伴奏、協奏。

今日は仕事が二本立てでした。

新進テノールのアリアのコンサートの練習と日本人ピアニストの協奏曲のコンサートの練習の二本。
どちらもソロがいて我々オケがいて協力しながら音楽を作り上げて行きます。

オペラはオケがいないと成立しません、ですから歌手の皆さんは伴奏してもらう事には慣れているしまた音楽を作る時も独り善がりにはならないのです。
しかしピアノの場合一人で弾いて完結してしまう事も良くあるんです。
コンチェルトを家で一人で練習して作って来てしまうとオケと合わせようにもどうにもならない事も。
確かにコンチェルトはソリストが主役ではありますがこれだってオケが合わせて初めてきちんとした音楽になるのであって。

まあ難しい事は言いませんがソロが居て指揮者が居てオケが居て、全員が協調して一つの音楽を作る姿勢で臨まなければ失敗するんです。まだ練習の機会も残されていますので今度はもっとお互いに聴き合って同じ目標に向かって進んで行きたいと思います。

さて明日はテノール君、そんな呼び方がしっくりと来るような若さ。そのメキシコ生れのテノール君のコンサートです。相方にこれまた新進のソプラノ嬢を従えての堂々の公演となります。
彼はなかなか将来性が豊かな声の持ち主、テクニックもしっかりしているし。
でも残念なことにハイCが出ない！
いや敢えて出さないのかな？
でもドミンゴの例もありますからね、何もハイCだけがテノールじゃあありません。表現力や音楽性で勝負して行けばいいんです。

明日はどんなコンサートになるか楽しみです。