にのじ@ばよりん的日常

バイオリン弾きにのじの日常生活!
仕事や遊び、色々書き込んでます。お気軽にコメントを書いて下さいね!

子供たちと大人たち

2007-07-31 00:25:24 | オーケストラ
今日の午前中は東フィルファミリーオーケストラの練習。
来月の本番に向けて初めてマエストロがその指揮台に立ちました。
いつもはやんちゃし放題の男子達もさすがに今日は緊張の面持ち。
神妙な顔でマエストロの話を聞いて弾いて。

今日は本当に楽しい練習でした。
何しろマエストロが本当に楽しそうに練習をするんです。
子供たちも大人たちも引き込まれて、笑顔いっぱいで練習できました。
マエストロの人柄なんでしょうね、誰でも引きつけて離さない魅力があるんです。
子供にも大人にも共通に感じられる魅力。
音楽を本当に愛していてその為にはどこまでも突き進むエネルギー、それを決して押し付けることなく面白い言葉に包んで易しく伝えてくれるんです。
きっと今日の経験はみんなにとって初めての、でも素晴らしい練習だったことでしょう。
音楽を通してこんな体験が出来るって本当に幸せなことですね。

いつも思うことがあります。
子供を相手にしているときのマエストロですが、ひょっとしてまだまだ子供の頃の自分を大切に取っておいてあるのではないかと。
大事に大事にしまってあるその「子供である自分」が実際に子供たちと向き合っていると飛び出してくる。
一緒に遊びながらも「大人の自分」が経験してきた様々な事柄を子供たちに自然に伝えていく。
不思議なバランス感覚で大人と子供を行ったり来たり。
マエストロにとって音楽やオケはお気に入りのおもちゃなのかも。

シャワー

2007-07-30 00:23:02 | オーケストラ
ミューザ川崎での本番、ほぼ満員の客席から終演後に凄い拍手をいただきました。
このホールはステージをグルっと取り囲む客席が渦巻き状にのぼっていきます。
一番上は本当に高い所にあってステージからは真上みたいな角度にも思えます。
その客席から降り注ぐ拍手は強烈なシャワーのようでした。
耳が痛くなる程のシャワー、ありがとうございました。

しかしこのホールは演奏する側にとってはとっても難しいホール。
我々は年に1度しかお邪魔しませんからこのホールの癖を覚えるところまではいきません。
楽器から出る音が全て真上に吸い込まれて行ってしまい、帰って来ないのです。
ですからどのような音量のバランスで演奏するのが良いか、コツを掴むのに短いゲネプロだけでは十分とはいえず。
本番を通してやっと解ってきたかなという状態。
お客さんになった事もありませんので尚更難しかった。
まだまだ勉強することは沢山ありますね。

夜になってから横浜はもの凄い雷雨にみまわれました。
雷の止む間がなくてひたすらゴロゴロドカンと大音響が。
同時にもの凄い雨も降りどこもかしこも水浸し。
こちらももの凄いシャワー、帰りはびしょ濡れになりました。

あと1回

2007-07-29 01:38:16 | オーケストラ
明日は川崎のミューザで6番&7番。
これでベートーベンシリーズも本当の打ち止め。
こうなればあとはミューザで大暴れして忙しくも充実していた6月&7月を締めくくりたいと思います。

「ばらの騎士」「ファルスタッフ」「エッティンガー指揮の定期」を2回、「イドメネオ」に「ベートーベンシリーズ」と息つく暇もないほどの2ヶ月。
でもこれだけ音楽的にも充実した2ヶ月はなかなかありません。
3人のマエストロの指揮で純粋に音楽と向き合えた日々は楽しかった。
もちろん疲れもありますがそれ以上に音楽を出来る喜びが強く、音楽からエネルギーをたくさんもらった事で乗り切れたのだと思います。

終盤で「石」に苦しめられるという思いがけない事態もありました。
でも短期間でその苦しみからも解放されて幸運でした。
健康であってこその人生ですね。

では明日川崎で!

最終章

2007-07-28 01:30:36 | オーケストラ
8番と9番の演奏会、これでベートーベンシリーズも終了です。
詳しくは言えませんが今日の本番に至るまでは色々とあったんです。
でも今日のような第九でこのシリーズを締めくくる事が出来て本当に幸せです。

ソロの4人が素晴らしいアンサンブルを聴かせてくれました、ちょっと他では無い程の緊密な4人のアンサンブル。
見事なものでした。
それに何といってもコーラス!
東京オペラシンガーズの威力!
凄いの一言です、今まででも最高の出来ではなかったかと思います。
イドメネオに続きその力を存分に発揮して素晴らしい演奏会を強力に作り上げてくれました。
やはり第九はコーラスが命!

今日でこのシリーズも終わりです、長かったような短かったような。
ひたすらベートーベンだけを、それも交響曲だけを演奏し続けた日々。
こんな機会はもう無いかもしれません、それをマエストロと出来た喜びはひとしおです。
第九を弾きながら、どんどん残りの音符が減って行くことが寂しくて。
めずらしくこの曲で感傷的になりました。
あさってはミューザで6番・7番の演奏会ですが、これはお客さんと我々に対する幸せなおまけ。
こちらも心から楽しんで演奏したいと思います。

さて「石」ですが今朝の4時に無事に体の外へ出すことができました。
昨日の午後からいよいよ下に下がってきて最後の関門に差し掛かったのが解ると同時にどんどんと痛みが増していきました。
夜になりその痛みの場所が移動していくのが解り、これは今晩中に出そうだと思いひたすらトライを繰り返したのです。
途中に何度も休憩をはさみつつ繰り返し繰り返し、何時間もの格闘の末にカチンという音を立てて真っ黒な石が目の前に現れました。
スイカの種の姿にも似て、しかし本当の鉱物のように固く。
こんな物が体の内部で作られたという事にひどく驚きました。

「10万鼻毛」とも言われる痛みが襲ってくる、と書いてありましたが私の場合は痛みよりも苦しさのほうが強かった。
「産みの苦しみ」なんでしょうか、でもきっと出産の痛みと苦しみの方が私の経験したものの何十万倍も強いに違いありません。
女性の強さを実感した夜でもありました。

しかし今日の体調の良い事!
こんなに一挙に楽になるものなんですね。
しかし来週に詳しく検査をして残っていないか、他にも石が出来ていないか見てもらいます。
こんあ痛みや苦しみは二度と御免こうむりたいもの。
他に石が無い事を祈っています。

やはり「石」でした

2007-07-26 01:19:04 | Weblog
ゲネプロが終わってから検査の結果を聞きにいきました。
心配していた腎機能の数値は正常、尿酸値も正常、他の数値も重大な疾患を指し示す値は無く胸を撫で下ろしてきました。
そして結論はやはり「石」という事。

でも薬が効いていて痛みは感じなくなりました。
この薬(ブスコバン)は胃腸の薬でもありますが腎臓結石などにも効く薬。
ただしちょっとした副作用もあるようで夕べはまたびっくりさせられた事も。
不快ではありませんでしたが知っていれば良かったなと。

ただし検査が全部終わった訳ではなく腹部のエコー検査は日を改めて行います。
きっちりと空腹状態にしないと検査が出来ないので来週になってしまいますがきちんと受けて石の状態を調べてもらいます。
お医者さんの話では薬の作用でエコー検査の前に体外に出てしまうこともあるよ、との事でしたが出たら出たで痛そうな様子なのでちょっと心配なんですけど。
「産みの苦しみ」だという噂もありますね。
東フィルのチェロのTさんもやはり結石で苦しんだ経験があるそうで本当に痛いとか。
いやだな。ちょっと。

さて今日は6番&7番という組み合わせの本番。
思い悩むベートーベンではなく楽しみ歌い踊るベートーベンという一夜。
演奏していても楽しかった、7番などはこれでもかと言うくらいに爽快に弾きっぱなしました。
頭を空っぽにしてリズムとテンポにまかせてガンガンと。
いやあ楽しかった。

前回の全曲シリーズではこの6番&7番には出演できませんでした。
ですから今回初めてマエストロとはこの組み合わせでやったのですが(田園の1楽章だけはやったのですけれど)こんなに楽しいとは。
もう一回あるミューザが今から待ち遠しいぞ!

2007-07-25 00:46:32 | Weblog
夕べ眠っていると突然の背中の痛みで目が覚めました。
寝ぼけた頭で「またギックリ腰か、でも眠っていただけでどうして?」などと思っていましたが段々痛みが増してきて終には耐え切れない程に。
しかし不思議なことに簡単に起き上がって立ち上がる事が出来る、これは腰の痛みでは無いとやっと気付いたのです。

今までに経験したことのない痛み、これはひょっとして内蔵関係か。
だとしたら困ったぞと思いながら布団の中で歯を食いしばっているうちに痛みが引いてきて再び夢の中へ。
でも朝起きればやはり痛い、でも歩けるし走れるし。
左側の背中だけが痛むのです、場所から推察するに腎臓あたりか。
腎臓はいやだなあと思いつつも仕事へ行きました。

杉並公会堂での練習が早く終わったのでオペラシティの行きつけのお医者さんへ向かって調べてもらいました。
検査結果は明日出るのですが、どうも感触からすると腎臓あたりに石が出来ていると。
ただし検査の結果をきちんと見ないと何とも言えない、尿酸が痛みを引き起こす事もあるしひょっとして最悪の場合は腎臓炎かもと脅かされました。

実を言えば私の父は結石持ち、胆石も腎臓結石も両方ともです。
体質を受け継いだのかもしれませんね。
まずは明日の検査結果を待ちます。


失敗

2007-07-24 01:05:41 | Weblog
この前車のウォッシャー液が無くなったのでホームセンターで新しく買ったのです。
いつも使っている物がなく、仕方なく他のメーカーの物を購入。
それも巨大なサイズ、2リットルもあるもの。

今日は仕事に出かける時に小雨がパラパラと降ってきて、フロントガラスにはネコの足跡や抜けた毛が付いていたのです。
そこで早速ウォッシャーを勢いよく噴射、ワイパーがサッサッと動いて奇麗になるぞと見ていたら窓一面が筋模様。
原因はわかりませんが全然奇麗にならないのです、それどころか筋になった雨水で前がよく見えない。
冗談じゃないぞと怒りを覚えつつも時間がないので仕事に向かいました。
途中の第3京浜ではかなりの雨が降ってきてフロントガラスの筋も消えて何とか見える状態にはなりましたが、雨が小降りになった途端にまた筋が出現。
何だかワイパーの材質との相性なのか、良くは解りませんがこのままではとっても危険。
次の雨でもこうなら入れ替えるしかないですね。
でも大量に注入してしまいましたから使い切るのも大変かも。
いやいや参りました。


今日の本番、お客さんの入りはこの前よりはずっと多くて安心しました。
でもまだ空席がまとまっていますので寂しいことは寂しいのです。
今日の演奏ですが4番の方が私個人としてはあまり誉められたものではありませんでした。
座っている位置と周りとの関係から指揮が見えなくて苦労したのです。
指揮を見ようと思えば楽譜が見えない、楽譜をしっかりと見れば指揮が見えない。
アレ、と思う間もなくテンポに乗り遅れていたり。
間違えるはずの無い音を間違えてしまったり。
苦労の連続、ちょっと情けない出来でした。
特に第4楽章のテンポ!
暴走気味の音楽に乗り切れず、悲しくなりました。
でも運命は良く出来ましたが。
そんな訳でちょっと今日は後味が。

ベートーベンな日々

2007-07-23 01:53:07 | オーケストラ
現在ベートーベン全曲シリーズ真っ最中、そんな中昨日は白金フィルの練習にトレーナーとして行ってきました。
今回の白金フィルほ記念演奏会ということでベートーベンの第九がメイン。
そう、どこまで行ってもベートーベン、どこを切ってもベートーベン。
日々是楽聖、親身の指導。
そんな毎日なのです。

その白金フィルですが事前に抱いていた危惧とは裏腹に出発点としては期待以上のレベルから始まりました。
もっともこちらが色々とうるさく、しつこく弾け、音を出せと叫んだからかもしれませんが。
でもここから出発できれば本番の出来がどんなレベルになるか、だいたい予想はつきます。
しかし前プロのショスタコーヴィチ「祝典序曲」という曲者も控えていますので慢心することなく練習を積み重ねていってほしいものです。
ちなみに「祝典序曲」と「第九」という組み合わせは以前中央フィルでもやりました。
なかなか大変なカップリングだと思います、みんな頑張ってね。

そして今日はマエストロと4番&5番の練習、その後に副指揮者のオーディションが行われました。
オーディションでも「エグモント序曲」をやりましてやはりここでもベートーベン、ひたすらな日々です。
今日は7人の受験者がそれぞれの持ち時間を使って精一杯の自己表現。
しかし色々な人がいるものです。
世の中にはこういう人も居るんだなと、思い知らされたのです。
この歳になるまで色々な指揮者と一緒に演奏してきましたが、今日の受験者のうちの複数の人物は私の理解の範疇をはるかに越える人間でした。
色々な意味で、越えてました。
面白かったけれど、こちらが不愉快になった場面も。
ちょっと考えさせられたオーディションでした。
合格者が出るかどうか微妙ですねえ。

さて明日は4番&5番の本番、お客さんの入り具合が気になります。
我々はともかくマエストロに失礼にならないかと心配です。
果たして?

諸般の事情により

2007-07-21 01:43:15 | オーケストラ
ベートーベンシリーズの1回目も終わり次とその次の練習に入っています。
今日は6番と8番の練習でした。

今日練習をした場所は練馬区の光が丘団地の中にある「IMAホール」(イマホール)でした。
今回のシリーズの練習場所ですが、諸般の事情により毎回場所を移して行っています。
IMAホール、文京シビック、杉並公会堂、洗足学園前田ホール、オペラシティ・リサイタルホールと5カ所を渡り歩いての練習なのです。
ちょっと厳しい環境ではあります。

東フィルは現在オペラシティを練習場として使っていますが、ここに腰を据えるまでの数年間はジプシー生活を強いられておりました。
IMAホールはもちろん、同じ練馬区の成増アクトホール、大田区の太田区民センター
オーチャードのリハーサル室、渋谷や荻窪のお寺、などなど。
毎日あちらこちらと楽器を持って移動を繰り返していたのです。
何だかその頃のことを思い出しつつの練習となりました。
特に「IMAホール」は一番の回数通ったホールでしたからなおさらその頃を思い出します。

光が丘には今「都営地下鉄大江戸線」が開通していて新宿からも時間がかからずにたどり着けます。
昔はまだ地下鉄もなかった時代、途中から練馬~光が丘の間だけ開通。
なんとも不便な場所だったのです。
車で行くにしろ、環八も西武線の踏切でいつも大渋滞。
高野台の高架も井荻トンネルもだいぶ後の話。
裏道の裏道を駆使しつつ必死に通っていたのです。
その頃がんばって車で2時間半、電車でもそのくらいの時間がかかりました。

今は便利ですね、今日も環八で行きましたが裏道など使うこともなく1時間半です。
電車も湘南新宿ラインと全通した大江戸線で1時間半。
いい世の中になったものです。

諸般の事情とはいえ、毎日ホールが換わり通う時間もまちまち。
ホールの音響も毎日違うし良いことではありません。
昔は仕方なく我慢をしていましたが今となっては状況が違います。
しっかりと腰を据えて取り組める環境がいかに大事か思い知らされています。
諸般の事情かあ・・・・。

会心の一撃

2007-07-20 00:39:58 | オーケストラ
懐かしいゲームで敵と戦ったときに時折出る「会心の一撃」という言葉。
今日のベートーベンシリーズの一回目、1番~3番の演奏会はまさにこれ。
ゲネプロからメンバーの状態が非常に良くてご機嫌な演奏になりました。
集中力とリラックスとがうまくバランスしてとっても良い感じ、これは今夜の本番が楽しみだと期待しました。

本番もその通りの演奏、何だか思い通りに事が運ぶのです。
途中からは余計な事も考えなくなってただただ音楽と向き合い、幸せなベートーベンを表現していました。
2番も本当に良い曲です、この曲独特の幸福感に包まれて演奏していて幸せでした。
このままずっとこの曲を演奏し続けられたらどんなに幸せだろうと、演奏が終了するのが本当に残念でした。

英雄も出だしこそ勢いが付きすぎて音色が荒れてしまう事もありましたが、繰り返した辺りから音楽が落ち着いてきて後は無心で。
なかなかの演奏になったのではないかと勝手に思っているんです。

しかし残念な事も。
お客さんの入りがあまりにも悪かった。
どうして?とメンバーが皆不思議に思ったくらいに不入り。
このシリーズって人気が無いのか?これから良くなっていくのだろうか?
どうなんだ?

2と3の壁

2007-07-19 01:18:59 | オーケストラ
明日はベートーベン全曲シリーズの1回目の本番。
交響曲の1番・2番・3番の3曲を一挙に演奏します。

この3曲を並べて演奏してみてよく解ること、それは2番と3番との世界の違い。
2番まではどちらかと言えばハイドンやモーツァルトの雰囲気をまだ残した古いタイプ。
しかし3番「英雄」はもう明らかに全く違う世界の音楽。
その巨大さ雄大さと深い悲しみの表現は新たな時代を切り開いたベートーベンの偉大さを表しています。
まあこんな事はクラシックを聞かれる皆さんとっくにご存知の事ですが。
今日も連続して演奏してみれば本当にその違いに驚かされます。
この曲は本当に凄い作品である事をあらためて感じている次第。
いや、でも、本当に、メチャクチャに、凄いや。

1番と2番も後の大交響曲に通じる部分がたくさんあります。
もう既に立派にベートーベンの体臭がします、ちょっと臭いのですが。
でも2番の後に乗り越えた壁は分厚く高い壁、これを越えるのは大変だったと思いますが。
でも本当に見事ですよねえ。

感心ばかりしていますがこれもマエストロと一緒にこの偉大な作品を演奏しているから。
マエストロの目指す演奏がこれまた深くスケールが大きく、そして何より美しい。
明日はどこまで「英雄」の真の姿に迫れるか、やるだけやってみましょう。

切り替え

2007-07-18 00:37:29 | オーケストラ
昨日からはベートーベン全交響曲連続演奏会の練習となりました。
日曜日までのモーツァルトの世界からベートーベンの偉大なる音楽の世界へ、気持ちも体も切り替えなくてはいけません。

ですが昨日はこの切り替えがなかなか巧くいきませんでした。
心もなんですが体もなんです、ベートーベンを弾く体になれない。
不思議なんです、ただ楽器を弾くだけなんですけど。

しかし2日間で5曲(1番から5番)を練習するのはこれは思ったよりも大変で。
特に2番と4番はあまり演奏する機会にも恵まれず、またキャラクターも他の交響曲とはだいぶ違っていて難しい。
それに3番と5番というそれこそ偉大な、クラシック界の真打ちとも言える曲も。
運命や英雄は曲自体はよく解っています。
でもこれをマエストロの望む形にしていくのは本当に大変。
音色を整えダイナミックも変え、それにテンポも動かして。

そんな練習をがちっとやっていますのでこれがまた疲れるのです。
2週間これですから、果たして本当に最後までたどり着けるのか??

空気が

2007-07-16 01:03:49 | オーケストラ
オーチャード定期のイドメネオ。
でも今日はまず台風にやきもきした一日。
朝に家を出たときはもの凄い雨、それに風も加わり本格的に来ましたねという状態。
ところがホールに着いたら静かになっていく。
これから一番接近するはずなのにと思いつつも帰りの事を考えたらやはりこのままさっと通り過ぎて欲しいと。

何年か前にやはり東京を台風が直撃して、仕事が終わっても東京から出られなくなった事がありました。
何しろその時は電車も止まる、道路も軒並み通行止め。
崖崩れは近所で有るしとひどい目に。
今日も行きがけに通った第3京浜は事故だらけ。
自爆に追突と4件も目撃しました。
川崎インター近くではポルシェが側壁に激突したばかりの場面に遭遇、幸い運転者は無事で携帯電話で助けを求めていましたがポルシェの前面は哀れにもグシャリ。
悪天候の時にこそ気を付けて運転をしたいものです。

本番が始まった頃が最接近の頃だったのでしょうか。
手元の気圧計は980hpまで下がっていました。
そのせいなのかどうにもホールの空気がおかしい。
空調も効いていなくて淀んだ感じの空気、重くて動かないのです。
それに妙に集中力を削がれるような湿気だらけの空気でもある。
休憩前まではとにかく温度と湿気と気圧との戦いといった状態。
みんな体力を消耗してしまいました。
休憩後は空調も働いてだいぶ楽になりまして後半はぐっと気持ちも入り込むことができました。

今日でイドメネオも2回目の本番でしたがゲネプロからマエストロは新たな要求を容赦なく。
新たに考えついたアイディアや更に表現を深める為に色々とトライを。
様々な箇所で違った表現になりました。
2回本番でしたからやはり何か工夫が必要ですね。
聞き比べると面白いかもしれません。

終演後のマエストロは何時に無く上機嫌に見えました。
明日からはベートーベン全曲シリーズに取りかかります。
私も全曲演奏しますが果たして最後まで体力と気力が続くのか。
でもマエストロはどんなハードなスケジュールでも一旦指揮台に立てばオーラが出まくります。
世界を席巻するには肉体も抜きん出ていないといけないんですね。
負けないように頑張らねば・・・、できる範囲で。

今日は川越

2007-07-14 01:11:22 | オーケストラ
埼玉県は川越市にある私立学校でコンサートを行いました。

まず驚かされたのはずらりと駐車場に並んだスクールバスの数!
ざっと見ただけでも10台以上の大型バスが学校の名前も誇らしげに控えているのです。
今日も最寄りの駅からこのバスで東フィルメンバーを送迎してくれました。

そして次は何といっても真新しいホール!
きちんとオーケストラの演奏会が催せるだけのホールを校内に持っているのです。
凄いですねえ、私立学校の実力を見せ付けられました。
このホールで午前と午後の2回、演奏会をやったのです。
今回はソプラノとテノールも加わってアリアをドカンと学生さん達に聞いてもらいました。
オケの迫力もさることながら生身の体から発せられる見事な声にみんな驚いていたようです。
テノールの「誰も寝てはならぬ」はオケと相まってもの凄い迫力でした。
午前の演奏会では最前列にずらっと女子学生が座っていたのです、ど真ん中に座っていた女の子があまりの迫力に口をポカンと開けて見入っていたのが印象的。
学生さんが相手だと時々思いがけない光景に遭遇します。
そこがこちらも楽しいのです。

明日はお休み、イドメネオのオーチャード定期の前のつかの間の休日。
ちょっと肩や背中が、それに腰も危なくなってます。
整体に行こうかなとも思ってますがどうもお天気が心配。
台風が近づいてきますが定期の日が一番危険らしいですね。
どうなるんでしょ。

おごそかな

2007-07-13 01:10:04 | オーケストラ
東フィル公式ブログの方にも書きましたがイドメネオも終幕近く、トロンボーンとホルンが舞台裏から聞こえて来ます。
それも海神ネプチューンの声と共に厳かに重々しく。

モーツァルトはこのトロンボーンという楽器をとっても大事に、そしてとっても上手に使ったと思うのです。
イドメネオの他にも「魔笛」や「レクイエム」でトロンボーンの素晴らしい使い方を見ることが出来ます。

「魔笛」の場合は序曲からその厳かな響きを聞くことができます。
「レクイエム」では何とソロまで書いている。
どちらもその音色を最大限に生かしきった素晴らしい仕事。
後輩のベートーベンがどうも巧く使い切れなかったようにも感じられます。
時代的には先輩のモーツァルトがトロンボーンという楽器をここまで使いこなした事にその才能の恐ろしさを感じてしまいます。

ベートーベンを越えてシューベルトがまたトロンボーンの使い方が上手。
未完成やグレートに出てくる和音の美しさ、独特の真っすぐで思い響きが素晴らしい。

イドメネオでのトロンボーンの響きがとっても美しかったのでそんな事を思っていたのです。
舞台裏からの演奏なので位置決めにとっても時間がかかります。
今度はオーチャードなのでまた条件が全く変わってしまいますね。
マエストロはバンダの音量などにとってもこだわる方なのできっとたっぷりと時間をかけてトロンボーンの位置と音量を決めることでしょう。