今日のチャレンジ教室は、音素操作のゲームで遊びました。
前回、同じカードでオンセット-ライムでの遊びを紹介しました。http://blog.goo.ne.jp/itkayoko/e/8622ff78deda2ae5d06f6caffbf6bd1a
オンセット-ライムのバラバラ→つなぎ がさっとできるようになれば、
語頭の子音とライム部分の操作はもうばっちり!
次のレベル、音素操作に移りましょう。
(でも、オンセット-ライムはすごく大切なので、音素操作まで急がなくてもいいと思ってます)
手順は次のとおりです。
【準備するもの】
CVCの絵カードで、子供たちになじみのあるものならなんでもOK
【子供の状態】
・子供たちは単語(全体)の音は知っているし、言うことができます。
・オンセット-ライムのオンセットをちゃんと認識して、言うことができます
【進め方】
①単語の名前の確認
最初にカード(全体そろってる一覧)を見せて、名前の確認をします
(チャレンジ教室では1人1セット渡しましたが、グループで1セットでもいいと思いました)
②音素の確認(音素分解:音素セグメンティング)
マグネットを見せながら
「動物の名前に、いくつ音があるかな、ひとつずつ言っていこう」といって、
指でマグネットを指さしながら(子供たちにも指さしをさせながら)
音素の音を確認します。
このときは、発音に意識をさせるチャンスでもあるので
「/fu/じゃないよ、/f/だよ」と不要な母音を言わないように促したり、
長母音と短母音の長さの違い(sheepのeeと、fishのiは同じ長さかな?)に意識を向けさせたりします。
ここで音素分解がすらっとできなければ、
次の段階はいかないほうがいいかもしれません。
またこの写真は音素分解の練習なのでCCVCのfrogも使っていますが、実際に遊ぶときはCVCの単語だけで遊びました。
③動物カードを3つのパーツに切り分ける
時間があれば、子供たちに自分で切り分けさせるといいでしょう。
時間がない場合、最初から3パーツにわけたセットを渡して、
もともとの動物の形に並べる(くずさない)ように指示します。
④絵カードと音のマッチング
3つのパーツひとつひとつを指さしながらリピートしてもいいですが、
「先生が言った音をタッチしてね。」といって、カルタのようにしてもいいでしょう。
先生はカードのパーツに出てくる音を一つ言います。
「/d/はどこかな?」
子供はそれを見つけます。
(dogの頭が/d/だ、という気づきがあれば、「これだ!」と指さしてくれます)
これで、音がちゃんと定着してるか確認します。
⑤頭子音の入れ替え
頭子音の入れ替えというと難しそうですが、「頭だけ変えよう!」です。
オンセット-ライムではこのレベルでずいぶん遊んでるので、同じ要領です。
「じゃあ、頭のところだけ、他の動物と交換していいよ〜。好きにチェンジしてね!」
⑥音素の混成(音素ブレンディング)練習その1
子供たちが作った新しい動物が並んでいます。
これも焦らず、マグネット(3つ)を見せながら、
「頭だけ変わった動物」の名前を一人ひとつずつ順に発表です。(写真)
もし、ここで、ごちゃごちゃっとなってしまう子が出たら、
オンセット-ライムのライム部分を先に作るといいよ、と言います。
f + o + g というカードが並んでいれば、
「ふお・・・ふお・・・」となりがちです。
そうではなくて、胴体はもともとの動物の組み合わせになっているので、
「ここはなんだっけ?dogの o, g だったね。これを先につないだらどうなる?」とライム混成を先に促します。
/og/
そうね。/f/ + /og/、足したらどうなる?
/fog/
実際に文字を使う場合も、「ライムでまとめる」はすごく大切です。
⑦ 音素混成(音素ブレンディング)練習 その2
いよいよ本格的にバラバラに・・・
「じゃ、おしりの部分も変えちゃおう」と、
おしり部分カードを入れ替えさせます。
とうとう、なんだかわけのわからない動物になってしまいました。
「じゃじゃーん!できたー(何がや・・)
このなかから、一番好きな動物を選んで(かっこいいでもいいし、面白いでもいい)、名前を教えてください」
と言って、あとは子供たちが選んだ動物の名前を聞くだけです。
考えている時間には、
子供たちは「これは/f/....これは/o/...」など
必死に音をつなごうと試行錯誤をし、頭の中で何度もリハーサルしています。
この時間がとても大切です。
1つずつ発表したら、2つ、3つなど時間があれば名前を言わせても良いでしょう。
ここまでが、音素のセグメンティングとブレンディングの練習になり、
読みのための音素操作になります。
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ここからは、操作の種類が変わります。
もし時間があれば、あるいはその次の段階として挑戦してみてください。
⑧音素分解(セグメンティング)+混成(ブレンディング)
これは、単語を聞き取って書く、綴りの下準備の活動になります。
カードをもう一度、もとの形(オリジナルの動物)に戻します。
「今度は、先生が言う名前の動物を作ってね。よく聞いてね、、、、、/shig/、/shig/」
ここで、sheepの/sh/、fishの/i/、dogの/g/を選べたら正解。
それを並べて、
「お隣の人と同じかなあ?」と答え合わせをさせます。
「その動物の名前は?」
と改めて聞くと、
子供たちは指さしながら、「sh, i, g....shig!」と混成して言えたら大成功です。
この活動に要求されているのは、
「単語全体の音を聞いて、音素の単位に分解する」という分解操作。
これができれば、聞き取った単語を書くのはずいぶん楽になりますね。
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