鼠年から丑年へ

本年の始め、拙ブログ2020年1月1日エントリーの「JR西日本 猪谷から鼠ヶ関ゆき 片道乗車券」で、干支が亥(猪・いのしし)年から鼠(子・ねずみ)年に変わったということに因んでご紹介致しました券を再掲します。


   

毎年正月3が日については新年に因んだテーマでエントリーさせていただいておりましたが、なぜか国内には本年の干支である鼠(ねずみ)に因んだ駅名が殆ど無く、JR東日本の羽越本線にあります鼠ヶ関(ねずがせき)駅のみしかないことをご紹介いたしました。干支を示す「子」で探してみても、JR北海道の宗谷本線にあります音威子府駅のみであり、鼠に関する駅名は少なく、リストアップするほどではありませんでした。

来年の干支である丑(うし)については大変多く、JR各線で見ると、
   緋牛内駅 (石北本線)
   初田牛駅 (根室本線/花咲線)
   妹背牛駅 (函館本線)
   伊香牛駅 (石北本線)
   美馬牛駅 (富良野線)
   安牛駅  (宗谷本線)
   撫牛子駅 (奥羽本線)
   小牛田駅 (東北本線/石巻線/陸羽東線)
   牛久駅  (常磐線)
   羽後牛島駅(羽越本線)
   牛浜駅  (青梅線)
   牛ヶ原駅 (越美北線)
   牛ノ谷駅 (北陸本線)
   牛久保駅 (飯田線)
   特牛駅  (山陰本線)
   牛島駅  (徳島線)
   牛津駅  (長崎本線)
と、17駅もあります。

ひらがなですが、常磐線のひたち野うしく駅も入れれば、あと1駅追加になります。

また、公営鉄道および民営鉄道の駅となりますと、
   藤の牛島駅(東武鉄道野田線)
   上総牛久駅(小湊鉄道小湊線)
   牛込神楽坂駅(東京都交通局大江戸線)
   牛込柳町駅(東京都交通局大江戸線)
   牛田駅  (東武鉄道伊勢崎線)
   牛山駅  (名古屋鉄道小牧線)
   牛田駅  (名古屋鉄道名古屋本線)
   牛田駅  (広島高速交通アストラムライン)
   牛渕駅  (伊予鉄道横河原線)
   牛渕団地前駅(伊予鉄道横河原線)
   牛ノ浜駅 (肥薩おれんじ鉄道線)
と、11駅あります。

年明け、全部の駅は御紹介しきれませんが、いくつか取り上げてみたいと思っております。


本年も拙ブログ「古紙蒐集雑記帖」に御訪問いただきましてありがとうございました。
今年の更新は本エントリーで終了し、明日「元日」より更新をして参りますので本年同様よろしくお願い致します。

それでは良いお年をお迎えくださいませ。
                              古紙蒐集雑記帖 管理人:isaburou_shinpei

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JR東海 伊豆箱根鉄道修善寺駅発行 新幹線自由席特急券

1988(昭和63)年5月に、伊豆箱根鉄道の修善寺駅で発行された、三島から東京までの新幹線自由席特急券です。


   

桃色JRC地紋のA型大人・小児用券で、名古屋印刷場で調製されたものです。

一見しただけでは一般的な三島から東京までの新幹線自由席特急券に見えますが、発行駅名がJR線の駅ではない「修善寺駅発行」となっているところから、伊豆箱根鉄道駿豆線の修善寺駅で発行されたことが判ります。


   

裏面です。券番のほかに、発行事業者名である「(伊豆箱根鉄道)」の表記があります。


国鉄時代より伊豆箱根鉄道では新幹線の自由席特急券の委託発売を行っておりましたが、三島駅での乗換の時に購入すれば良いだけの話でしたので、あまり需要が無かったのでしょうか、現在ではJR東海および東日本との直通運転をしています特急「踊り子」の特急券および自由席特急券の発売のみしており、新幹線自由席特急券の発売は行われておりません。


2021年春のダイヤ改正にあわせ、JR東海および東日本では特急「踊り子」の料金体系を変更することがプレスリリースされています。
発表によりますと、普通車のすべての座席を指定可能にし、自由席特急券の設定を取りやめる、最近のJR東日本に見られる「ひたち・あずさ型」の特急料金制度に変更されます。これによって年間を通して同一の料金になり、指定席の特急券と発券後に座席指定可能な座席未指定券が同額で発売されます。また、いままで伊豆箱根鉄道線内の特急料金の設定はありませんでしたが、ダイヤ改正後は一律200円の特急料金が新設され、また、同じく乗り入れをしている伊豆急行線内の特急料金も改定されることが発表されるようです。

新たに伊豆箱根鉄道線内の特急料金が設定されることから、同社で発売されている特急「踊り子」用の特急券の様式が変更されることが予想されます。

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新横浜駅発行 有楽町ゆき片道乗車券

1977(昭和52)年4月、東海道新幹線新横浜駅で発行された、有楽町ゆき片道乗車券です。


   

桃色こくてつ地紋のB型相互式大人専用券で、東京印刷場で調製されたものです。

乗車経路は発駅の新横浜駅から在来線である横浜線ではなく新幹線となっています。今では、新横浜~(JR東海東海道新幹線)~品川~(JR東日本東海道本線)~有楽町という経路が考えられますが、乗換駅である品川駅に東海道新幹線の駅が開業したのは2003(平成15)年10月1日であり、当時の東海道新幹線は新横浜駅を発車すると次は終点の東京駅であり、この券の着駅である有楽町駅を通り越してしまいます。

この券の乗車経路は、新横浜~(東海道新幹線)~東京~(東海道本線)~有楽町となっており、東京駅で新幹線を下車したあと、東海道本線(実際には山手線か京浜東北線)で有楽町駅まで1駅戻るようになっています。これでは「片道乗車券」にはならず、一部が往復の「連続乗車券」になってしまいます。しかしこれは、当時の国鉄の旅客営業規則第16条の2 第2項によって東京~小田原間の東海道本線と東海道新幹線はそれぞれ別の路線と規定されておりましたため、新横浜~東京間と東京~有楽町間は連続する片道と見做されていたことによって「片道乗車券」になります。

以下は当時の国鉄の旅客営業規則の本の抜粋になります。


   
   


この規則によって、東京~小田原間については、東京駅と小田原駅以外各駅を発駅もしくは着駅または接続駅とする場合は東海道本線と東海道新幹線を線路が異なるものとして取り扱うものとすることから、御紹介の券では線路が異なる(別の線路)ということになり、東京駅で折返し乗車するのであれ、復乗とはならないことが定義されています。


現在では東海道新幹線の品川駅が開業していることから、東京~小田原間ではなく、品川~小田原間に改定されています。

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JR東海 X'mas Express

1989(平成元)年7月にJR東海の名古屋駅で発行された、新横浜・東京までの新幹線自由席特急券です。


   

桃色JRC地紋のA型大人・小児用券で、名古屋印刷場で調製されたものです。


この年のクリスマスには、JR東海は前年の1988年に放映された山下達郎さんのクリスマスイブという曲とタイアップし、深津絵里さん出演の「HOME-TOWN EXPRESS(X'mas編)につづき、牧瀬里穂さん出演の「X'mas Express」というCMを流し、大変話題になりました。
当時のCMを御存知ない方も多いかと思いますが、管理人と同じ50歳代の世代の方々に於かれましては覚えていらっしゃる方も多いと思います。
(青いX'mas Expressの文字をクリックしてみてください。当時のCMを見ることができます。)

このCMはJR東海名古屋駅構内の桜通口と中央コンコースで撮影されたもので、クリスマスイブに名古屋に帰って来る彼氏に会うために駅の改札口まで走り、改札口の彼を見つけると柱の陰で待ち伏せるというストーリーでした。
御紹介の券は名古屋から東京方面に行く新幹線自由席特急券で、クリスマス本番の日である12月25日の夕方、ふるさと名古屋から東京へ戻るために利用する券といったところでしょうか?


本日はクリスマスです。今年のクリスマスは、深刻な新型コロナの感染拡大の影響で、例年のような迎え方をすることが出来なかった方も多いと思います。
来年のクリスマスも今までと同じようにはならないかも知れませんが、少しでも早い終息の時が来ることをお祈りいたします。

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JR東海 東京山手線内用団体旅客乗車票

前回エントリーまでJR東日本で発行された団体旅客乗車票を御紹介いたしましたが、東京山手線内用の専用券はJR東日本だけでなく、JR東海でも発行されておりました。


   

JR東海で2001(平成13)年5月使用分として発行された、東京山手線内専用の団体旅客乗車票です。桃色JRC地紋のA型券で、名古屋印刷場で調製されたものです。拙ブログ2016年9月16日エントリーの「JR東海 青山センター発行 団体旅客乗車票」でご紹介いたした券ですが、再度ご紹介いたします。
JR東日本の券と基本的なところは変わりませんが、ヘッダーの前にJR東海で発行されたことを示す「口海」の符号が印字されており、また、ヘッダーの文字も少し大きめの活字が使用されています。


   

ヘッダー部分を切り取って並べてみますと、上のJR東海の券と下のJR東日本の券では大きさがかなり違うことが判ります。その他、地図についても微妙に異なっています。
これは印刷場の活字の違いによるものになります。


JR東海のエリアは東海地区の他に東京~新大阪間の東海道新幹線となりますため、営業エリアの関係から東京山手線内への団体乗車券の発行実績が多かったため、このような専用券が作成されていたものと思われます。
ちなみに、相変わらずですが、「青山センター」という発行箇所がどこにあった営業所なのか不明なままです。

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JR東日本 団体旅客乗車票 ~その3

前回エントリーでJR東日本の東京都区内専用の団体旅客乗車票を御紹介いたしましたが、東京山手線内用の団体旅客乗車票もありましたのでご紹介致しましょう。


   

こちらも年代としては同じ1988(昭和63)年6月使用分として発行された、東京山手線内専用の団体旅客乗車票になります。桃色JRE地紋のA型券で、東京印刷場で調製されたものです。
図示いたしませんが、裏面は東京都区内用のものと同一で、発行箇所名と下車前途無効の文言は裏面にあります。

こちらの券も東京都区内用券同様、団体乗車券の発行需要の多い駅や旅行会社に設備されていたようです。

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JR東日本 団体旅客乗車票 ~その2

前回エントリーでJR東日本の「記入式」団体旅客乗車票を御紹介いたしましたので、東京都区内専用の券を御紹介致しましょう。


   

前回御紹介いたしました券と同年代である1988(昭和63)年1月使用分として発行された、東京都区内専用の団体旅客乗車票です。桃色JRE地紋のA型券で、東京印刷場で調製されたものです。
この券は東京都区内専用の券で、乗車区間が地図で表記されていますので、ゴム印で区間を指定する必要がありません。


   

裏面です。記入式券の場合は表面に発行箇所名と下車前途無効の文言が記載されておりましたが、地図式の専用券の場合、表面には大きく地図が描かれているため、裏面への記載になっています。

ご紹介の券はかつて東京駅にあった旅行センターで発行されたもので、団体乗車券の発行需要が比較的多いため、いちいちゴム印を捺印しなければならない記入式ではなく、記入の必要のない専用券が設備されていたものと思われます。記入式・専用券共に国鉄時代から同じ様式で設備されておりましたが、民営化されてからは汎用性のない専用券よりも、汎用性のある記入式が多く使用されていたように感じられます。

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JR東日本 団体旅客乗車票 ~その1

1988(昭和63)年6月使用分としてJR東日本新宿駅で発行された、東京都区内用の団体旅客乗車票です。


   

桃色こくてつ過渡期地紋のA型券で、東京印刷場で調製されたものです。

団体旅客乗車票は団体客が最寄り駅から集合駅まで、もしくは解散駅から最寄り駅までの区間を乗車するための乗車票で、原券である団体乗車券の区間により発行されます。

ご紹介の券は区間を記入することによって自由な有効区間を設定することのできる記入式券で、「東京都区内JR線内有効」というゴム印が捺印されている通り、東京都区内JR線各駅から集合駅まで、もしくは解散駅から東京都区内JR線各駅までの乗車用として発行されています。
ご紹介のようなゴム印は珍しく、大抵は「東京都区内」だけの印が使用されることが多いようです。


   

裏面です。
表記の区間および乗車日に片道1回限り有効であることと、紛失した場合は実際に乗車した区間の旅客運賃を請求する旨が記載されています。

ご紹介の券は硬券ですが、JR東日本では乗車券類の硬券を平成初期に全廃しており、現在は券売機券のようなA型の磁気券に代わっており、現在では硬券は使用されていません。


今年は新型コロナウイルスの流行により、修学旅行などの団体旅行が軒並み中止され、団体旅行の需要は激減しているようです。来年は東京オリンピックも計画されていることですし、1日でも早く収束することを願うばかりです。

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帝都高速度交通営団 入谷駅発行 中目黒接続東急線80円区間ゆき 連絡片道乗車券

今からちょうど36年前の今日である、1984(昭和59)年12月15日に帝都高速後交通営団(営団地下鉄。現・東京メトロ)日比谷線の入谷駅で発行された、中目黒駅接続、東急線80円区間ゆきの連絡片道乗車券です。


   

鼠色JPRてつどう地紋のB型金額式大人・小児用券で、山口証券印刷系列の帝都交通印刷で調製されたものと思われます。


入谷駅はホーム両端にある駅事務所エリアが大変狭く、当時は自動券売機を設備するほどのスペースが取れなかったため、昭和60年代まで券売機の無い駅となっていましたが、現在は技術的に解決したのでしょうか、券売機が置かれるようになっています。

券売機が無いため、発売される乗車券のすべてが硬券となっており、自社線内完結の乗車券の他、連絡乗車券についても常時硬券で購入することが出来ました。特に、連絡乗車券については他の非常用に硬券乗車券のある駅でもなかなか設備されている駅がありませんでしたから、いつでも購入できるという意味では大変貴重な駅でした。

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安房天津駅発行 東京山手線内ゆき片道乗車券

1976(昭和51)年9月に外房線安房天津駅で発行された、東京山手線内ゆきの片道乗車券です。


   

青色こくてつ地紋のA型一般式大人・小児用券で、東京印刷場で調製されたものです。
様式的には特段珍しくない、当時の国鉄の長距離用硬券乗車券ですが、経由欄の表記が珍しかったのでご紹介いたしました。


安房天津駅は外房線と内房線が合体して双方の終着駅となる安房鴨川駅のひとつ手前の駅になります。

この券での現在の乗車経路は、安房天津~(外房線)~千葉~(総武本線)~東京もしくは蘇我~東京間を京葉線経由とする安房天津~(外房線)~蘇我~(京葉線)~東京という営業キロ126.9kmのルートか、安房天津~(外房線)~千葉~(総武本線)~秋葉原~(東北本線)~東京という営業キロ127.5kmのルートが一般的かと思われます。
前者の126.9kmという営業キロは総武本線を経由した営業キロですが、蘇我~東京間には外房線・総武本線との間に「経路特定区間」が設定されているため、この区間を経由する場合は外房線・総武本線経由で運賃計算を行い、乗車券が101km以上で、かつ東京近郊区間相互発着ではない乗車券において途中下車も可能とする規則があるため、どちらの経路を利用しても良く、営業キロは同じ126.9kmということになります。これは、列車の運転形態による旅客の利便性と、かつて総武快速線が開業する以前の総武本線の列車が、総武快速線の経路外である両国から発車していたことが理由ではないかと推測します。
以上のことから考えますと、この券の経由は「外房線」と記載されておりますので、上記3つの乗車経路のうち、当時はまだ開業していなかった京葉ルートを除く2つが考えられることになります。

以上のことは当該区間を通過する他駅の乗車券でも同じであるので「珍しい」ということではないのですが、管理人としては経由の記載方法に違和感を感じたまでです。
というのは、国鉄(JR)の乗車券の経由表記は、一般的に路線名もしくは駅名を記載し、路線名の場合、その線名と同じ名称の駅名が存在する場合は「〇〇線」と記載しますが、そうでない場合は「線」の文字を省略するからです。
例えば東海道本線の場合は「東海道」という駅がありませんから「東海道」と記載しますが、鹿児島本線の場合は「鹿児島」という駅がありますので「鹿児島線」と記載します。
この法則に則った場合、外房線については「外房」という駅がありませんので、「外房」と記載するのが一般的なわけです。

どのような理由で「外房線」としたのかは不明ですが、急行「外房」号に乗車して安房鴨川を経由し、内房線に乗車した旅客の、「ちゃんと外房に乗ったやないか」という言いがかり的な「屁理屈」クレームを防止するためという究極な理由であったかも知れません(笑)

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