西武鉄道 さよなら10000系 レッドアロークラシック 記念乗車券

普段はあまり記念乗車券には手を出さないのですが、たまに気になったものについて、まだ窓口で売られているものがあれば購入することもあります。
今回、本日(2021年4月29日)を以って西武鉄道の10000系レッドアロークラシックが定期営業仕業から引退することを記念して発売された、「さよなら10000系 レッドアロークラシック 記念乗車券」を御紹介致したいと思います。

   

記念乗車券の台紙の表紙部分になります。レッドアロークラシックの前面の部分を使用したデザインとなっています。


   

見開くとこのような感じになります。
上のページには写真が印刷されており、乗車券は下のページになります。


   

上のページの写真です。
左の写真は2015年の開業120周年の記念列車、上段真ん中の写真は富士見台駅~練馬高野台駅間を走る「ちちぶ」号、右側中段の写真は武蔵関駅~東伏見駅間の桜と雪景色の中を走る「小江戸」号、下段真ん中の写真は「車両基地まつりin横瀬」開催に伴って運転された臨時特急列車、下段右側の写真は秋津駅~所沢駅間の夜景となっています。


   

次のページには左半分にレッドアロークラシックの歴史が印刷されており、右半分に記念乗車券が付いています。
同社の最近の記念乗車券は殆どと言って良いほどに硬券となっていて、こちらについてもすべてがD型硬券になっています。


   

1枚目の記念乗車券は、池袋駅から350円区間ゆきの片道乗車券となっており、「ちちぶ」号として運転されていた頃の写真が印刷されています。
今までの記念乗車券については「せいぶてつどう」自社地紋になっていましたが、前回の西武遊園地駅および遊園地西駅改称記念の券あたりからPJRてつどう地紋が採用されており、特別補充券の新券についてもPJRてつどう地紋が使用されていることから、同社では新規に作成される券について、自社地紋は採用されなくなったものと推測されます。


   

2枚目の券は、所沢駅から210円区間ゆきの片道乗車券となっており、車体のサイドにデザインされている「RED ARROW CLASSIC」のロゴになっています。


   

3枚目の券は西武新宿駅から440円区間ゆきの片道乗車券となっており、「小江戸」号として運転されている写真が印刷されています。


   

券の裏面になります。券紙は比較的白いものが使用されており、券番の他、自動改札機は通れない旨の注意書きがあります。

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西武鉄道 記入式特急券

しばらくの間、西武鉄道の完全常備式の硬券特急券を御紹介いたしましたので、列車名記入式の特急券を御紹介致しましょう。


   

1981(昭和56)年10月に西武観光大手町営業所で発行された、西武秩父駅から所沢駅までの「ちちぶ」26号特急券です。黄色せいぶてつどう自社地紋のA型大人・小児用記入式券となっています。
同社特急券は外部委託の旅行会社などには完全常備券ではなく、列車名記入式の様式が設備されていました。これは特急停車駅のように大口需要が無いために料金に連動する区間については印刷されておりましたが、列車名のみ記入する方法が採られていました。


   

裏面です。完全常備式券と注意書きの文言は同一ですが、発行箇所名も記入式となっています。

硬券が使用されていた時代、同社では特急券の発売は特急停車駅となっており、特急が停車しない駅であっても定期券を発売する駅では特急券の発売が行われていました。しかし、硬券の特急券は設備されておらず、特別補充券(出札補充券)での発売されていたのが殆どで、特急の停車しない駅で発行された硬券の特急券は見かけませんでした。


その他、同社では特急停車駅であっても、列車名を記入式として発売する場合がありました。


   

1986(昭和61)年11月に所沢駅で発行された、列車名を記入式として発売された「むさし」13号特急券です。黄色せいぶてつどう自社地紋のA型券で、旅行会社用と同様に列車名が記入式になっています。

この券は、所沢駅のホームにある特急券発売所で発行されたもので、改札を入る前に特急券を購入していない旅客に発売されたものです。
発車間際に発売された場合、座席指定の照会をする時間がないため、座席の指定は行わず、空白のままで発売されていました。ただし、定員制の列車であるため、列車名の記載だけはおこなわれていました。


   

裏面です。今まで御紹介して参りました券とは記載されている内容が異なり、「この列車は座席指定列車です。発車間際で座席の指定のない場合は、空いている席におつきください。」と、座席を指定しないで発売する前提で発券されています。


ホームで発車間際に発売された場合、上記の券とはまた違う方法で発売されることもありました。


   

1991(平成3)年1月に飯能駅の特急改札口で発売された特急券です。黄色せいぶてつどう自社地紋のA型小児専用券で、列車名記入式券になります。
この券の場合、ナンバーリングを使用して座席の指定をしていますが、列車名の記載がありません。同社では特急列車は普通列車とはホームを分けて専用ホームとしている駅が多く、そのような駅の場合、ホームには特急券発売窓口がなく、ホームの入口に専用改札と窓口がありました。
このような駅の場合では列車毎に改札を行いますので、列車名の指定を省略し、座席の指定のみを行っていました。そのため、列車名の記載がありません。
以前、列車名の記載が無い西武の特急券を「おばけ特急券」と呼んでいた時代があったと記憶しています。


その後、同社の特急券もやっと機械発券されるようになり、硬券の特急券は姿を消しましたが、特別な時限定で硬券特急券が発売されたことがありました。


   

1991(平成3)年4月に所沢駅で発行された特急券です。黄色せいぶてつどう自社地紋のA型大人・小児用券で、特急券としては全国的に珍しい金額式券となっています。この券は発券機が故障した時に登場する非常用の券で、運が良くなければ入手できないレアな券です。


   

裏面です。「この券は発券機故障のため発行するもので号車・席番の指定はしておりません。空いている席にお座り下さい。」とあります。しかしながら、表面には予めシステムから抜いた座席を記載できるようにしたのでしょうか、座席指定欄があります。

この様式は、現在でも設備されているのか、不明です。

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西武鉄道 ちちぶ4号特別急行券

今まで3回に亘って西武特急の「ちちぶ」号「むさし」号「おくちちぶ」号の特急券を御紹介いたしました。今回は、昭和40年代から50年代初め頃の西武特急の硬券特急券を御紹介致したいと思います。


   

秩父線の西武秩父駅で発行された、所沢駅までの「ちちぶ」4号特別急行券です。黄色せいぶてつどう自社地紋のA型大人・小児用完全常備券になります。


   

昭和50年代になってからの「ちちぶ」34号特急券を再掲致します。様式的には大きな変化はありませんが、新様式券が「特急券」となっているのに対し、旧様式券は「特別急行券」と表記されている点が異なります。また、発車時刻の表記方法も、旧様式券が「発駅発〇〇時○○分」となっているのに対し、新様式券は発駅の記載が無くなって「〇〇時○○分発車」と表記されている点が異なります。


   

こちらは1975(昭和50)年2月に池袋線池袋駅で発行された、下り「むさし」19号特別特急券になります。
この頃は下り用の特急券には斜め赤2条の斜線が2本印刷されており、上り列車用と下り列車用が一目でわかるようになっていました。

2本の斜め赤2条の斜線は「こぶし」号の特急券も同様でした。


   

1973(昭和48)年3月に池袋線の池袋駅で発行された「こぶし」1号特別特急券です。
紫色せいぶてつどう自社地紋のA型大人・小児用完全常備券になります。

「こぶし」号は休日の前日に限って下り1本のみ運転されていた「休前日特急」で、池袋を20:10に発車して、所沢駅20:37、飯能駅21:00、終点西武秩父駅21:38到着というダイヤで運転されていました。西武秩父駅に到着した列車は西武秩父駅で夜間停泊して翌朝西武秩父駅5:13発の特急「ちちぶ2号」として池袋に戻りますが、西武秩父駅では朝まで車内で仮眠することが可能というハイキング客向けの「準夜行」特急となっていました。
この列車の場合、「おくちちぶ」号の特急券とは異なり、1本しか運転されていなくとも、号数である「1号」の表記がなされていました。

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西武鉄道 西武秩父駅発行 おくちちぶ号特急券

今回は西武特急「おくちちぶ」号の特急券を御紹介致しましょう。


   

1986(昭和61)年1月に西武秩父線の西武秩父駅で発行された、所沢駅までの「おくちちぶ」号特急券です。
黄色せいぶてつどう自社地紋のA型大人・小児用完全常備券になります。

「おくちちぶ」号は新宿線の西武新宿駅~西武秩父駅間を結ぶ特急列車で、土休日のみの運転であり、また、1往復しか設定されていませんでした。そのため、「おくちちぶ」号の特急券には号数が表記されることは無く、列車名のみの記載になっていました。

当時、新宿線系統の電車庫である南入曽車両所には特急車両の配置が無く、「おくちちぶ」号が運転される日には、朝は西武新宿駅までの送り込みを兼ねて西武新宿ゆき「むさし」号が運転され、夕方も回送を兼ねて所沢ゆきお「むさし」号が運転されていたと記憶しています。

御紹介の券は実際に乗車した時のものですが、高田馬場駅や西武新宿駅まで乗車してしまうと自宅最寄り駅を過ぎてしまうために所沢駅までの乗車と致しましたが、今考えれば、所沢駅までの特急券では新宿線系統の列車であることが良く分からなくなってしまうため、コレクション用としてもう少し奮発して西武新宿駅までの特急券を購入すれば良かったかなと後悔しています。

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西武鉄道 西武秩父駅発行 むさし26号特急券

前回の「ちちぶ」号特急券に続き、今回は「むさし」号の特急券を御紹介致しましょう。


   

1987(昭和62)年3月に秩父線の西武秩父駅で発行された、むさし26号の特急券です。黄色せいぶてつどう自社地紋のA型大人・小児用の完全常備券になります。
「むさし」号は本来池袋駅~飯能駅間を結ぶ特急列車として設定されておりますが、多客期の臨時延長運転で西武秩父駅まで運転されたり、所沢駅始発の池袋ゆきや、西武新宿~本川越間の特急、土休日には新宿線特急「おくちちぶ」号の送り込みを兼ねた営業運転で西武新宿駅ゆきの列車が設定されたりと、比較的決まりの無い自由奔放な運用が行われています。現在では本来の池袋駅~飯能駅間を結ぶ特急列車として運転されているようですが、もしかするとそうでない列車の設定があるかも知れません。

御紹介の券は西武秩父駅~飯能駅間を臨時延長運転した時に発行されたもので、西武秩父駅まで足を延ばす「むさし」号「ちちぶ」号ほど多くない存在でした。
実際に乗車した際に購入したものですが、臨時運転であれ、完全常備の券が設備されていました。


   

こちらは、新宿線の西武新宿駅で発行された、西武新宿駅から本川越駅までのむさし53号特急券になります。もともと、新宿線で運転される「むさし」号は土休日の新宿線特急である「おくちちぶ」の送り込み運用として開始された経緯があるようですが、それが本川越駅まで延長運転されるようになり、1993(平成5)年に新宿線特急の「小江戸」号の登場によって、新宿線で運転される「むさし」号は廃止されています。

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西武鉄道 西武秩父駅発行 ちちぶ34号特急券

西武鉄道では、10000系NRA(ニューレッドアロー)の車両を先代の5000系のレッドアロー塗装のラッピングでリメイクした「レッドアロークラシック」という列車を1編成運行させていますが、今月29日の運用を以って定期列車から引退し、その後1か月程度は臨時列車運用のみとすることを発表しました。


   (レッドアロークラシック 東伏見~武蔵関間にて)

レッドアロークラシックの引退は西武特急が誕生して以来の色の特急列車が無くなることであり、同社の特急列車誕生から50年が経過し、一つの時代が終わるような気がします。
レッドアロークラシックの引退に因み、数回に亘って同社の硬券特急券を御紹介していきたいと思います。


1回目は看板列車である、「ちちぶ」号の特急券を御紹介致しましょう。
1983(昭和58)年4月に西武鉄道秩父線の西武秩父駅で発行された所沢までのちちぶ34号の特急券です。


   

黄色せいぶてつどう自社地紋のA型大人・小児用の完全常備券になります。
当時、同社では特急券の機械発券が大変遅れており、西武秩父駅などの特急停車駅には完全常備の特急券が設備されていました。そして、前売ではない発行当日の利用の場合、乗車日の記入が省略されて発券されることが多かったように感じます。


   

こちらは1978(昭和53)年2月に発行された、同駅から池袋までのちちぶ14号の特急券になります。やはり完全常備券になります。13時22分発という昼過ぎに発車する比較的需要の少ない列車でさえ、完全常備券が設備されていたことになります。


   

こちらは、1990(平成2)年3月に池袋駅で発行されたちちぶ7号の小児専用券の完全常備券になります。小児用券は需要が少なく、大人・小児用券の断片を切ることで対応できることから完全常備券は口座数が少なく、比較的満席率の高い列車に限られていたようです。
この券は、列車(ちちぶ7号)が発車した後にコレクション用として発券して戴いたもので、乗車日欄にはゴム印で乗車日が捺印され、座席指定も「1号車234番席」といった数字で記載されています。


   

裏面です。「表記指定列車に限り有効です。」の注意書きと、社名および発行箇所名の記載があります。

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鎌倉駅発行 東京電環ゆき 1等片道乗車券

今からちょうど55年前の今日である4月17日に横須賀線鎌倉駅で発行された、東京電環(現・東京山手線内)ゆきの1等片道乗車券です。


   

若草色こくてつ地紋のA型一般式大人・小児用券で、東京印刷場で調製されたものです。

1等車は現在のグリーン車にあたる車両で、現在のモノクラス制になる前の2等級制の時代の呼び方で、当時はグリーン券を別途購入するのではなく、利用区間について普通運賃の2倍にあたる運賃を支払うことで利用することができました。

1等車は贅沢な車両ですから、外国人旅行客の利用が多かったからでしょうか、着駅については英語が併記されていました。「東京電環=東京電車環状線」を英訳したものである「Tokyo Loop Zone」と記載されています。

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鶴舞駅発行 しらさぎ10号特急券

1982(昭和57)年7月に中央西線鶴舞駅で発行された、小松から名古屋までのしらさぎ10号特急券です。


   

若草色こくてつ地紋のA型大人・小児用記入式特急券「記特③」で、名古屋印刷場で調製されたものです。
国鉄では特急券は一般的にD型券として調製されていましたが、なぜか名古屋印刷場で調製された特急券はA型券が多いのが特徴でした。そのため、列車名を記入する欄が極端に狭く、列車名の文字数によっては大変書きづらいものでした。
そのためだと思われますが、「しらさぎ 号」というゴム印が2行書きという独特なものが使用されています。

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京王帝都電鉄 (甲)新宿から 明大前ゆき 片道乗車券

コレクターの先輩から譲り受けたものですが、1955(昭和30)年1月に、京王帝都電鉄(京王電鉄)新宿駅で発行された、明大前駅ゆきの片道乗車券です。


   

桃色PJRてつどう地紋のB型一般式大人・小児用券で、井口印刷で調製されたものと思われます。

この券が発行された頃の京王線新宿駅は現在の京王百貨店がある場所にあった地上駅で、現在のような地下駅ではありませんでした。当時の駅の構内がどのようになっていたのかは不明ですが、発行駅名の頭に「(甲)」という記載があることから、甲州街道側に窓口があり、その窓口で発券されたものと推測されます。

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JR北海道 旭川駅発行 上白滝から下白滝経由 旧白滝ゆき連続乗車券

2016(平成28)年3月にJR北海道函館本線の旭川駅で発行された、石北本線上白滝駅から下白滝駅および、下白滝駅から旧白滝ゆきの連続乗車券です。


   

   

青色JR北地紋の特殊共通券紙で発行された連続乗車券です。乗車経路は上白滝駅から下白滝駅まで行き、下白滝駅で折返して旧白滝駅までという経路になります。


発駅である上白滝駅および折り返し駅となる下白滝駅、着駅である旧白滝駅はかつて石北本線の駅として営業されておりましたが、この券が発行された同年3月26日にすべての駅が廃駅もしくは旅客取扱営業が廃止されてしまっています。

上白滝駅の営業末期頃は、停車する列車は1日1往復のみという駅で、まだ札沼線のJRで最も浦臼駅~新十津川駅間が1日1往復となる前はJR東日本山田線の浅岸駅と並んで日本一停車する列車が少ない駅で「秘境駅」とされていました。
折返し駅である下白滝駅は現在も施設は残されておりますが、旅客取扱営業が廃止され、一般駅から信号場に格下げされています。
そして、着駅である旧白滝駅も廃駅となっており、JR6社の中で唯一、駅名の最初の文字に「旧」が付く駅として知られています。

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