箱根登山鉄道 端末機発行連絡乗車券

平成25年4月に箱根登山鉄道箱根湯本駅で発行された、強羅経由箱根ロープウェイ大涌谷までの連絡往復乗車券の往券です。


   


桃色PJRてつどう地紋の印発機券です。

これは「お土産」として戴いたものなので複券のない状態となっておりますが、恐らく複券は発着駅名が左右逆になっていて、右上に往復の金額が記載されているものと思われます。


一見すると何の変哲もない機械発券の矢印式券ですが、左上にある発行会社名の表記方法に大変興味を持った1枚です。発行会社名である「(箱根登山鉄道)」の下に、連絡会社線である箱根ロープウェイと2段書きになっているのです。着駅である大涌谷のところに「箱根ロープウェイ大涌谷」と記載するのであれば分かりますが、私鉄各社の乗車券類を見ても、発行会社名が連名で2段書きになっている例は他に思い当たりません。

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西武鉄道 飯能駅発行 350円区間ゆき非常時用特急券

日付が不明ですが、西武鉄道飯能駅で発行された、非常時用の350円区間ゆき硬券特急券です。


   


黄色西武鉄道自社地紋のA型券で、山口証券印刷調製と思われます。


この券は特急券発券機が故障した時に発売される非常時用の特急券で、通常ではめったにお目にかかることは出来ない特殊なものです。無効印で見づらいですが、発車時刻と座席指定欄がありますが、何も記載されないまま発売されています。


通常、同社の特急券には乗車区間が記載されるようになっていますが、この券は非常時用であるため、乗車区間を細かく指定することはせずに特急料金のみの記載となっており、金額式の特急券という、かなり特徴的な様式になっています。これは、上り下りの双方に発売できるようにするためであると思われます。


   


裏面です。

発券機故障のためにこの券が発行されている旨と、号車および座席の指定はしていない旨が記載されています。これは発券機が故障しているため、空席情報の参照が出来ないことによる対処であると思われます。しかし、何のためなのでしょうか、指定していないはずの座席指定欄がある不思議な券です。

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JR九州 熊本から東京ゆき 新幹線自由席特急券 ~その2

拙ブログ5月18日エントリーの「JR九州 熊本から東京ゆき 新幹線自由席特急券」で、5時間以上に亘る当該区間について「途中出場はできません。」というのであれば、特急料金を割高な「博多打切り」とせずに通しで計算すべきではないか、という意見を述べさせていただきました。
さらに、JRの理由によって「博多打切り」とするのであれば、熊本~博多間および博多~東京間をそれぞれ別に購入しても同額なので、博多駅での途中出場を認めても良いと思われるということも述べさせていただきました。


   


この意見の根拠は、鉄道の運賃料金というのは鉄道事業者から提示された金額を旅客が支払う、という既成事実が創業時から当たり前のように行われていますが、一般的な商取引には売り手が一方的に価格を提示するだけでなく、買い手の方にも価格交渉をする余地が残されているというところに違いがあるということです。つまり、鉄道の商売には、買い手である旅客には価格交渉をする権利は一切与えられず、売り手である鉄道事業者から言われた運賃料金を払わなければ乗車する権利が与えられないので商取引は成立しないことによります。

「鉄道の運賃料金は国土交通省に届けられて認可されているものだから」と言われればそれまでですが、なんとなくしっくり来ないのです。だから、同好の皆様はどのように思われているのかなぁ、と思っただけです。


この記事を見られた御訪問者様からは、

「価格交渉力がないのはその通りだが、だからこそ、約款があり、認可事業なわけで、他に選択肢がないのならともかく、他の選択肢を含めた中から選んだのだから、説得力ない。」という御意見や、

「民営になるということは、エゴが出ること。」というご意見、

「東海道・山陽区間と九州区間が単純に合算されているのを承知の上なら初めから博多までと博多からを買えばよいだけのこと。」という御意見や、

「国鉄を引きずっている、というよりは、『分割』民営化したが故の弊害が端的に表れた事象であり、どさくさ紛れに小倉・博多の乗継割引を廃止したことと合わせ、会社境界での料金打ち切り計算という既成事実を積み上げるやり口は、感心しない。」という御意見、

さらには、
「消費税増税を機に、運賃まで打ち切りにする腹づもりではないかと勘繰ってしまう。」という御意見を頂戴しました。

その他、
「一方的に金額を押し付けられて一切交渉の余地がないのはJRに限らず公営・私鉄・地下鉄どれも同じ。ある路線を別会社化やバス転換して運賃は打ち切りで値上げとなるケースは過去にJRや国鉄以外にも多数ある。」という御意見、

逆に、
「バス転換などでの打ち切り計算を例に挙げるのは、的外れ。JR鉄道線同士の場合は通し運賃・料金でやっていく、という前提のもとで民営化された。新幹線料金の博多打ち切りは異質。」という御意見や、

「認可事業である鉄道の利用で、全く同じサービスでも個別の交渉で対価が変わるというのは公平性を著しく欠き、ナンセンス。」という御意見、

「JR鉄道線同士の場合は通し運賃・料金でやっていくという前提=正しいとは限らない。民営化して相当の時間がたっているので、前提が成り立たなくなりつつあるという経過はきちんと見ないといけない。」という御意見、

「旅客側に価格交渉権はナンセンス。客と鉄道会社の手間が増えるし、公共交通機関でありながら客扱いの不平等を推進し、現実的でない。」という御意見、

「価格交渉の余地がないのは公共系全般に言えることで、余地がないからこその認可事業。国が価格をコントロールしているので、文句は国に言うべきでありJRに言うべきでない。」という御意見、

「今回のケースは制度的にも博多を境に料金を合算しているわけで、東京から鹿児島中央まで、金額はそのままで大きな三角表で料金を設定すればよい。」という御意見、

「合算なら東日本の新在直通特急の様にするのが良いのでは。」という御意見、

「民営化から26年が経ち、各社独自色を強めているので、成り行きに任せれば運賃・料金を打ち切り計算する方向に進んでしまう可能性がある。なんらかの外部からの力によってでも、その傾向を矯正することも必要ではないか。」という御意見、

「旅客会社の運賃・料金の割引というのは、旅客会社の自主的判断で行うべきものとしつつも、運賃制度の運用上、現行の割引制度が維持されるように最大限配慮するとあるが、最大限の配慮と約束は意味が違い、通し計算に通ずるものとして、同じ山陽新幹線ながら、岡山や新山口、制度上は広島などでも維持されているにも拘わらず、小倉と博多だけ廃止するのは、会社が違うからというだけで、合理性がない。」という御意見、

いままでとは逆に、
「旅客会社の運賃・料金の割引というのは、旅客会社の自主的判断で行うべきものと言っているのだから、会社が違うというのは十分合理性はあると思う。」という御意見、

「千葉~南小谷間のあずさ、長野~大阪間のしなのも5時間以上拘束されますし、もちろん途中下車はできない。寝台特急などは半日以上になる。そういう利用となるきっぷを選択して苦痛だのなんだの言っても、何をいまさらとしか言いようがない。」と言う御意見等がありました。


皆様からいろいろな御意見を伺いましたが、確かにそうだということもあれば、申し訳ありませんがかなり的を外した御意見もあるように感じます。

管理人の予想を外し、中締め後にいろいろな御意見をいただきましたので様子を見させていただきましたが、週末になりましたので、この辺で一区切りつけさせて頂きたいと思います。


中には、「結局は管理人氏は何も無かったかのように次の記事を書き、この件はスルーしている。」というコメントもありましたが、40代半ばの真っ当なサラリーマンが夜な夜な趣味に明け暮れてブログを書き続けることができる筈もなく、週末にまとめて予約投稿して更新しているという現実も理解できずに「酔っぱらった勢い」とまでの暴言をコメントするような方も居られ、「顔が見えないから何を言ってもよい」というネット社会の底辺のようなものを垣間見ることもできました。

また、在来線特急や寝台列車の話の議論は、次元の違う比較対象であり、テーブルの上に乗る余地もありません。


皆様の御意見を拝見していると、思いつかなかったような斬新なものもあり、同じきっぷ同好者の方がいろいろなものの見方をしているということに大変面白さを感じました。


飛行機・鉄道・バスなどさまざまな選択肢の中から新幹線(鉄道)を選んだわけですから、選択した方にも責任があります。

飛行機は速くて鉄道は太刀打ちできませんし、バスは遅いけど運賃面では太刀打ちができません。また、バスは遅いけど、深夜高速運行されるので、翌朝から時間を有意義に使うこともできます。鉄道は飛行機みたいに速くは無いし、運賃もさほど飛行機と変わりません。逆に、早割を使用した飛行機の運賃の方が鉄道より安いことさえあります。しかし、途中の街や景色を見ながら移動することは飛行機には叶いません。

寝台特急について言えば、飛行機の最終便や夜行高速バスの出発時刻より速く出発し、飛行機の1番便や夜行高速バスの到着時刻より遅く到着するのでは、運賃面だけでなく、すべての面で軍配が上がることは無いのです。

利用客はいろいろな考えや基準、時によっては気分でさまざまな移動手段から選択するわけです。

そして鉄道を選択した旅客は、東海道・山陽区間と九州区間が単純に合算されているのを承知の上なら初めから博多までと博多からを買えばよいだけのことなのです。


しかし本当にそうなのでしょうか?


このブログに訪問くださる皆様はきっぷ蒐集に何らかの興味を持っておられる方が殆どであるのではないかと思いますが、この趣味は鉄道の営業規則に密接な関係を持っているという性格がありますので、かなりの方がJRの旅客営業規則を良く理解されていることでしょう。であれば、「東海道・山陽区間と九州区間が単純に合算されている」ということは周知の事実であり、何を今更感があるかもしれません。博多で途中下車するかもしれないのであれば、新幹線自由席特急券を博多で打ち切って2枚に分けて購入すれば良いだけなのです。

しかし鉄道は鉄道趣味者のみを相手にしているわけではありませんから、窓口で乗車券類を買い求める「ふつうの旅客」は、それを知らずに(気づかずに)きっぷを購入してしまうわけです。
窓口の係員がよほど親切で気の訊く方でなければ「料金は変わりませんので、もし博多で途中下車を希望されるのでしたら、特急券を分割しておきますよ」なんて案内をすることなく券を1枚にまとめて発券するでしょうし、MV端末がそんなことをアドバイスしてくれるはずがありません。窓口にある運賃表も、そのようなことを容易に読み取れるようには書かれていません。


また、「運賃交渉はナンセンス」という御意見がありましたが、飛行機や高速バスだって公共交通です。しかし、早割や季節需要・競合路線の有無によって運賃が変わります。たとえば、幹線航路は需要があるために比較的安価な運賃が設定されていますが、競合路線の無いローカル航路の場合、運賃設定は高めになります。こんなことは世界的に当たりまえのことです。

良く見ていると、飛行機の世界では、競合路線が撤退した途端、今まで格安運賃であった路線の運賃が急に値上げされることだって普通にあります。

要は「需要と供給」です。別に、きっぷを購入するときに窓口でいちいち価格交渉をして、もしくはオマケを強請るということではないのです。

しかし、鉄道はどの区間であっても、若干の地方交通路線の割増があるものの、ほぼ同一の運賃率で計算されています。ただ、鉄道が他の交通手段と違うのは、他の手段が座席指定料込みの運賃であるのに対し、鉄道は運賃の他に特別急行料金や座席指定料金などの付帯料金がありますので運賃部分についての議論は難しいかもしれませんが、料金部分については検討の余地があるように思います。
ですので、管理人には「ナンセンス」という言葉の意味することが理解できません。


ちなみに、管理人によるコメント内容の仕分けです。もしかすると同じ方が複数回コメントを入れられているかもしれませんが、それは考慮しないこととして、JRの現状が正しいと感じられている方が22%、JRのやり方に疑問を感じられている方が34%、管理人への御批判が22%、その他の御意見が22%という結果でした。


鉄道業界は、そろそろ開設以来続いている「固定概念」の呪縛から解き放たれて、世の中の他の商売の概念を取り入れる、柔軟な思考をしなければ、寝台特急が衰退してしまったように飛行機や高速バスといった別のインフラに対抗出来なくなる時期がくるのではないのかと思った次第です。

いろいろ異論・反論はあるかもしれませんが、この辺でお開きにしたいと思います。

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JR東日本 新宿~品川間の定期乗車券

JR東日本の新宿駅から品川駅までの通勤定期乗車券です。


   


水色JRE地紋の磁気定期券で、MEX型マルス端末で発券されています。経由は新宿~(中央東線)~御茶ノ水~(総武本線)~秋葉原~(東北本線)~東京~(東海道本線)~品川という経路です。


   


同じ区間の定期券ですが、こちらはEV10型多機能券売機で発券されたものです。


同じ会社の同じ区間の定期券であるのに、機種の違いということでこんなにも様相が違います。特に、経由表記の方法の違いには、これでも同じ会社なのかと目を疑いたくなるほどです。


EV10で発券されたものですが、経由欄の下に、ちょっと見慣れない表記が存在します。


   


その部分を拡大してみました。


「〇幹 東京 品川」と記載され、四角で囲ってあります。これは東京~品川間については別途新幹線自由席特急券を購入すれば新幹線にも乗車できるという意味で記載されています。

購入時には新幹線に乗車する云々の選択を求められるものではありませんが、自動的にこのように記載されます。しかし、マルスおよびEV端末(指定席券売機)で発券されたものについてはこの表記はなされておらず、知らなければ新幹線にも乗車することができるという事実に気づかない旅客も多いかもしれません。


尤も、この区間については840円の特定特急券を購入して新幹線に乗車するという選択は一般的にほぼあり得ないですが、EV10で発券されたものにはこの記載が必ずあることの理由がわかりません。ただし、マルス端末の場合、発券入力時に操作をすれば表示がなされるのかもしれません。

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はとバス 座席指定乗車券

気づいたら、5月14日エントリーの石川町駅発行 高田馬場から西武線80円区間ゆき連絡乗車券の記事が1,000件目のエントリーであることに気づきました。2006年9月16日の綾瀬駅の入場券で拙ブログを立ち上げてからは6年8か月余り、今までお付き合いくださいましてありがとうございます。

サラリーマンでありますので毎日の更新は時間的に余裕がありませんが、なんとか最低でも隔日更新が出来るようにやって参りました。我ながら、良くもまあ6年以上に亘り、1,000エントリーも更新を続けてきたということに驚いております。


趣味の世界ですので内容に不備があったり、中途半端だったりと完璧なものは出来ませんが、今後とも拙ブログとお付き合いの程、よろしくお願いいたします。




今回のエントリーは、はとバスの乗車券です。


   


5月の連休中に東京駅案内所の端末にて発券されたものです。はとバス自社地紋の連帳式券で、ドットインパクトプリンターによって印字されています。予約番号の上の「C」の符号は、クレジットカード決済である「C制」を示す符号です。

乗車前は右側破線以降に乗務員控片が付いていましたが、乗車時にこの部分は回収されています。


関東在住の身ですので、はとバスに乗車したのは生まれて初めてでした。当然、はとバスの乗車券を見たのも初めてです。

初めて見たはとバスの乗車券を手にして、東京駅という大都会の中に、このような券がまだ存在しているということに、少々驚きを感じた次第です。

最近、このような乗車券類には感熱印字やレーザープリンターが使用されることが多く、このようなドットインパクトプリンターが使用されている券は少なくなってきているように感じます。

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JR九州 客室乗務員の検札印

拙ブログ4月30日エントリーの「JR東日本 NREの検札印」にてグリーンアテンダントが持っている検札印を御紹介いたしましたが、手元にJR九州の客室乗務員が持っている検札印が捺印された特急券がございましたので御紹介いたします。


   


平成17年7月に特急はやとの風に乗車した際の特急券です。着席後すぐに女性乗務員さんが検札が来ました。見たところ、運転車掌ではないようで、なんとなくアテンダントさんのようです。


   


見づらいので拡大してみました。
不鮮明ですが、上段は「御乗車ありがとうございます」となっているのでしょうか、中段は「鹿児島」です。そして下段は「客室乗務員」となっています。日付の記載はありません。
おそらく、鹿児島鉄道事業部鹿児島車掌センターの所属なのではないかと思われます。


このような乗務員のことをJR東日本や地方私鉄では「アテンダント」と呼称しますが、JR九州では「客室乗務員」と言うようです。客室乗務員というと飛行機の客室乗務員を思い出させますが、鉄道の世界に客室乗務員が居ても何らおかしくはありません。

ここでの客室乗務員は旅客への検札と案内・記念品等の物品販売などを担当する乗務員のようで、国鉄時代で言うところの運転車掌や専務車掌とは完全に違う職のようです。


   


こちらは鹿児島鉄道事業部鹿児島車掌センターの検札印です。これは客室乗務員ではなく、本物の車掌さんが検札しています。


   


こちらも拡大してみました。

客室乗務員のものとは違い、日付が入ります。「御乗車ありがとうございます」のような文言はなく、ただ単に「鹿児島車掌センター」となっています。

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JR九州 熊本から東京ゆき 新幹線自由席特急券

びゅうプラザ吉祥寺で発券された、九州新幹線熊本から東海道新幹線東京までの新幹線自由席特急券/特定特急券です。


   


全区間を自由席利用の行程で、乗車時間は東海道・山陽区間についてのぞみ号を利用しても5時間40分に及ぶ長旅となります。

料金は熊本~博多間の九州新幹線自由席特急料金である2,410円と博多~東京間の東海道・山陽新幹線自由席特定特急料金である7,770円の合計額となる10,180円となります。

東海道・山陽新幹線の特急料金が一体であるものに対し、九州新幹線は全く別体系となっており、いくら通しで利用しても、特急料金は博多駅で一旦途切れます。


この事象は「そういうもんなんだ」と考えればそういうものなのですが、逆に「なぜ?」と考えると疑問が湧きます。乗車券部分は通しの運賃であるのに、なぜ新幹線特急料金については全区間通しの料金ではないのでしょうか?
理由は分かりませんが、何となく「JRの理由」に起因するものと思われます。


5時間以上に亘る当該区間について「途中出場はできません。」というのであれば、特急料金を割高な「博多打切り」とせずに通しで計算すべきです。実際、この長時間、途中下車することもできずに乗りっぱなしなのは、正直苦痛です。
また、JRの理由によって「博多打切り」とするのであれば、熊本~博多間および博多~東京間をそれぞれ別に購入しても同額なのですから、博多駅での途中出場を認めても良いと思われます。


鉄道の運賃料金というのは鉄道事業者から提示された金額を旅客が支払う、という既成事実が創業時から当たり前のように行われていますが、一般的な商取引には、売り手が一方的に価格を提示するだけでなく、買い手の方にも価格交渉をする余地が残されています。しかし、鉄道の商売には、買い手である旅客には価格交渉をする権利は一切与えられず、売り手である鉄道事業者から言われた運賃料金を払わなければ乗車する権利が与えられず、商取引は成立しません。


「鉄道の運賃料金は国土交通省に届けられて認可されているものだから」と言われればそれまでですが、私は、JRはまだ国鉄時代からの殿様商売気分が抜けていないように感じられるように思います。
みなさんはいかが思われますか?

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いすみ鐵道 大多喜から城見ヶ丘ゆき 窓口で売られていない片道乗車券

いすみ鐵道大多喜駅で発行された、大多喜から城見ヶ丘ゆきの片道乗車券です。


   


桃色こくてつ地紋の一般式B型券で、関東交通印刷で調製されたものと思われます。
一見すると国鉄時代の東京印刷場で調製された一般式B型券と見紛ってしまうほどの出来栄えで、蒐集意欲を湧き立たせます。


   


裏面です。

同社はワンマン運転が基本ですから、集札時に運賃機に投入した際、裏返しになっても良いように運賃機対策が施され、その下に「いすみ鐵道」の社名が印刷されています。


実はこの券、大多喜駅の出札窓口では一切発売されておらず、いすみ鐵道駅売店で「お土産品」として発売されています。しかも、乗車券としてではありません。


   


こんな感じです。ムーミンのクッキー3枚入りの袋に、この乗車券がビニール袋に入れられて貼り付けてあるのです。お客様の中にはクッキーだけ欲しい方も居られますから、硬券なしの袋も準備されており、乗車券代相当分安く売られていました。
私は当然、乗車券の付いている袋を購入します。


   


このように貼り付けられており、写真の商品は看板車両であるキハ52のステッカーが貼られていますが、他にキハ10やキハ26、キハ30 900代などのステッカーがありました。


窓口で乗車券として売ることは無く、お土産品のおまけのように付けられた硬券乗車券ですが、窓口で日付を入れてもらえば乗車券として使用できるとのことです。しかし、城見ヶ丘駅は無人のため、使用済の乗車券は回収となってしまうようです。

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石川町駅発行 高田馬場から西武線80円区間ゆき連絡乗車券

昭和57年10月に根岸線石川町駅で発行された、高田馬場接続西武新宿線80円区間ゆき片道乗車券です。


   


桃色こくてつ地紋のB型券で、金額式の連絡乗車券となっています。


当時はまだ湘南新宿ラインは存在していませんでしたから、石川町から高田馬場までは最短経路でも横浜・品川・新宿を経由して行かねばならず、高田馬場から西武線に乗換える需要は決して多いとは思えないものの、常備券が設備されていました。裏面は図示いたしませんが券番は20番台と思った通りに需要はなく、殆ど発行されないまま運賃改定を迎えてしまっています。


現在、石川町駅の近くには横浜高速鉄道みなとみらい線の元町・中華街駅があり、相互乗り入れする東急東横線も東京メトロ副都心線と接続されていますから、便利さから言って、より一層このような区間の需要は減ってしまっているものと考えられます。


それにしても、これほどまでに需要の見込まれず、また、通しの乗車券を設備しなくてもさほど旅客への影響が無さそうな区間に対して常備券を設備していた当時の国鉄には、コスト削減の意識が微塵も感じられないように思われてしまいます。

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しなの鉄道 「あの夏で待ってる」記念フリーきっぷ

しなの鉄道で発行されている、「あの夏で待ってる」記念フリーきっぷです。


   


軽井沢⇔小諸間を自由に乗り降りできる、イラスト入りの企画乗車券です。


これは小諸市を舞台にしたアニメ「あの夏で待ってる」が放映されたことに伴って多くのアニメファンが“聖地巡礼”で小諸を訪れていることから、首都圏からの観光客をターゲットとして、長野新幹線との乗換駅である軽井沢駅と小諸駅間を乗り降り自由としたフリーきっぷとなっています。


最近、各社でアニメとのコラボレーションをした記念乗車券類の発行が乱発されており、普段であればきりが無いのでアニメとのコラボ乗車券は購入しないのですが、たまたま所用で同区間を往復する際、片道470円ですと往復で940円で90円安いことから、この乗車券を購入して実使用いたしました。


   


乗車券部分の拡大です。しなの鉄道自社地紋となっており、ダッチング風の日付が印刷されていますが、別途乗車日を記入するようになっています。企画乗車券として発売されているようで、左上には企画乗車券であることを示す「〇企」の符号があります。


   


裏面です。発行箇所名を捺印するようになっており、平成25年12月31日までの使用期限がある旨が記載されています。

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