新大阪駅発行 普通列車・連絡船 グリーン券

1978(昭和53)年3月に、東海道本線新大阪駅で発行された、岡山から(讃)高松までの、普通列車・連絡船用グリーン券です。


   

若草色こくてつ地紋のA型大人専用券で、大阪印刷場で調製されたものです。
御紹介の券は、新大阪駅から岡山駅までは新幹線を利用し、岡山駅からは宇野線の普通列車グリーンを、途中の宇野駅からは宇高航路の自由席グリーン席を利用する旅客のために設備されていたものと思われます。

普通列車のグリーン車は、急行列車の間合い運用で連結されているものを除けば、現在でも連結されている東京圏の東海道線や横須賀線と、かつて連結されていた大阪圏の東海道・山陽線で運転されていたものが一般的ですが、宇野線の快速列車にも連結されていました。ただし、宇野線の快速列車は通勤輸送主体ではなく、四国連絡という特殊な要素があり、東京圏や関西圏とは状況が異なっており、それなりの利用があったと聞いています。

しかし、大阪圏の普通列車のグリーン車が、転換クロスシートを採用した新快速用117系の登場により存在意義が怪しくなったことと、当初からの利用率低迷とグリーン料金の大幅な値上げによって地域の実情に合わなくなってしまったことから、1980(昭和55)年に連結が廃止されてしまっています。
これと同時期に、宇野線の快速列車からもグリーン車が消えてしまっています。これは、大阪圏から普通列車のグリーン車が抜かれてしまったことに加え、急行鷲羽号が廃止され、グリーン車が連結されていた153系の配置がなくなってしまい、宇野線の快速列車だけのためにグリーン車を連結した車両の配置をすることが難しいことが理由と言われています。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )