日々の覚書

MFCオーナーのブログ

ダイバーの円軌道

2019年07月14日 23時08分41秒 | 音楽ネタ
今年は冷夏なのか?

いきなりだが、今月からセブン・イレブンが導入したスマホ決済サービスが、開始わずか一日で、アカウントが乗っ取られる等のトラブルが発生し、社長が記者会見を開いて謝罪する、という自体になったが、問題はあるものの、サービスは停止せず続けていく、というのは、なんとなく解せない。だいだいこの手のサービス、要するにキャッシュレス決済というヤツだが、個人的にはどうも気に入らない。いや、キャッシュレス自体は良いのだが、日本は遅れてますよ~、中国なんて、今やキャッシュレスが当たり前で、システムも充実してますよ~、見習わなきゃ~、という風潮つーか意識操作がイヤである。なんで、中国と同じ事をしなければならないのだ? そもそも、中国ではキャッシュレス導入が早いんですよ、などと言うが、あちらでは昔から偽札が出回ってるもんで、現金の信用度が低く、だからキャッシュレス化が急激に進んだのだ、という説もある。別に進んでるのでも何でもない。僕も、こないだ上海で経験したが、土産物屋とかで買い物して札を出すと、店のオバハンが、札を上にかざして確認するのである。そして、偽札ではないと確信してから、ようやく受け取るのだ。かように現金の信用度が低い中国と日本を一緒にしてはいけない。

昔から、日本人には舶来信仰みたいなのがあり、海外は進んでいて日本は遅れているのだから見習わなければならない、という思い込みがあって、その、かつての舶来信仰は欧米に対するものがほとんどで、憧れや崇拝が根底にあったような気がするが、近頃のは中国や韓国に対するものばかりで、これは憧憬なんかではなく、同化政策に違いないのである。気をつけましょう。中国の言う事なんか聞く必要はない。中国に行くと、全てキャッシュレスなんで、キャッシュレス慣れしてない現金で買いたいオジサンは、大変苦労するそうだが、それは外国だから仕方ない事であって、だから日本も同じにしましょう、というのは間違っている。日本は日本である。

ちなみに、僕がやってるキャッシュレスは、クレジットカードと交通系ICカードだけ。あとは、たまに、ポイントで買い物したりする程度。

さて、という訳で(え?)最近買ったCDから。



The Ulitimate Cllection/Whitney Houston

今年に入ってから、ネットやテレビで、平成を振り返る特集、みたいなのをよく見かけたが、某レコード会社の平成の洋楽企画に、ホイットニーのこのアルバムがリストアップされていた。僕の印象だと、ホイットニーって80年代の人なのだが、平成の歌姫というのも、あながち間違いではない。彼女の最大のヒット曲「オールウェイズ・ラブ・ユー」がヒットしたのは平成だし(笑)

てな訳で、なんだかんだで平成企画に乗ってしまったと言えなくもないが(笑)、前々からまとめてホイットニーのヒット曲を聴きたいと思っていたので、このベスト盤を購入したのである。さすがホイットニー、良くも悪くも80’s(笑) 「恋は手さぐり」「すべてをあなたに」「素敵なSomebody」「やさしくエモーション」等々、印象的な曲はほとんど80年代だしね。ヒット曲の多い人なんで、全米No.1ヒットとか、全て把握してる訳ではなくて、なんとなく気づかないだけで漏れてる曲がありそうな気がしてしまうのが、却ってホイットニーの凄さを物語っているような(実際漏れてるし。爆) これには収録されてないけど、1stに収録のジャーメイン・ジャクソンとのデュエット曲が、「ロンリー・チャップリン」の元ネタになっていたりした事も含め、やっぱりホイットニーは80’sなのである。音だってそう。ミョーに軽いピアノやドラムの音が、時代を感じさせる。懐かしい。巷で評判になっていたので、ホイットニーの1st(LP)を買って聴いてた頃の事を、ついあれこれと思い出してしまう。若かったなぁ(笑)

でも、とにかく上手いよなぁ。改めて感じた。前述のように、いかにも80’sな音は、ほんと今となっては頂けないけど(笑)、実力は素晴らしい。軽く歌ってるけど、めちゃ上手い、みたいな。そういう観点からすると、「オールウェイズ・ラブ・ユー」は、はっきり言ってやり過ぎ(笑) 実は、当時もこの曲は好きではなかった。そういうのもあって、ホイットニー=80’sになってるんだろうな。

このベスト盤では、「オールウェイズ・ラブ・ユー」は1曲目なので、飛ばして2曲目から聴いてもよろしいかと(爆)

続いて、またまた80’s。



Arc Of A Diver/Steve Winwood

ブリティッシュ・ロック界の重鎮スティーブ・ウィンウッドは、80年代後半に「ハイヤー・ラブ」「ロール・ウィズ・イット」といった大ヒットを放ち、グラミー賞も受賞したりなんかして、正に飛ぶ鳥落とす勢いだった訳だが、その快進撃のスタートとなったのが、この『アーク・オブ・ア・ダイバー』である。1980年に発売され、シングル・カットされた「ユー・シー・ア・チャンス」と共にアルバムもビルボードのTOP10に入るヒットとなり、ここからウィンウッドの栄光の80年代が始まったのだ。その割には、音もジャケットもやや地味だけど(笑)

当時、FMでアルバムを聴いて、シブいなぁ、という印象を持っていた。正に、オトナがやってるロックというか。ほぼ同時期にヒットしていた、エリック・クラプトンの『アナザー・チケット』と並んで、僕にとっては、シブいオトナのロックの最先端だった(よく分からんが)。今改めて聴いてみると、シブいのは確かなんだが、まず曲があって、その上で、バンド全員でアレンジしていって完成させたという感じで、古き良き時代のロックの制作ブロセスが垣間見えるような雰囲気がたまりません。考えてみると、1980年頃既に、そういうのを感じさせる音というのが珍しくなっていたような気もするので、そこいらに当時の僕も惹かれたのだろうと思う。ほんと、今聴いても素晴らしい。当時、金があったら文句なしに買っていた1枚である。やや地味だけどね(笑)

ところで、このアルバム・タイトル、ちょっと変わってるよね。直訳すると、『ダイバー(潜水夫)の円軌道』とでもなるのだろうか。゛タイバーが水中で同じ軌道で何周も回ってるのを、上から見てるイメージかな(笑)



Warren Zevon

アメリカン・ロック、特にウェスト・コースト系が好きな人なら、この人を知らない人はいないだろう。孤高のシンガー・ソングライター、ウォーレン・ジヴォンが1976年に発表したデビュー・アルバム、というのは正しくなくて、彼は1969年にアルバムを発表しており、本作は、それから7年経過しての2ndという事になる。デビュー・アルバムを発表したものの、その後裏方仕事が多くて、自身の活動はあまりしていなかったようだが、ロス界隈のミュージシャンの間では非常に人気も評価も高く、そんな彼らがバックアップして完成したのが、この『さすらい』なのである。やはりジヴォンのファンだというジャクソン・ブラウンが、プロデュースを手がけている。

もちろん、僕もウォーレン・ジヴォンの名前は知ってたけど、音を聴くのは初めて。けど、一発で気に入ってしまった(笑) 自分は、こういう感じの、あの時代のウェスト・コーストの音が好きなのだ、というのを再認識した。『風にさらわれた恋』あたりまでのリンダ・ロンシュタットや初期のジャクソン・ブラウン、『オン・ザ・ボーダー』の頃のイーグルス、みたいな音。乾いているようだけど、ややウェットなような。このウォーレン・ジヴォンの『さすらい』も、正にそんな音だ。1曲目の「フランクとジェシー・ジェイムス」のピアノが実に素晴らしくて、誰が弾いてるんだろう、とクレジットを見たら、ウォーレン・ジヴォン自身だった。

音もさることながら、収録曲も粒揃いだ。歌詞の雰囲気はかなりシニカル、或いは退廃的らしいけど。リンダ・ロンシュタッドが取り上げた曲が3曲(「風にさらわれた恋」「僕はついてない」「カルメリータ」)もあって、馴染みやすいのもよろしい。素晴らしいアルバムだ。もっとメジャーになってもおかしくない人だった。それがちと残念。



ペイネ愛の世界旅行【完全盤】(OST)

ご存知の方がどれくらいいるのか疑問だが^^;、フランスのイラストレーター、レイモン・ペイネの原作を基に、イタリアで制作されたアニメ映画のサントラである。日本公開は1974年。27年後の2001年にもリバイバル上映されたそうな。知らなかった^^;

映画は見てないけど、主人公の恋人同志が時空を超えて世界中を旅して回る、という内容らしい。行く先々で実在の人物も登場するそうな。日本も訪れるらしいが、その描写はひどいものらしい。ステレオタイプというか奇天烈というか。肩が触れたくらいで、いきなり申し訳ないと、その場で腹切ったりするんだろうね、たぶん(笑) ま、70年代前半の頃のヨーロッパ人の、日本の認識なんてそんなもんでしょ。今でも、大して変わらないかも。

音楽は、あのエンニオ・モリコーネが手がけている。と言っても、主題歌だけだけど^^; 当時のモリコーネは非常に多忙だったそうで、主題歌以外の音楽は、アレッサンドロ・アレッサンドローニが担当した。元はミュージシャンで、モリコーネとは旧知の間柄で、なんと!あの「さすらいの口笛」のギターと口笛は、この人によるものらしい。驚いた。世界各国の様子を描写した、とても楽しくバラエティ豊かなスコアを書いている。

しかし、それにしても、このモリコーネによる主題歌が、実に素晴らしい。格調高く尚且つ親しみやすい名曲である。ま、この曲聴きたさにCDを買ったようなものだが、それだけでも損はない。しかも、それ以外の音楽も素晴らしく、サントラとしても実に高レベルである。映画音楽好きには、是非聴いて貰いたいと思う。

ところで、この主題歌だが、映画の中では、テミス・ルソスが歌っている。そう、知ってる人は知ってる、ギリシャ出身のバンド、アフロディーテズ・チャイルドの元メンバーだ。このバンド、あのバンゲリスが在籍していた事でも、一部のファンには知られているが、そこでボーカルを担当していたのが、デミス・ルソスなのである。で、ソロとなって人気上昇中だったルソスが歌ったバージョンは、おそらく権利関係で、当時のサントラLPには収録されず、インストだけが収録された(それだけでも十分な名曲なのだが)という事情があったのだが、今回のCDには、ルソスの歌うバージョンも収録されている。タイトルに【完全盤】と謳う一番のポイントはここである(笑)

で、やや話が逸れるが、かつて僕が映画少年で、小さなラジカセで一所懸命エアチェックして、映画音楽を聴いていた頃、ある日、この「ペイネ愛の世界旅行」の主題歌の歌バージョンがかかったので、録音してた。その時、DJは確かに、デミス・ルソスの歌うバージョンです、と曲紹介しており、こっちも別に疑問も持たなかったが、あれから44年を経た今、これが誤りである事が、図らずも判明した。当時、僕がエアチェックした曲は、「ペイネ愛の世界旅行」の主題歌ではなかったのである。デミス・ルソスであるのは間違いないと思うが、全く違う曲だったのだ。たぶん、「ペイネ愛の世界旅行」をかけるつもりで、違う曲をかけてしまったのだろう。あの頃なら、よくあった話だと思う。その事に、今回【完全盤】CDを聴いて、初めて気づいた。あの曲じゃない、と。もちろん、主題歌は知ってたけど、インストしか知らず、デミス・ルソスのバージョンは、同じ映画の違う曲なのだ、とずっと思い込んでいたのだ。なんということか(笑) 特にショックではないけど(笑)

最後におまけ(爆)

また映画絡みだが、最近、Musicboxという、フランスのレコード会社のサイトを知った。このレーベルは、かなり映画音楽CDの再発に力を入れているそうで、サウンドトラックのページを見てみると、相当な数のカタログがある。こりゃ、好きな人にはたまらんね(笑) 作曲家別に絞り込んで見る事も出来る。なんて画期的なんだ(笑) 新品だけでなく、中古も扱っているのだが、その中古盤の写真を見ると、日本盤もあったりして、なんか嬉しくなったりもする(笑) カタログに載ってるのは、かなりマニアック或いはB級映画が多いようだし、海外のサイトという事で、タイトルも全て原題だし、要するに、タイトルやジャケットだけでは、どの映画のサントラか分かりづらい、という難点はあるが(爆)、相当なペースで新製品が追加されているのもあり、それでも見てて楽しい。確かに、邦題が載ってない、というのはキツい。特に、フランス映画やイタリア映画だと、全く分からない。見当すらつかない。けど、ネットで検索すると、かなりの確率で邦題も判明するし、それを繰り返していくと、時の経つのも忘れてしまうこと請け合いである(爆) ま、とにかく、映画音楽好きなら、一度トライしてみて下さい^^

いやぁ、映画って、本当にいいものですね^^
では、今日はこの辺で。サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ^^
コメント (4)
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