出た！ハイC！

昨日はハイCが出ないとか失礼な事を書いてしまいました。

今日の本番、ボエームの１幕の終幕で見事にハイCを決めてくれたのです。
その前の「冷たい手を」は半音下げて歌ったのでてっきりハイCは出ないのかと思い込んでいたのです。リハまでは終幕のハイCもソプラノにまかせてハーモニーに徹してましたし。
それがビシっと決めてくれて嬉しかったな！

色々な曲を歌ってくれたのですが中でもボエームの１幕後半、「冷たい手を」「私の名はミミ」そして最後のデュエットを二人で歌ってくれたのが一番素敵でした。二人ともミミとロドルフォさながらに若くて輝いていて、またちょっとした小道具も使って月明かりの屋根裏部屋をそこに再現してくれたんです。二人のキャラクターも明るく屈託が無くてパリの街の片隅で出会った二人そのもののようでした。こんな舞台を見てみたい物です、ボエームは大好きなので何時かはお客さんとしてオペラを見たいな。

ヴィラゾンという若いテノール、陽気なメキシカンそのままの明るさを発揮して見る人全てを魅了してくれました。
今日はフランス物ロシア物、そしてイタリアはヴェリズモの何曲かと様々なジャンルの歌を聴かせてくれてその実力を存分に発揮していました。ベル・カントの曲はありませんでしたがこれから挑戦するのかな？
そうそう魔笛も歌いましたね、見事な声のコントロールで歌い切ってました。ひょっとして何でも歌えちゃうのかな？
これからしばらく注目していたいと思います。

随分と昔になりますが有名になる遥か前、デビュー当時のロベルト・アラーニャが来日してトラヴィアータのアルフレードを歌った事がありました。桁外れの声量とテクニック、輝く美声で驚かされたのを覚えています。ひょっとしたらヴィラゾンもそんなふうに大化けするかもしれません。

とにかく今日は楽しませてもらいました！