私がジャック・ウェルチの名前を初めて聞いたのは、私がGEの合弁会社の総合企画室の課長だったころで、彼は、GEの副社長(Executive Vice President)でした。
当時のGEの会長は、レジナルド・ジョーンズ。財務部門出身で、ボストン・コンサルティング・グループやマッキンゼーの力を借りて「戦略事業計画」を構築。PPM(Product Portfolio Manegement)などの経営戦略技法をどしどし作り上げていました。
そのジョーンズが後継者に指名したのが当時38歳のジャック・ウェルチ。多くのライバルを押しのけての登用でした。
ジャック・ウェルチは、短気な人間であることが浸透していて、当時の会社の取締役から経営会議に出た際、もどかしいプレゼンテーションをしている人間にウェルチが怒り狂って“Stop it! Stop it!”と叫んでいたエピソードを聞いたことがあります。
これは、出典を忘れましたが、何かのパーティーでウェルチが、ある国の担当に指示をし、しばらくして顔を見て、「あの話は、先方とどう話をつけた?」と問い、担当が「何せ時差があるので」というようなことを答えたら、彼のことをこっぴどく非難したというエピソードを読んだことがあります。
経営のスピードを重視したウェルチ。性格的にもおよそ待つことができないライフ・スタイルの人間だったようです。
<次回をお楽しみに。あと数回続きます>
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