Islander Works

書いて、読んで、人生は続く。大島健夫のブログ

2010-06-11 23:01:58 | 出たもの
世の中にはたくさんの「変な人」がいる。

それが集まるのがJET POETである。昨夜も会場中をざっと見渡し、だいたいまともな人は見当たらない。ステージに上がって喋ったり読んだりしている人たちも、演奏している人たちもみな一見普通そうで実はどこか変である。どこがどう変なのか言葉ではうまく説明できないが、やはり変である。それは間違いない。



今回のゲストのオファーを頂いたとき、私は谷津干潟でカニを眺めていた。でかいアシハラガニが別のカニの巣穴に突進し、それっきり出てこない。中では何が行われているのだろう。乗っ取りだろうか。求愛だろうか。捕食だろうか。はらはらしているところに電話がかかってきて、それがZULUさんからだった。おかげで二匹のカニの運命は見逃したが、正直言ってとても嬉しかった。

JET POETは私が初めて参加した朗読イベントだ。ここに来ると実家に帰ったような気がするけれど、同時にすごく緊張もする。ZULUさんがステージの椅子に座り、なんだかいつの間にかイベントが始まっている。今日もZULUさんの朗読は、本当に素晴らしい。まるで自然現象みたいだ。水とか空とか火とか、そういうものを前にしているような気がする。初めて参加したのがここだった私は、きっと運が良かったのだと思う。

これまたいつの間にか呼び出される。椅子に座ってまた緊張する。

「君にききたいことがある」
「パーティー」
「踊れ」
「全日本エクトプラズム選手権」
「愛の三角関係」
「俺の好きな女」
「羊たちの地平」
「旅立ちの詩」

を朗読した。みな、この一年の間に書いた詩だ。

オープンマイク。次々と登場する変な人たちの声と言葉と音楽じっくり楽しむ。ジュテーム北村さんを初めとするおなじみの変な人たちは相変わらずの変さを見せ、ときたまさん在ル歌舞巫さんなど、初めてお会いする変な人たちもみな素敵に変だ。私ももう一度呼ばれる。せっかくだから即興をやろうとして観客の皆様にお題を三つ求めると、即座に集まったのが

・生理用品
・黒いいるか
・ビニールハウスを意味するヘヴライ語(イスラエル人の女性舞踏家の方から)

という、これまた変なものばかり。終演後も変な人たちと楽しい会話を交わしつつ、変に変にと夜は更けていくのであった。

ZULUさん、皆様、ありがとうございました。

来月のゲストはときたまさんであるらしい。果たしてどんな変な夜となるのか。この目で確かめるためにも是非オープンマイクに参加しに行きたいと思っている。