら他に類を見ません。
気力と体力の勝負です。

さてこの未完成とグレート。
あだ名で呼ぶぶんには問題はありませんが。
交響曲第何番なのでしょうか?
7番?8番?9番?
昔は未完成が8番、グレートが9番と呼ばれていましたが。
今はそれぞれ8番と言われたり7番だと言われたり。

今回の楽譜は古いブライトコップの楽譜を両方の曲で使用していますが。
何と、両方ともにSymphonie Nr.7と書かれております。
2曲ともに7番。
二つ並べると何とも不思議な光景が目の前に広がります。
同じ色、同じ模様の表紙。
違うのは番号の下に書かれたh-mollとC-durの文字ぐらい。
良いのか、これで?

個性が無ければ

2011-07-20 00:39:45 | Weblog
昨日から定期のリハーサルになっています。
今回の指揮者は上岡さん。
前回の大植さんに続いて個性派の登場です。

ドイツにどんと腰を据えて活動している上岡さん。
並の才能ではありません。
曲の隅々にまで自分の理想がきちんと発揮されるのです。
ものすごく綿密な設計図が出来上がっていて、それも小節単位、いや一つ一つの音の単位で。
それにオケの音を近づけて行く。
粘り強く根気よく。

今回は未完成とグレートというシューベルトの傑作が演奏されます。
グレートの音の多さは数あるクラシックの曲の中でもトップクラスではないかと思いますが。
その全てに上岡さんの拘りがびっしりと詰まっています。
音の長さ、音量、音色、テンポ、見事な迄に計算され尽くしているのです。

正直言って疲れるリハーサルではありますが指揮者の思い描く音楽を音にする為には仕方の無いところではあります。

本番で音になって届けられる指揮者のイメージした世界、果たしてお客さんにはどう感じていただけるのだろうか。


しかし個性的な人物であります。
大植さん程では無いにせよ、髪型に対してのこだわりは凄すぎます。
大植さんは襟がピンと、上岡さんは前髪がピンピン。
おお!

旅は続いて

2011-07-16 01:16:36 | Weblog
大植さんの定期が終了しても休む間もなく二つの演奏旅行がありました。

まず先週の土曜日に秋田市でコンサートが。
地元で活躍されているジャズピアノ奏者のトリオとガーシュインの夕べを。
会場は秋田駅近く、千秋公園の前にある秋田アトリオンというホール。
内装に秋田杉をふんだんに使った木のぬくもりたっぷりの美しいホールでした。
響きもたっぷりあって、ゲネプロでは響き過ぎるとも感じられた程。
本番になると会場にお客さんが入った分だけ響きが減ってしまいますが。
それは世界中どこのホールでも同じ。
ただ秋田ももの凄い暑さと湿度。
本番はなかなか厳しい条件となりました。

でも曲がガーシュインばかり。
楽しい夜になった事は間違いありません。

そして秋田から帰った次の日からは新潟県の長岡市へ。
毎年恒例の長岡市での音楽教室とコンサート。
今年はちょっと時期が早くなってこの時期に。
例年ならば秋、涼しくなってからだったのですが。
こちらも気温はうなぎ上り。
ちょっと古さを感じさせる市立劇場の空調が追いつかない。
実に暑いコンサートでありました。



そんな長岡での滞在でしたが最終日はちょっと足を伸ばして弥彦で1泊。
弥彦神社のすぐ隣の宿でしたので神社にもお参りを。
だいぶ前の事になりますが白金フィルのメンバーとここへ来た事がありました。
その時はまだ雪の残る時期でしたが今回は真夏。
しかし巨大な木々が生い茂る参道は吹き渡る風も気持ちよく。
暑さも忘れる程の心地よさ。

参詣の後は弥彦山にもロープウェイで登ってみました。
こちらもさすがに下界とは違う空気。
日本海からの風が本当に心地よくて。



山頂では紫陽花が見頃。
実に色とりどりの花が咲き誇っておりました。

真夏とは思えない気持ちの良さ。
エネルギーを沢山いただいてまいりました。

定期は続くよ

2011-07-05 00:04:19 | Weblog
先月は三ツ橋さんの定期2回に続き川瀬さんとTOC定期。
そしてただ今は大植さんとの2回の定期のリハーサル。
これが終わると少し間をおいて上岡さんの定期が2回。
このひと月足らずのあいだに定期が7回。
過密なスケジュールですが指揮者の個性が際立っているので面白い演奏会が続きます。

川瀬さんとはショスタコーヴィチの5番と武満さんの3つの映画音楽。
そして前橋さんとチャイコのバイオリン協奏曲を。

まずは前橋さん、私が東フィルに入った頃にはすでに大家として活動。
それから四半世紀に渡り第一線で活躍を続けていらっしゃいます。
今回も貫禄たっぷりの演奏、前橋さんにしか出来ない世界をしっかりと聞かせてくれました。
さすがとしか言いようの無い見事さ。
中村紘子先生と双璧ですね。
年を取る事を忘れてしまった二人。
少しの衰えも見せない技術。
音楽性はますます深みを増して行くし。
驚異という言葉が一番しっくりくるかもしれませんね。

そして川瀬さん。
オケを自分のペースに引っ張り込む術を身に付けているのがまず凄い所。
リハーサルもぐいぐいと進めて行きます。
一瞬も立ち止まる事無く音楽を作って行き。
指揮者として出てくる音楽の責任を負います、という覚悟が見て取れる。
オケも安心して音を出せる。
そんな雰囲気作りが上手。
若いのにやるなあ、という感じですね。

今後は若いのにという言葉が取れて、やるなあこの指揮者。
と言われるように勉強を続けて欲しいものです。


さて今現在大植英次さんとブラームスその他を。
そのキャラクターの強さに圧倒されてます。
音楽もどっしりとした骨格と自由なテンポが交差するスケールの大きなもの。

それよりもとにかくそのファッションにも圧倒されているところで。
どんなに暑かろうとシャツにネクタイにジャケット。
シャツとジャケットの襟はビンビンに立てる。
ネクタイを結ぶにもとてつもない拘りが見えて。

今日もネクタイを締めていたのですが、直接首に巻いておりまして。
巻いた部分を立てたシャツの襟で隠しつつも。
シャツのボタンの間からネクタイを前に出しているという。
凡人には真似の出来ないファッションでして。

いや、凄いです。
並の指揮者ではありませぬ。