横浜駅改札の区間変更印

大船駅発行の、横浜駅接続、京浜急行線150円区間ゆきの連絡乗車券です。

 

   


当初、横浜駅で京浜急行(京急)線に乗換えて生麦駅まで行く予定でおりましたが、途中で予定が変更となってしまい、東急東横線の日吉駅まで行くことになりました。


乗車前に京浜急行までの連絡乗車券を購入してしまったため、横浜駅から先の区間については別途東急線の乗車券を購入しなければなりません。


できるかどうかわかりませんでしたが、今回のケースは区間変更に変わりないため、乗換え時に横浜駅改札口で京急から東急に区間変更したい旨を申告しました。

すると、「東急線に区変」という、駅名小印が一体になったゴム印を捺され、そのまま東急線の有人改札口を通ってくださいという案内をされました。
改札口のカウンターには、この他に「相鉄線へ区変」と「京急線へ区変」というゴム印が確認できました。


これらのゴム印が設備されているというところから、このような取り扱いが比較的頻繁に行われているということが伺えます。

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営団地下鉄 インク式券売機券のいろいろ ~補遺

数回に亘り、営団地下鉄のインク式券売機券を御紹介してまいりましたが、今まで御紹介いたしましたものの他に、他社には見られない様式の券がありますので御紹介いたしましょう。

 

   


昭和46年12月に東京駅で発行されたものです。

 

30円区間ゆきの金額式券ですが、日付や券番が両サイドに印字されていなかったり、一般的な券売機券とはかなり異なった印象を受ける券です。

 

金額以外の基本的な部分は印版によるものと思われ、金額部分はタイプライターのような印字機で印字されたような感じです。

 

   


同日、渋谷駅で発行されたものです。こちらの方が印字が濃く、もう少し分かりやすいかと思います。

 

   


昭和45年に秋葉原駅で発行されたものです。

 

こちらは小児用として発券されたもので、金額の後に小児用券であることを示す「小」の文字が印字されています。

 

また、東京駅および渋谷駅のものは左下に「通用発売当日限り」と印字されておりますが、秋葉原のものは「発売当日限り有効」となっており、この形態の券についても2種類の様式があるということになります。

 


これらはある駅の駅員氏がまだ幼少のころの私にくれた着札の中に入っていたものであり、どのような券売機で発券されたものなのか不明です。

ここでは「券売機券」として扱わせていただきましたが、昭和45年当時、すでに多能式券があったとは考えにくく、実際は窓口で発券されたものかもしれません。


最後に大変変わった券を御紹介いたしましょう。

 

   


昭和52年11月に市ヶ谷駅で発券されたものです。

 

これは試刷り用のもので、一般発売用のものではありません。「インクの載り」の状態を調べるために試しに発券されるものです。国鉄の券売機では「試刷」と印字されますが、「無効」という印字が特徴的です。

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営団地下鉄 インク式券売機券のいろいろ ~その5

4回にわたり営団地下鉄のスミインク式券売機券を御紹介してきましたが、もう少しお付き合いください。


前回、単能式・多能式券ともに最終形が登場したことについて御紹介いたしましたが、「最終形」と言えども「掟破り」が存在しておりました。

 

   


昭和51年6月に中野坂上駅で発行された単能式券です。

印面は他の単能式券と同一ですが、当時、試験的に中野坂上駅と恵比寿駅に自動改札機が設置され、両駅では自動改札対応の磁気券が使用されました。
当時の磁気はまだ今ほどの情報量を記録できるものではなく、茶色い磁気が塗られておりました。そのため、自動改札機で開けられた穴が日付のところにあります。

しかし、自動改札機が全駅に設備されていたわけではありませんから、当然ながら同駅に集まる着札券は裏が白い非磁気券でありましたため、単なる「入鋏機」に過ぎない自動改札となっていました。これらの自動改札機は試験的な要素があったのでしょう、やがて撤去され、一旦は有人改札に戻ってしまっていたような記憶があります。

ちなみに、自動改札対応の多能式券も存在します。

 

   


昭和52年11月に市ヶ谷駅で発行されたものです。

この券は「地下鉄線」と金額数字、「円区間」および小児運賃の行間隔が異様に狭く、下に広い空白があります。この様式は市ヶ谷駅のものだけに見られたもので、謎の空白は次のものを見れば理由が分かります。

 

   


昭和49年10月に市ヶ谷駅で発行されたものです。

小児運賃の下には「入鋏省略」の文言が入っています。確か改札不在という時間帯は無かったものと記憶しておりますが、なぜ故このような表記が付けられていたのか、今となっては不明です。

この表記は印版にそのまま刻印されておりましたが、昭和50年代には200円券のようにその部分が削ぎ落され、文字間隔が異常に狭く、その分謎のスペースのあるバランスの悪いものとなってしまっています。

市ヶ谷の券は、次の運賃改定ので印版が交換された際には通常の様式となってしまっています。


以上、5回に亘って営団地下鉄のスミインク式券売機券を御紹介して参りました。

券売機券はコレクションの対象外という方も多いかとは存じますが、このようにバラエティな様式に興味を持たれた方も多いのではないかと思います。
今は特に珍しくはない券売機券ですが、10年・15年先には全く様式が変わり、当時を懐かしむことができるものになるかもしれません。「何気ない日常が懐かしい過去になる」ということを肝に銘じてきっぷ蒐集に励むのも一つの楽しみです。


一口に営団地下鉄の券売機券と言えども、同時期にこれだけ多種多様な様式が入り乱れており、大変興味深い内容となっております。特に資料もなく、手元にある券を元に御紹介いたしておりますので、まだまだ他にも未見の様式がある可能性もあります。もし他にも例がありましたら、御教示願えると幸甚です。コメント欄でお知らせください。

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営団地下鉄 インク式券売機券のいろいろ ~その4

今まで3回に亘って研究してまいりましたように、営団地下鉄には、同じ時期に数種類の様式の券売機券が混在していることが分かってまいりました。



   



昭和48年3月に東銀座駅で発行されたものです。



前回エントリーの中の日本橋の2枚目のように金額数字が縦長ですが、「円区間」の文字が縦書きではありません。しかし、通常は「発駅〇〇→」のように書かれていたのに対し、こちらは「発駅〇〇から」というようにひらがなで記載されています。



   



こちらは同時期の都営地下鉄連絡券です。連絡券については矢印ではなく「から」表記となっているのが一般的ですが、東銀座の40円区間ゆきのような営団地下鉄自社完結乗車券としてはあまり例がないようです。


もしかすると、製版時に何らかのミスがあったものなのかも知れません。



   



次は、昭和61年3月に日本橋駅で発行されたものです。


この様式は営団地下鉄の単能式スミインク式券において最後まで残された最終形の様式で、サーマル式券に切り替えられあるまで残存しておりました。



今までいろいろな様式が生まれてきておりましたが、その中で一番良いと思われたものに絞られたのでしょう。



   



昭和48年2月に表参道駅で発行された「最終形」の多能式券です。


単能式券と比べ、「地下鉄線」と金額数字および「円区間」の行間が若干狭められ、下に小児運賃が記載されています。こちらもサーマル式券に切り替えられるまで残存し、昭和60年代まで存在しておりました。



では次回、最終形の発展型(?)を御紹介いたしましょう。

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営団地下鉄 インク式券売機券のいろいろ ~その3

一旦途切れましたが、営団地下鉄券売機券の3回目が再開です。

 

   


昭和46年9月に人形町駅で発行された券です。

前回エントリーのものとはまた違い、金額数字が縦長な字体です。また、「円区間」の文字もひとまわり大きめの明朝体です。

 

   


こちらは昭和46年12月に銀座駅で発行されたものです。

人形町のものと似ていますが、人形町のものが単能式(ひとつの口座しか発行できない機種)発行であるのに対して銀座のものは多能式(発券の際に旅客がボタンを押すことにより数種類の券種を選択できるもの)発行となっています。そのため、金額の下に小児用の金額が記載する必要から、金額数字が若干詰まった字体となり、「円区間」の下にそのスペースが作られています。
当時の小児運賃は5円刻みであったようです。

 

   


約1ヶ月後の昭和47年1月に日本橋駅で発行されたものです。

金額数字は人形町のものと似ていますが、「円区間」の字体はやや小さめのゴシック体となっています。また、左半分の字体はすべて大きめで、かなり堂々としたレイアウトです。

 

   


こちらは昭和49年8月に日本橋駅で発行されたものです。

多能式券ですので小児運賃の記載がありますが、金額数字は異様に縦長で、「円区間」の文字が金額の右側に縦書きで書かれています。
また、昭和47年のものと異なり、今まで左下に記載されていた発行駅名の記載が省略されており、「〇N7」のように、券売機の機番のみが記載されています。「発駅=発行駅」が原則ですから、わざわざ狭い券面に分かりきっている発行駅名の記載を省略し、認視性を高めるための改善であったのでしょう。


ここまででも、同じ時期に多数の様式の券が混在していたことがお分かりかと思います。

では次回に続きます。

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東武鉄道 とうきょうスカイツリー駅 硬券入場券

17日に駅名改称された同駅には、硬券の入場券が設備されています。

 

   


大人用券です。
東武鉄道自社地紋のB型券となっています。

 

   


こちらが小児用券です。
大人用券同様に東武鉄道自社地紋のB型券で、「小」の影文字付きです。

同駅は昨年の夏ごろから硬券入場券の復活で話題になりましたが、駅名改称後も新券が設備されたのは大変好ましいことです。現在、北千住駅と並び、東武鉄道で硬券入場券が設備されているのは2駅だけです。


同社の硬券類は足利印刷にて調製されており、今回の新券も同じ足利印刷によるものと思われます。ただし、製版方法が従来の活版印刷によるものからオフセットのようなものに変わり、印象が異なります。

 

   


まずは表題部分です。上が従来のもので、下が今回の新券です。フォントに違いがあることが分かります。

 

   


次に料金の部分です。明らかにフォントの違いが分かります。

 

   


「発売当日1回限り有効」の文言です。上のものが従来のもので、同社の入場券は「限り」の「り」の文字が小さいのが特徴でしたが、それがなくなってしまっています。

 

   


最後に客車内への立ち入りについての文言です。上が従来のもので、少々ポイント数が小さくなっていることが分かります。


これも「時代の流れ」ということでしょうか?

いずれ、北千住駅のものも、このような新券に切り替えられる時が来るかも知れませんね。

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東武鉄道 とうきょうスカイツリー駅 駅名改称記念乗車券

3月17日に業平橋駅から駅名が改称された、東武鉄道とうきょうスカイツリー駅の駅名改称記念乗車券です。

 

   

 

このような台紙に140円区間および160円区間の硬券乗車券が付けられているもので、同駅限定で5,250セット発売されましたが、東京スカイツリータウン®、とうきょうスカイツリー®の話題性や300円という安価な金額設定の効果があったのでしょう、当日の11時前には完売してしまったようです。

 

完売直後からヤフーオークションでは転売屋さんの「商売」が横行していますので、すでに写真を見られた方も多いかと思いますが、券の内容を御紹介いたしましょう。

 

   

 


台紙を開けると、18年前の航空写真がバックとなっている台紙に2枚の硬券乗車券がついています。

 

   

 


1枚目は16日限りで81年間の幕を下ろした業平橋駅から160円区間ゆきの金額式乗車券です。東武鉄道自社地紋のB型券で、東武鉄道末期の金額式硬券の様式となっています。日付はダッチング風の印刷です。

同社の現役時代のような、印刷のところどころかすれたような活版印刷によるものではないため、趣味的には少々物足りない(よく言えば大変すっきりした)仕上がりです。

 

   

 


記念乗車券によくある「使用期限呪文」は裏面に印刷されています。
最近の記念乗車券は硬券が主流になってきていますが、「呪文」が裏面にあるなどの配慮がなされていて、様式的には良くできています。また、発行駅名は業平橋となっており、裏面に印刷されています。

購入日(=発売日)には業平橋駅は改称されてしまって存在しないわけですが、券面および裏面には「業平橋」としか記載されておらず、「とうきょうスカイツリー駅」の表記は全くありません。「とうきょうスカイツリー駅から」という表記は特に無くても良いのでしょうか?

 

   

 


2枚目の券は、とうきょうスカイツリー駅から140円区間ゆきの地図式券となっています。こちらも自社地紋のB型券です。

 

   

 


こちらも「呪文」は裏面になっており、発行駅名はとうきょうスカイツリー駅となっています。
また、地図式券ですので、「表面太線区間内の1駅ゆき」の文言もあります。


金額式券が160円区間なのに対して140円区間となっており、せっかくの地図式券なのに複雑に入り組んだ地図になっていないのが少々残念ですが、上り方向の駅が浅草駅しかないことから、とうきょうスカイツリー駅が始発駅のような地図になっていますため、あえて140区間として作成されたと思われます。

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営団地下鉄 インク式券売機券のいろいろ ~その2

営団地下鉄インク式券売機券の2回目です。

 

 

 

   

 


やはり昭和46年12月に渋谷駅で発行されたものです。

 

前回エントリーの三越前駅のものと同じ日に発行されたものですが、様式が全く異なっています。
いままでは「発駅〇〇から地下鉄線何円区間ゆき」という形で記載されていたものが、「発駅〇〇→地下鉄線何円区間」というものに改められています。

 

また、「(交通営団)」とだけ書かれていた名前が「(帝都高速度交通営団)」というように省略されないで記載されています。

 

 

 

   

 


やはり同じ日のものですが、こちらは新中野駅で発行されたものです。

 

渋谷のものよりも金額の数字や「円区間」の文字が大きく、鮮明ではありません。「発売当日限り有効」および「下車前途無効」の文言は、発駅名の下に2段書きで記載されています。

 

 

 

   

 


やはり同じ昭和46年12月に仲御徒町駅で発行されたものです。

 

金額数字が渋谷や新中野のものとはまた違った字体です。また、→や「地下鉄線」の文字も、新中野のよりも少々大きいように思われます。

 

 

 

 


同じ昭和46年12月に東京駅で発行されたものです。

 

雰囲気的には新中野のものとよく似ていますが、発駅の字体が大変大きく、その分、一番下に書かれる発行箇所名の記載がありません。

 


これらの券は子供のころ、最寄りにある某地下鉄駅の改札掛さんから頂いたものでありましたため、たまたま同じ時期の券で比較することができたわけです。今となっては貴重な資料です。

 

こうしてみると、当時の営団地下鉄には、昭和46年12月だけでも数種類の券売機券が混在していたことになります。

 


では、次回に続きます。

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営団地下鉄 インク式券売機券のいろいろ

券売機券はコレクションの対象ではないという方が多いかと思いますが、営団地下鉄(現・東京メトロ)のスミインク式時代の券売機券には様々な様式の券が存在し、その全容がすべて掴みきれないほどです。

今回、敢えて数回に分けて御紹介し、券売機券の楽しさにも触れて戴こうと思います。

 

   


昭和39年12月に新橋駅で発行されたものです。
緑色無地紋の券紙で、後に地図式から金額式に様式変更された硬券もこのデザインが使用されています。

 

   


昭和47年3月に九段下駅で発行されたものです。
このころになると、記載事項に変化は見られませんが、緑色営団地下鉄地紋の券紙が使用されるようになります。

当時の券売機券はインクのついたゴム印を券紙に捺印してカットする方法が一般的となっており、印版の摩耗やインクのかすれ等でこのような不鮮明なものが発行されることも珍しくありませんでした。

 

   


九段下のものより約4カ月前の昭和46年12月に、三越前駅で発行されたものです。

様式的には九段下のものと変化がないように見えますが、「通用発売当日限り」となっていた文言が「発売当日限り有効」となっています。


ということは、同じ時期に「通用発売当日限り」と「発売当日限り有効」が混在していたということになります。


では、次回に続きます。

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伊豆急行 途中下車可能な自社完結乗車券

なんでも屋さん様のブログ「きっぷ なんでも屋さん」3月10日エントリーの「伊豆急行 20(券売機券 2)のなかで途中下車のできる自社完結乗車券を紹介されておられますが、硬券時代の券が手元にありましたので御紹介させていただきます。

 

   


平成2年7月に伊豆急下田駅で発行された、伊東駅ゆき片道乗車券です。シンコー印刷調製のB型硬券で、伊豆急自社新地紋の相互式券となっています。

なんでも屋さん様が御紹介されている券売機券と同じく、「発売日共2日間有効」となっており、また、下車前途無効の文言がありませんので、途中下車が可能であることが分かります。

 

   


発行時期が異なりますが、伊豆急下田駅発行の蓮台寺駅ゆき硬券乗車券です。

こちらもなんでも屋さん様が券売機券を紹介されておられます。様式は伊東ゆき同様シンコー印刷調製のB型硬券で、伊豆急自社新地紋の相互式券となっています。

こちらの券には発売日共2日間有効の文言はなく、「発売当日限り有効」および「下車前途無効」となっており、途中下車不可であることが分かります。

 

   


参考までに、昭和57年4月に伊豆急下田駅で発行された、国鉄線三島駅ゆきの連絡乗車券です。

先の伊東ゆきよりも発行時期が古いにも拘わらず、「発売当日限り有効」となっており、営業距離の短い自社完結券の有効期間が2日であるのに対し、有効期間が1日しかないことが分かります。

 

   


裏面を見ますと、「下車前途無効」の文言もあり、途中下車が不可であることが分かります。

 

   


マルス券ではありますが、参考までに伊豆高原駅で途中下車した際に捺印された途中下車印を御紹介します。
シャチハタの印鑑のような丸印です。


伊豆急行線には営業キロ24km以上の自社完結区間に関しては途中下車が認められておりますが、JR線への連絡乗車券については国鉄(現在はJR)の営業規則に準拠しており、途中下車は認められていません。

なんでも屋さん様がブログ内で言及されて居られるように、この制度は同社HPを見ても、どこにも記載がなく、旅客への周知がなされていないのが実態です。観光地の多い同社ですが、なぜ途中下車の制度がありながらこのように不案内な状態としているのか、いささか疑問が残ります。


この記事は、なんでも屋さん様のブログ「きっぷ なんでも屋さん」3月10日エントリーの「伊豆急行 20(券売機券 2)」にトラックバックさせていただきました。

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