搜索犬泥のままなる外寝かな 裕
ドローンのゆっくり巡る処暑の山
山気満つ蜩繁き伊豆の森 豊春
カナカナは過ぎし日手繰る糸車
砂日傘ひとつひとつの日影あり 歩智
来年も生きてるつもり種を採る
人二画支え合いたし日々草 さくら
廃屋の庇傾き苔の花
蚊帳の中電気を消して歌合戦 パピ
あららまあポケットから扇風機
朝蝉や音合わせ無くてんでんに 凛
現し世にいましばらくは端居して
お決まりの髭と帽子に白い靴 沙会
接種して病人擬や夏の暮
暑を避けて宵の散歩や百日紅 光子
用心の隙間の転倒夏の月
二波三波波乗りジョニー五波六波 鯨児
火取虫ワクチン打って五輪中
しかられし端居の寝顔そっとなぜ イヨ
湯上りの端居な夕べ風渡る
日の本の名のむくげ活け凛として 鞠
夏盛りハマナスの赤海を見る
梅雨明けて自粛は明けず窓掃除 貴美
端居して信濃の風や旅の宿
端居かけ汽笛ききながら初島へ 黄玉
紫の七月場所に呂の着物
砂日傘ひとつひとつの日影あり 歩智
来年も生きてるつもり種を採る
山盛りのえさ日盛りの野良猫に 稱子
毎日が日曜の暮らし夕端居
白日傘ファッショナブルな黒日傘 炎火
木洩れ日と羽蟻のゆれる露天風呂
庭垣根炎昼避けて剪定す 余白
痩せ胸にブラジャーまとう老女の夏
いびつなるぐい飲みが好き冷やっこ 洋子
百日紅天の明るさ奪いおり
晩夏光虔十林に誘われて 雲水
皺枯れのジョニーキャッシュと夕端居
オオバギボシ(大葉擬宝珠)