(やじろべえ きょうはついりか まなつびか)
「弥次郎兵衛」とは、振り分け荷物を棒の先に吊るして肩に担いで運ぶ、十返舎一九の東海道中膝栗毛の登場人物の弥次郎兵衛に由来する。最近はあまり見ないが、多くは人物を象っており、しばしばドングリと竹ヒゴを使って作られ、支点は足、左右のバランスをとる部分は腕である。ヤジロベエ全体の重心が、支点(中心)よりも下にあるため、ヤジロベエは安定的に立つことができる。
さて作者は、今日は梅雨入りか、はた又真夏日か、と問うているが、梅雨入りなのか、真夏日なのか、それとも両方なのか、それとも両方そうでないのか、弥次郎兵衛の斡旋によって、作者が判断できない状況にあることを示している。結局、テレビや新聞の天気予報士に問うているのかもしれない。
ヤブカンゾウ(藪萱草)