おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
昨日(11月11日)は13:30~18:35にアドラー心理学ベーシック・コース の初日を行っていました。
このことについては、明朝詳しく書きます。
◆アドラー心理学ベーシック・コース は各地で開催されます。
東京開催 土日 11/11.12.25.26
宇都宮開催 土日 11/18.19.12/312/16
名古屋開催 土日 12/9.10.23.24
大阪開催 土日 2018年4/7.8.21.22
・宇都宮開催コース( 土日 11/18.19.12/312/16)の会場が当初の予定から変更になり、3席だけ増やしました。
前半「二荒山会館」 1日目:13:00~18:30、2日目:9:30~17:00
http://www.futaarayamakaikan.jp/access/
後半「宇都宮グランドホテル」 3日目、4日目:それぞれ10:00~17:00
http://www.utsunomiya-grandhotel.co.jp/access.php
「宇都宮グランドホテル」は宇都宮の名門ホテルです。リッチな気分で学べます。
皇室をはじめとする国内外の貴賓客をお迎えする「宇都宮の迎賓館」として、また地域の皆様に愛され続ける庭園ホテルで、私も二度ほど結婚披露宴のために参列したことがあります。
さて、過去にメルマガに書いた巻頭言をブログに転載する3回目です。
アドラー心理学と経営学がミックスしたような話です。
過去の巻頭言から(3):『真摯さ』という資質(2012年6月号)
このところ世の中で存在感のある人、言い換えれば、特定分野で成功を収めている人を観察する機会が多くありました。
その種の人たちが持ち合わせている資質を一言でくくると、「真摯さ」がクローズ・アップされてきます。
『広辞苑』で「真摯」を引くと「まじめでひたむきなこと」とあります。
「真摯さ」という、まじめでひたむきに物事に取り組む資質を持ち合わせている人には、次の3つがあると思われます。
(1) 他者の意見に対して謙虚ではあるが、自分の信念がぶれることがない。
(2) 自分自身に言い訳をしない。
(3) 良いと思ったことを徹底的にやり抜く。
「真摯さ」の構成要素として「気」の字を使うと次の3つが該当するかもしれません。
真摯さ=本気+勇気+根気
ピーター・F・ドラッカーという経営学者は、『現代の経営』という本の中で「真摯さ」という資質を次のように語っています。才能よりも真摯さを重視しているのが特徴です。
「学ぶことのできない資質、習得することができず、もともと持っていなければならない資質がある。他から得ることができず、どうしても自ら身につけていなければならない資質がある。才能ではなく真摯さである」
真摯さは、仕事や対人関係で悩み、自分を成長させる原動力になります。
しかし、悩むことがあまりにも自分を苦しめるほどになると要注意です。
過剰に悩むことは、「どうして自分はこんなふうなのだろう?」と、自己否定につながりかねないのです。上の3つの資質に影響を与えます。
仕事でもう1つ直面することがあります。
「困る」ことです。
「悩む」が自問自答の渦の中で時として自己否定につながることに対して、「困る」は、対処困難だと感じながらも、それらを打開する道筋を模索することです。
このところに関して私が尊敬している牧師のロバート・H・シュラーは、次のような言葉を残しています。
「お金がないのが問題ではない。アイデアがないことこそ問題である」
困るということは、困難な状況に直面して、アイデアを駆使しながら自分や他者の持つリソース(知識・経験・能力・体力・情報・お金・人脈など自分自身が持ち合わせた資源)のプラス面 ― 言い換えれば「強み」― を駆使して対処しようとすることです。
このことが成果につながります。
ドラッカーはさらに、『経営者の条件』で次のように述べています。
「成果をあげるには、人の強みを生かさなければならない。弱みを気にしてはならない。利用できるかぎりのあらゆる強み、すなわち同僚の強み、上司の強み、自らの強みを総動員しなければならない」
生活をしていると、時に悩むこともありますが、自分や他者の持つリソースのプラス面である「強み」を総動員しなければなりません。
困れば困るほど知恵のある人になれます。
悩み苦しむほど深みのある人になれます。
困るにせよ悩むにせよ、「真摯さ」という資質を生かして対処したいと思うこの頃です。
*『人生にいかすカウンセリング』(諸富祥彦編著、有斐閣)の岩井分担執筆部分の一部に加筆・修正
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