アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。 

『勇気』(英語では"courage")に強いこだわりがある私は『勇気づけの心理学 増補・改訂版』(金子書房、1,800円+税)で勇気(courage)のことをある英英辞典で調べた結果、"risk-taking ability"つまり「リスクを引き受ける能力」と書いてあったことを記しています。

勇気づけの心理学 [増補・改訂版]
岩井俊憲
金子書房

そうか、勇気のある人は「リスクを引き受ける能力」を持っているんだ。
逆に、勇気のない人はリスクに尻込みしてしまうんだ。

次に、こだわりの強い私は、ブリタニカ国際大百科事典』で"risk"(リスク)を引いてみました。
すると、こう書いてありました。

「自然現象や人間の行為が、人間の生命、財産、生存環境などに損害を与える恐れがあること、あるいはその恐れの大小のこと」

ただ、勇気=リスクではない。
「リスクを引き受ける能力」とは、その結果、必ずしも損害に行き着くわけではない。
むしろ、ある機会(チャンス)をものにするかもしれない。
いずれにしろ通過点としてリスクがあるのだ。

そのところに近いニュアンスで、ハインツ・アンスバッハーとロウェナ・アンスバッハーは、"Superiority and Social Interest"の中でこう書いています(『勇気づけの心理学 増補・改訂版』P.26)。

「勇気づけは、アドラーの治療のカギで、勇気づけを使わないで問題解決を図ることは皆無であった。彼の治療に公式があるとすれば、勇気づけと責任のバランスが公式だった。『大丈夫だから前に進みなさい』という意味ではなく、『困難だとしても、君がやろうと思うなら前に進みなさい』というのが彼の勇気づけだった」

「困難だとしても、君がやろうと思うなら前に進みなさい」を対人支援の場面で課題に直面している人に対して言うとしたら、「リスクはあるよ。だけど、君に勇気があれば、前に進もうね」ということになるのではないでしょうか。

 「リスクを引き受ける能力」としての「勇気」、これで今日も1日過ごそう!

<お目休めコーナー>3月の花(20) 

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