東京駅発行 東京から博多ゆき 新幹線指定席特急券

昭和52年12月に東京駅で発行された、東京から博多までの新幹線指定席特急券です。


   


若草色こくてつ地紋のD型大人・小児用券で、東京印刷場で調製されたものです。

硬券式の新幹線指定席特急券は、表面には乗車区間と料金に関する内容が記載され、指定内容部分については裏面に記載されます。


   


裏面です。

発売日は12月24日ですが、乗車日は大晦日の12月31日となっている前売指定券であることが分かります。
この券が発売された頃には、当然ながら東京駅窓口にはマルス端末が設備されていましたが、年末年始や盆休み期間中の指定券の前売券をマルスで料無券を発行して予め座席を抜いておいて座席をキープし、発売時に売上計上を行うために硬券や補充券などで改めて指定券類を発行するという手法が採られていたようで、この時期に使用された指定券類には硬券のものが散見されます。

そのため、御紹介の券のように、通常では発券されないような券が発行されることがあったようです。

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名神ハイウェイバス 万国博会場駅発行 名古屋ゆき片道乗車券

昭和45年4月、EXPO’70期間中の万国博会場内に設けられていた自動車駅である万国博会場駅で発行された、名古屋ゆきの片道乗車券です。


   


青色こくてつ地紋のA型矢印式大人・小児用券で、大阪印刷場で調製されたものです。


万国博覧会期間中、国鉄や大阪市営地下鉄・北大阪急行電鉄・京阪神急行電鉄(現・阪急)などの鉄道事業者は会場アクセスのための臨時駅の開設や臨時列車の運転を数多くおこなっていましたが、国鉄バスを始めとしたバス事業者も同様に会場アクセスの確保を行っていました。

そのなかで、国鉄バスは「万国博会場駅」という自動車駅を設け、名古屋駅から名神高速道路経由のハイウェイバス(高速バス)を運行していました。
名古屋駅からの所要時間は約2時間20分で、他にも名古屋~大阪間の定期便の一部を万国博会場駅経由にしたり、東京駅からの夜行バス「ドリーム」号を万国博会場駅まで運転したりしていました。


   


裏面です。
料金機対応として裏面にも着駅と下車前途無効の文言が表記されています。

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JR東海 東京都区内ゆき乗車票

平成29年2月に東京駅新幹線乗換精算口で発行された、東京都区内ゆきの乗車票です。


   


桃色JRC地紋の券売機券用紙を使用したA型券となっています。


この券は東京駅の乗換精算口で、東京駅まで有効ではない乗車券を精算した際、原券を回収の上発行されるもので、東京都区内までであれば「東京都区内各駅ゆき」となり、東京山手線内までであれば「東京山手線内各駅ゆき」となります。

様式に若干の変化はありますが、基本的には国鉄時代から使用されていた乗車票の様式を踏襲しています。
この様式はJR東日本でも使用されており、拙ブログ平成19年12月11日エントリーの「上野駅新幹線乗換改札口の乗車票」で御紹介したことがありますので、宜しければご覧ください。

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京王帝都電鉄 「〇本」高尾駅から210円区間ゆき乗車券

前回エントリーで京王帝都電鉄の高尾駅JR窓口で発売された100円区間ゆき乗車券を御紹介いたしましたので、今回は京王帝都電鉄窓口で発売された券を御紹介いたしましょう。


   


昭和52年10月に京王帝都電鉄高尾駅で発行された、210円区間ゆきの片道乗車券です。
桃色けいおうていと旧自社地紋のB型金額式大人専用券で、シンコー印刷で調製されたものです。

発行箇所名は「〇本 高尾駅」となっており、詳細は不明ですが、恐らく「本屋」の「本」を意味するものと思われます。


本屋口高尾駅の硬券乗車券は程なく券売機のみとなって硬券は廃止されてしまっていますが、JR口の方は平成になるまで残っていたようです。

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京王帝都電鉄 「〇西」高尾駅から100円区間ゆき乗車券

昭和最後の日である、昭和64年1月7日に京王帝都電鉄(現・京王電鉄)高尾駅で発行された、高尾から100円区間ゆきの片道乗車券です。


   


桃色けいおうていと旧自社地紋のB型金額式大人専用券で、シンコー印刷で調製されたものです。
発行箇所名が「〇西 高尾駅」となっているもので、この券は京王帝都電鉄の窓口ではなく、北口のJR東日本中央線高尾駅の窓口で発売されたものです。

当時のJR高尾駅には京王帝都用の券売機が設備されていましたが、窓口には非常用として100円区間ゆきの硬券も設備されており、特段断られることもなく発売してもらえました。発行駅名の前にある「〇西」は旧国鉄東京西鉄道管理局を示す符号で、恐らく国鉄時代からの残券と思われます。


   


この窓口には小児用券も設備されていました。小児用券も「100円区間ゆき」という表記になっており、右下に発売額が記載されています。そのため、発行箇所名の表記はありません。


   


大人用券の裏面です。

京王帝都の大人用硬券は裏面にも発駅名と区間が記載されており、その下に「発売当日限り有効 下車前途無効」の表記があります。その下にある「〇00」は循環符号です。


   


小児用券の裏面です。小児用には発駅名と区間の表記はなく、「小」という文字だけとなっています。その下には大人用券同様に「発売当日限り有効 下車前途無効」の表記と循環符号および、表面に表記できなかった発行箇所名があります。

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〇委 斜内駅発行 浜頓別ゆき片道乗車券

昭和60年6月に興浜北線斜内駅で発行された、浜頓別駅ゆきの片道乗車券です。


   


桃色こくてつ地紋の簡易委託駅用千切り軟券で、札幌印刷場で調製されたものと思われます。

斜内駅は興浜北線開業時より営業している駅でしたが、昭和40年代後半には無人化されて簡易委託化されたようです。北海道の簡易委託駅には一般式の硬券乗車券が設備されていた駅が多かったように思いますが、千切り軟券で設備された駅もあります。


興浜北線は天北線浜頓別駅から北見枝幸駅までの営業キロ30.4kmの路線で、最終的には北見枝幸から先、名寄本線興部駅から分岐していた興浜南線とつながって「興浜線」となる計画であったようですが、興浜北線はこの券が発売された翌日の昭和60年7月1日に廃止され、それを追うように興浜南線も2週間後の7月15日に廃止されてしまっています。

現在、天北線と名寄本線も国鉄民営化後の平成元年5月に廃止されており、このエリアの鉄道路線は悉くなくなってしまっています。

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玉野市営電気鉄道 玉駅から三区25円区間ゆき片道乗車券

昭和46年11月に玉野市営電気鉄道の玉駅で発行された、三区25円区間ゆきの片道乗車券です。


   


緑色RTCてつどうじょうしゃけん地紋の千切り券で岡山県のシンコー印刷で調製されたものと思われます。「通用当日限り」の文言が縦書き、「途中下車無効」の文言が横書き、発駅名が金額の後に記載された独特な様式です。


玉野市営電気鉄道は通称「玉野市電」と呼ばれ、宇野駅から玉遊園地前駅を結んでいた玉野市が運営していた鉄道路線でした。
「市電」と呼ばれていても軌道法による路面電車ではなく、地方鉄道法による郊外型の電化路線でしたが、電力供給設備が老朽化して保守費用が嵩んだことと、運行コストを削減する目的で末期には気動車が導入されて非電化路線になっています。

もともと備南電気鉄道という国鉄宇野駅から分岐していた三井造船の専用線であったために市街地から外れたところを走っていたことで利用客は少なく、玉野市に譲渡されて市営となった後に玉遊園地前までの路線延長を行ってみたものの、玉野市の中心が玉から宇野に移ったこともあって乗客が増えることはなく、昭和47年4月に廃止されてしまっています。


昭和40年に開業時から使用されていた電車であるモハ100型電車が高松琴平電鉄に売却され、750形電車として最近まで走っていましたが、琴電で廃車された後、玉野市内に保存されています。

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一畑電気鉄道 一畑口駅普通入場券

昭和61年7月に一畑電気鉄道一畑口駅で発行された普通入場券です。


   


青色一畑電気鉄道自社地紋のA型大人専用券です。

本来であれば「一畑口駅」と記載されるべきところ、「一畑口」となってしまっており、「駅」の文字が抜けたエラー券となってしまっています。

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一畑電気鉄道 一畑口駅発行 出雲大社前ゆき片道乗車券

昭和61年7月に一畑電気鉄道(現・一畑電車)一畑口駅で発行された、出雲大社前ゆきの片道乗車券です。


   


青色一畑電気鉄道自社地紋のA型一般式大人・小児用券で、シンコー印刷で調製されたものと思われます。


一畑口駅は平日は有人駅となっていますが、土休日は無人駅という形態の駅で、出雲今市(現・電鉄出雲市)駅から一畑薬師への参詣鉄道路線として開業した一畑電気鉄道の途中駅として開業しましたが、のちに北松江(現・松江しんじ湖温泉)駅からの路線が開業して、両路線の接続駅となっています。その後、先の一畑駅までの区間が戦時中の鉄材供出で営業休止となっていましたが、昭和35年に正式に廃止された経緯があり、スイッチバック式の駅となっています。

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仁賀保駅発行 仁賀保から110円区間ゆき片道乗車券・100kmまでの急行券連綴券

昭和52年12月に羽越本線仁賀保駅で発行された、仁賀保から110円区間ゆき片道乗車券と100kmまでの急行券の連綴券です。


   


青色こくてつ地紋のD型連綴券で、新潟印刷場で調製されたものです。
この券も前回エントリーの穴水駅で発行された連綴券同様、乗車券部分が金額式となった異様式券ですが、穴水駅のものが名古屋印刷場のものであるのに対し、この券は新潟印刷場で調製されており、かなり異なった印象を受けます。
名古屋印刷場では金額式と一般式を掛け合わせたような独特な様式でしたが、新潟印刷場の場合は同印刷場で調製されていた金額式近距離片道乗車券の様式となっています。


この券は仁賀保から象潟・羽後本荘といった近距離の急行利用の需要に対応しているため、一般式乗車券にして行先を固定することなく複数の需要に対応できるよう、金額式券として設備されたものと思われます。

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