『多層指導モデルMIM 読みのアセスメント・指導パッケージ』が届きました。
小学校低学年の子、高学年でも特殊音節の読み書きが怪しい子に
使ってみようかと思います。
「きつつき」を「きっつき」
「おとうさん」を「おとさん」
「にんぎょう」を「にんぎょ」
と書いたり、読んだりする子たちです。
これは書き方を知らないのではなく、
記憶力が悪いわけでもなく、
学習できないわけでもなく、
言語の音韻認識の弱さに原因があると思われています。
読みの基本となる力の1つに、音韻認識があげられます。
日本語の音韻認識は、音節が基本ですが、
特殊音節と言われているものには、以下の種類があります。
拗音(ようおん)=「きゃ」「きゅ」「きょ」「ひゃ」「びゃ」「ぴゃ」など。
1音節を2文字で表します。
長音(ちょうおん)=「おかあさん」など、長く伸ばして発音するもの。
通常の音節の二倍の長さ。
撥音(はつおん)=「ん」であらわす鼻音。1音節。「はねる音」とも言う
促音(そくおん)=「かっぱ」の「っ」など、小さいつで表す。一音節ぶん、息を止めるもの。
日本人でも、日本語の音韻認識が自然に身につく子もいれば、
なかなか気づかず、
指導によってしっかり意識することで学習していく子もいます。
「書けない」のじゃなくて、
「気づいていない」「わかっていない」のですから、
じゃあ、どこがわかっていないのか、どこが弱いのか、
がわかれば、指導がやりやすいですね。
今年チャレンジに入ったTくんは、
少し拗音が弱いようなので、他の音節もどうかなと思っていました。
これでアセスメントをしてから、
トレーニングが必要だろうとも考えています。
読み書き指導は本当に手探りなんですが、
読み書きの基盤は、
日本語も英語も同じです。
音韻認識は、日本の英語教育ではほとんど顧みられていませんが、
英語の音韻認識がない日本人の児童生徒が抱える問題と、
日本語の音韻認識が育っていない子が抱えている問題は、
まったく同じです。
特に音素意識に関しては、先延ばししても、
習得はあまり期待できないと思っています。
なぜなら、日本語で音素を操作することは、
ローマ字以外ほとんどないからです。
読み間違い、書き間違いに気づいたら、
適切な音から文字への指導が必要ですし、
また、そのためのアセスメントが必要です。
もちろん、英語でも!
長女小3の娘が特殊音韻が書けないです。
学校の先生もどうしてかな?と1年生から言われ続けてます。
どう指導したらいいのか教えて欲しいです。
あいうえお表をずっと貼っていますが、選べない?聞いたのと表の字の一致がしないようです。きゃを教えるときには、きに小さいや。と娘に教えてます。
県内は療育は医療機関となりパンクして言語療法も打切りとなり手探りです。
時間があるときにでも、音韻認識を高める家庭の取り組みかたを教えてください
学習障害のあるお子さんの特徴として、全員ではありませんが、普通に会話している時は違和感がないのに、読み書きになると急に遅れるという印象をお持ちでしたら、一度は、WISCやK-ABCなどの、心理検査を受けてみられると、かなり認知の偏りの状態がわかりますので指導にも生かしてもらえる可能性があります。
ウチの子の場合は、学級担任、校長先生と保護者の3者で心理検査を元にした個別の指導計画を作成したものを確認しました。
私は国語の指導の専門家ではありませんが、特別支援の国語指導についての本は沢山出ていますので参考になると思います。
何から手をつけたら良いかわからない状態かと思いますが、
①視覚的な問題がないかを確認(ビジョン・トレーナーさんや、検眼士がチェックしてくれます)必要であれば、ビジョン・トレーニングを開始する
②日本語の音韻認識を高める読み指導(1拍ずつ手を叩いてモーラの感覚を高める活動など)
③目で読めなくても語彙や文法は育てていけるように、本の読み聞かせを保護者がするか、アマゾンなどで音声化された図書を購入して、耳から読書をする。表現力が落ちますので、耳からでも聞かせるのが大きいかと思います。
④LDであると診断されれば、デイジー図書に申し込み、教科書をマルチメディア化したものを入手して、学校の教科書を読みやすく、勉強しやすい環境を作る。
などなど、することは沢山あります。
保護者が指導するのは、難しいですよね・・・わたし自身が、自分の子どもに教えるのはやはり感情的になってしまったり不安になってしまったりと、よそのお子さんとは違って冷静になれず。
おかあさんもがんばりすぎないように、他のお子さんと比べすぎないように、のびのびと「今持っているいいところ!」を生かしてあげてくださいね。
それができるのは、親だけですので・・・。