60年前10歳の頃、生まれて初めてチーズを食べさせらた。多分、雪印のプロセスチーズ。第一印象は、臭くて不味いと思った。父は、太平洋戦争の軍隊帰りで非常に厳しかったし、私がチーズ嫌い、と分かれば、毎日食べさせられたのです。ところが2,3年後のある時、突然「あれ、このチーズ旨いな」と思ったのです。
私はこの経験から導いた結論は「どんなに不味いものでも、食べ続ければ美味しく感じるようになる。何故ならば、必ず誰かが美味しいと思って食べているから、誰かによって生産されているのだ」
子供は、香りの強いもの、例えばニンジン、ピーマン、ホーレンソウ、メロンなどが嫌いなようである。しかし継続的に我慢して食べることによって、クサヤ、鮒ずしなどどんなに臭くて不味いと思っていたものが、美味しいと思うようになり、好きになっていったのである。今では、父の様々な食以外の強要についても、大いに感謝している。
ムクゲ(木槿)、(宗旦木槿、底紅木槿とも)