小田急電鉄 湘南台から片瀬江ノ島までの小児専用片道乗車券

前回エントリーで、かつて小田急電鉄新宿駅で発売されていた向ヶ丘遊園までの大人・小児用の往復乗車券を御紹介いたしました。
同駅では同区間の小児専用往復乗車券の設備は無かったようですが、他駅では小児線用の往復乗車券を設備していた駅もありました。


   

1986(昭和61)年2月24日に小田急電鉄江ノ島線の湘南台駅で発行された、片瀬江ノ島までの小児線用往復乗車券です。
橙色PJRてつどう地紋のA型小児専用券で、大人・小児用同様、復路用券の券紙に薄い桃色の染色があります。

現在でこそ、同駅には小田急電鉄江ノ島線の他に相模鉄道いずみ野線や横浜市交通局地下鉄ブルーラインが乗り入れる駅となっていますが、当時は小田急電鉄しか乗り入れていない駅でした。しかし、近隣に慶應義塾大学や文教大学などの大学があったり、新興住宅街があることから利用客が多かったからでしょうか、大人・小児用券の他に小児専用券の設備もありました。

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小田急電鉄 「◯精◯地」新宿駅発行 向ヶ丘遊園までの往復乗車券

前回エントリーで小田急電鉄下北沢駅の券売機で発行された往復乗車券を御紹介いたしましたので、今回はかつて硬券で発売されていたころの同社往復乗車券を御紹介いたしましょう。


   

1985(昭和60)年6月に、新宿駅の国鉄線乗換改札口にあります精算所(◯精◯地・・・精算地下)にて発行された、向ヶ丘遊園までの往復乗車券です。橙色PJRてつどう地紋のA型往復大人・小児用券で、井口印刷で調製されたものと思われます。
左半分の券が復路用(かえり券)となっており、復路用の部分については地紋の他、券紙に薄い桃色の染色があります。


   

裏面です。券番および循環番号の他、社名・発行駅名・下車前途無効の記載があります。

同窓口は国鉄線からの乗換旅客に対して国鉄線の運賃の精算および小田急線の乗車券の発売を行っていた窓口で、社線内の全区間の金額式硬券乗車券(大人専用券および小児専用券)や入場券(大人・小児用券)の他、御紹介の向ヶ丘遊園駅までの大人・小児用の往復乗車券の設備がありました。

向ヶ丘遊園駅は同社がかつて運営していた向ヶ丘遊園の最寄り駅で、休日にはそれなりの需要があることを見越して設備されていたものと思われますが、当時4窓あった窓口でも4番窓口にしか設備されておらず、小児専用券の設備もないことや、国鉄の列車からの乗り換え客がひっきりなしに来ることから、いちいち片道か往復かを確認することなく片道の乗車券を発売しており、片道乗車券の枚数と比較すると、発売数量はさほど多くは無かったようです。そのため、売上精算時に付けられたチェックが複数つけられており、硬券差しの焼け跡までがくっきりと付いてしまっています。

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小田急電鉄 下北沢駅発行 東北沢までの往復乗車券

2019(令和元)年10月に、小田急電鉄下北沢駅で発行された、東北沢までの往復乗車券です。


   

桃色PJRてつどう地紋の定期券サイズ(85㎜)券で、券売機にて発行されたものです。御紹介の券は往路用の「ゆき券」で、復路用は同時にもう1枚発券されます。


   

こちらが同時に発券された復路用「かえり券」です。
「ゆき」と「かえり」の表記の他、かえり券のみに往復運賃の記載があります。

関東の私鉄では、券売機発行の往復乗車券の場合はA型券が2枚出てくることが多いですが、同社の場合は定期券サイズでの発券となっています。
発行日の他に通用日が大きく表示されており、独特な様式です。
同社では片道乗車券を出札端末で発券する場合も定期券サイズでの発券となっており、85㎜券が比較的いろいろな場面で使用されているようです。

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のと鉄道 穴水駅発行 和倉温泉から金沢ゆき B自由席特急券

ちょうど7年前の今日、2015(平成27)年2月22日にのと鉄道穴水駅で発行された、和倉温泉から金沢ゆきのB自由席特急券です。


   

青色JRW地紋のプリカット特殊指定共通券紙で発行されたものです。

プリカット紙は旅行会社等の端末用に設定されている券紙で、JR直営駅で使用するロール状の券紙ではなく、印刷時に予め1枚づつの大きさにカットされたカードのような券紙となっており、1枚1枚に紫色用紙番号が付番されています。
穴水駅の出札窓口は駅の窓口のようですが、JRが営業している出札窓口ではありませんので、旅行会社と同様の扱いになっています。
発行箇所名は「◯の のと鉄道」となっており、どの駅で発行されたか、券だけ見る限りでは特定できません。

本日は2022年2月22日と「2並び」の日です。時間まで刻印される入場券を購入すれば面白いのですが、目一杯「2」が並ぶ2022年2月22日22時22分となりますと深夜時間帯になってしまい、駅まで行くには寒いので、諦めます。

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多賀城駅発行 (千)千歳から100kmまで 急行券

1979(昭和54)年11月に仙石線多賀城駅で発行された、千歳線千歳駅から100kmまでの急行券です。


   

桃色こくてつ地紋のA型大人・小児用急行券(急①)で、仙台印刷場で調製されたものです。

発行に際して、他駅(仙台)発用の券に二重線および訂正印を捺印のうえ、千歳線千歳駅からの券に訂正のうえで発券されています。本来であれば発駅が空欄の記入式(記急)を使用すべきところではあると思いますが、欠札になっていたのでしょうか、手間を掛けた方法で発行されています。

「千歳」という印が独特で、普通であれば「(千)千歳」となるべきところ、「(千)千才」となっています。
「歳」と「才」はどちらも年齢を表す時に用いられる漢字で、これには諸説があるようですが、「歳」の漢字が中学校で習う漢字で教育漢字には含まれおらず、小学生が自分の年齢を書く際には「歳」の漢字を使うことができないため、その代替文字として「才」の漢字が使われることから年齢を記載する時にも使用されるという説があります。
「才」という漢字にはそもそも年齢の意味はなく、「才能」や「天才」などの熟語で使われるように、生まれ持っての能力を表す漢字で、本来年齢を書く時に使用する漢字ではないそうです。

話が脱線しましたが、「才」という漢字は「歳」の略字として使用されるようですが、千歳という駅名のゴム印を作成する際に、敢えて略字を使用する理由が不明です。

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JR東日本 ◯K◯社 新宿から120円区間ゆき 片道乗車券

1988(昭和63)年10月にJR東日本新宿駅で発行された、120円区間ゆき片道乗車券です。


   

桃色JRE地紋のB型金額式大人・小児用券で、東京印刷場で調製されたものです。
発行駅名の前にあります「◯K◯社」の符号で分かりますように、この券は京王帝都電鉄(京王電鉄)との乗換え改札で発行されたもので、社線発売分になります。

通常、同改札ではJR東日本と京王電鉄の乗車券および区間変更券は券売機で発売しており、硬券での発売は国鉄時代の昭和50年代ころから行われておりませんが、この日は何らかの事情があり、硬券での臨時発売が行われていました。
御紹介の券は非常時用に設備されていたもののようで、新宿駅発行の120円券としては珍しい大人・小児用券で設備されていました。


   (小田急線乗換改札用)

   (自社非常時用)

通常発売されている小田急線の乗換改札用のものと、JR東日本の駅で非常時用の券です。
日本一利用客の多い同駅は、当然ながら乗車券の発売枚数も相当なものになりますので、近距離用の乗車券については大人専用券と小児専用券を各々設備しており、120円区間ゆきという乗車券の大人・小児用券はまず見かけません。

現在でも同駅には京王電鉄との乗換改札がありますが、IC乗車券の普及により、改札内での乗車券の発売は中止され、乗車券を所持しない旅客は一旦改札外に出て乗車券を購入するようになっています。

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京王電鉄 京王れーるランド ミニ電車乗車券

拙ブログ2月12日エントリーで京王電鉄が運営する京王れーるランドの入館券を御紹介いたしましたが、同園には入館券の他、子供用のミニ電車の乗車券も券売機で発売しています。


   

ミニ電車の乗車券です。青色京王れーるランド専用地紋のA型券で、日付および券番・時刻の表記が一般的な券売機発行の乗車券に準じています。左上には「京王電鉄」と、実物の乗車券のようです。


   

京王れーるランド専用地紋です。このような券紙が特注で作成され、85㎜サイズの入館券とA型のミニ電車乗車券の双方を発券しています。どちらも実際に鉄道で使用されている券売機で発券されています。


   

ミニ電車の「駅」である京王れーるランド駅に設置されている券売機です。券売機そのものは、実際に鉄道の駅で使用されているものと同じであることが分かります。


   

券売機は本物ですが、電車はこんな列車が来ます。

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松波駅発行 恋路ゆき 片道乗車券

本日はバレンタインデーです。鉄分の濃いテツヲタくんにはあまり関係のないことかもしれませんが、世間一般的にはこういう日なので、バレンタインデーにちょっと因んだ話題にしましょう。

隣駅である恋路駅の駅名が縁起が良い、ということで1984(昭和59)年3月に能登線松波駅で発行された恋路ゆきの片道乗車券です。


   

桃色こくてつ地紋のA型一般式大人・小児用券で、名古屋印刷場で調製されたものです。隣駅である恋路駅の駅名が縁起が良いということで、当時の「縁起きっぷ」ブームにあやかって発売されていました。

松波から恋路ゆきの縁起きっぷは国鉄時代の約10年間とJR西日本になってからの1年間、そしてのと鉄道に転換されたからの7年間、当たり前のように発売されてきていましたが、冷静に考えてみれば「恋の片道切符」になってしまうわけであり、なぜ倍額で発売することのできる往復乗車券にしなかったのかと思ってしまいます。


松波駅は国鉄能登線が1963(昭和38)年に開業した時は終着駅として開業していますが、翌年に同線が蛸島駅まで延伸されたとき、途中駅になっています。
国鉄能登線は1987(昭和62)年4月にJR西日本の路線として継承されましたが、民営化1年足らずの1988(昭和63)年3月にのと鉄道能登線に転換され、2005(平成7)年4月にはのと鉄道能登線も廃止されてしまい、松波駅および恋路駅ともに廃駅となってしまっています。

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京王電鉄 京王れーるランド 入館券

2021(令和3)年9月に京王電鉄が運営しております、多摩動物公園駅に隣接する京王れーるランドで発行された入館券です。


   

水色京王れーるランド専用地紋の85㎜券で、京王電鉄で使用されているものと同じ券売機を使用して発券されています。
右下に [IC] とありますように、この券売機は交通系IC乗車券を使用することもできますので、管理人はJR東日本のSuicaを使用して購入しました。
入館券は、施設の入り口に設置されている、京王電鉄で使用されているものと同じ自動改札機を通して入館し、改札機を通った時点で丸い穴が開けられます。出場する際にも自動改札機に券を投入しますが、回収されることなく、当日であれば何回も入出場することが可能です。

同園の屋外車両展示場には、京王電気軌道時代から運行していた2400形をはじめ、2010系、5000系、3000系、6000系などの車両が展示され、屋内には京王バスの車両や運転シミュレーターを始め、京王線の鉄道模型が走るコーナーなどがあります。


   

とくに、屋外展示場には、東京都内在住の管理人にとって、子供の頃に乗った車両などをじっくりと観察することができ、手軽なレジャー施設です。

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井笠鉄道 井原駅発行 東京都区内ゆき片道連絡乗車券

廃札券ですが、井笠鉄道の井原駅から東京都区内ゆき片道連絡乗車券です。


   

青色RTCてつどうじどうしゃ地紋のA型一般式大人・小児用券で、シンコー印刷で調製されたものと思われます。
経由表記は「笠・陽・東海道経由」となっておりますが、これは「笠岡・山陽本線・東海道本線経由」の略になります。


   

裏面です。券番の他、東京都区内下車前途無効の文言があります。

地方の小私鉄の駅にこのような高額券が設備されていたというのは意外ですが、当時は、地方の小さな私鉄でも東京都区内までの乗車券発売の需要がそこそこあったようで、このような常備券を設備している会社が多くありました。

同社の井原駅は矢掛線および神辺線が廃止された時に廃駅となりますが、井笠鉄道の井原駅は現在の井原鉄道の井原駅から700メートルくらい離れた場所にあり、井原バスセンターのある場所が駅のあった場所になります。

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