私が見た葵祭 part2

2010年05月13日 | 日記

堺筋門からでた行列は河原町通りを北上、下鴨神社を目指しその後加茂街道を経て最終到着地の上賀茂神社へと至る経路をたどる。

 

行列の初めの目的地である下鴨神社の境内は、まさに縁日といった雰囲気であった。最終の目的地である上賀茂神社に向かうまでの間、下鴨神社では様々な儀式が行われる。

 

なかでも大勢のひとが集まるのは走り馬のようである。境内に作られた馬場を馬が駆け抜ける様はなかなか勇壮である。葵祭は流鏑馬、走り馬と馬が活躍する祭のようである。牛はもっぱら牛車を引くのに専念する。もっとも走り牛を想像してみてもあまり様にはならない。



 

下鴨神社、上賀茂神社では、それぞれに社頭の儀が行われる。この社頭の儀は一般の人でも見る事ができるようで、当日券なるものが販売されていた。券のお値段は5,000円、少し考えざるを得ない料金設定。見物と書いたのは儀式自体に参列できるものではないであろうと思うからである。

 

京都の三大祭で、古い歴史をもつ祭典儀式に、物見遊山の人たちが飛入り参列する事など考えられないからである。よもや気軽に参列する事ができても、思いもよらぬ事態に遭遇する可能性がある。府外の常識、京都の非常識といった事は、古いしきたりを受け継ぐ京都において考えられない事ではない。

 

下鴨神社で社頭の儀を終え一息入れた後、行列は次の目的地である上賀茂神社へと向かう。上賀茂神社への行列は優雅に加茂街道を行く。新緑に彩られる加茂街道を行く様はなかなか風情がある。もっとも加茂街道は旧御土居の跡、御所の広場のように行列がバラけるようなスペースはない。

加茂街道は行列をまじかで見る事のできる絶好の場所でもあり、道の両サイドには人垣ができるほどである。このあたりまで進んでくると、さすがに牛、馬そして人にも疲れが出てくるようである。祭りが好天に恵まれると、人はともかく牛、馬の足元が気にかかる。動物には履物がないため、舗装の熱がそのまま彼らの足元に打撃をあたえているようである。かなりの疲れを見せる牛馬もいたが、もうひと頑張りと上賀茂神社を目指す。

 

上賀茂神社の境内は、祭りの前儀である競馬が行われるだけあり、ちょいとした馬場のようである。下鴨神社では社頭の儀を見る事ができなかったが、上賀茂神社では境内から儀式の片鱗を垣間見ることができるようである。

 

祭の雰囲気に包まれた境内で、集った人たちは気ままに祭とほどよい陽射しを楽しんでいるようである。

 

平安以前から今日まで引き継がれてきた祭りであるが、当時に思いを馳せ想像する時、いかに壮大な祭りであったのかがよくわかる。

 

今週の土曜日は2010年の祭日である。好天に恵まれるとよいのだが、それにしても牛馬の足元が気にかかる
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