一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

392  爽やかや火傷の痕が消えている

2011年10月11日 | 

 (さわやかや/やけどのあとが/きえている)  

ある日、親戚の家に行った時、叔母がテーブルに菓子を出して「沢山お食べ」と私に言ったそうだ。私は、咄嗟にそのお菓子を掴んだ。その時、満州の軍隊帰りの父が私の腕を掴み、「一番最初に手を出すものではない」と言って、私の手の甲にタバコの火を押し付けたそうだ。たぶん3,4才の頃だろう。

 

この話は、幾度となく母から聞いたもので、記憶にないし、傷痕もない。

 

 今になって思うと、こうやって今日まで、私がなんとかやって来れたのは、あの時の父の「タバコの火」のお陰ではなかったか。 

マツムシソウ(松虫草)

 


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