(わがしゅうし/オオカミ少年/しするなり)
学生時代、インドのオオカミ少年の話を読んだことがある。要約すると
ある時、赤ん坊がオオカミにさらわれ、オオカミの子供として育てられてしまった。それから10年ほど経って、オオカミの群と共に生きる少年が発見された。四つん這いに歩き、オオカミと同じように吠えた、という。
しかし、少年はオオカミの群れから切り離された。大人たちが、言葉を教えたり、人間生活ができるように様々な努力をしたのだが、とうとう少しの言葉を話せるようになっただけで、適応できずに死んでしまった、という。
この話から、私が導き出した結論は、「人間は、環境によって作られ、環境に支配されている。本来、人間としての個性や知性、思考力などは全くないのだ。
今の自分が悪いのは、自分のせいではなく環境のせいである。従って、自分を変えるには今の環境を変えねばならない」
そしてこの結論から、私は家や親から離れる決意をしたのである。親から見たら、実に残酷な決意ではあった・・・・・・
私の人生に影響を与えた新聞記事では、この「オオカミ少年」以上のものはまずあるまい。
ハギ(萩)・園芸種の「江戸絞り」