京浜急行電鉄 品川から130円区間ゆき片道乗車券

前回および前々回エントリーで京浜急行電鉄(京急電鉄)の品川駅の券売機および改札端末機で発行された140円区間ゆき片道乗車券を御紹介いたしました。
今回は平成20年代初頭まで同社で発行されておりました、130円区間ゆきの硬券乗車券を御紹介致しましょう。


   

2010(平成22)年4月に品川駅で発行された、130円区間ゆきの片道乗車券です。桃色PJRてつどう地紋のB型金額式大人専用券で、山口証券印刷で調製されたものと思われます。

同社では平成初頭まで、全駅に最短区間の硬券乗車券が大人専用券と小児専用券の双方設備されていましたが、現在では硬券の発売は廃止されています。
御紹介の金額式券は硬券末期になってから、かつて発売されていた金額式券が復活した形で登場したもので、それまでは矢印式券もしくは相互式券が採用されており、関東の大手私鉄としては珍しく、着駅が記載された乗車券になっていました。

なお、同社では平成10年代末期に全駅においてダッチングが廃止され、硬券への日付はゴム印を捺印することによって行われておりました。これは、同社のダッチングが20年代対応でないものが多かったことと、機器の状態の悪く、印字をすると券が破けるなどの不具合が生じている機器が多かったことが原因であったようです。

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京浜急行電鉄 品川から140円区間ゆき片道乗車券 ~その2

前回エントリーで京浜急行電鉄(京急電鉄)の券売機券を御紹介いたしましたが、同社では券売機の他、改札にある端末でも乗車券を発券することができます。


   

品川駅の改札端末で発券された140円区間ゆき片道乗車券です。桃色PJRてつどう地紋のA型金額式券で、感熱印刷式券になります。券紙については券売機のものと同じものが共用されているようですが、改札端末券についてはローマ字や英語表記が併記されておらず、区間変更券等を発券する関係から、小児運賃欄の下に領収額欄が設けられています。


   

再掲いたしますが、同日に品川駅で発券された券売機券です。比べてみると、かなり趣きが異なることがお分かりになれるかと思います。

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京浜急行電鉄 品川から140円区間ゆき片道乗車券 ~その1

2020(令和2)年8月に、京浜急行電鉄(京急電鉄)品川駅の券売機で発行された、140円区間ゆきの片道乗車券です。


   

桃色PJRてつどう地紋のA型金額式券売機券で、感熱印刷式券となっています。
同社の金額式乗車券は、関東地方の大手私鉄で一般的に使用されている金額式券と基本的には同じ様式ですが、羽田空港や成田空港といった空港を結ぶ路線という性格があるからでしょうか、外国人利用者にも記載内容がわかるよう、すべての日本語について英語表記がなされているのが特徴的です。
一般的に、最近の券売機で発行される金額式券においては発駅について上に小さくローマ字表記があるものが一般的ですが、同社の場合は「京急線=Keikyu Line」「発売当日限り有効=Valid Today Only」「小児=Child」等については英語表記が併記されています。
そのため、一見すると、券面がかなり煩雑な印象を受けます。

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日立駅発行 ひたち12号特急券

1984(昭和59)年4月に常磐線日立駅で発行された、ひたち12号の上野までの特急券です。


   

若草色こくてつ地紋のD型大人・小児用券で、東京印刷場で調製されたものです。
乗車区間を始め、列車名・発時刻等がすべて予め印刷されている完全常備券と呼ばれるもので、列車ごとにそれぞれ券を設備しなければならず、在庫過多の問題から比較的需要のある駅にしか設備ができないわけですが、そのような駅は大抵マルス端末が充実していて硬券の特急券を使用することは少ないことから、その希少性によって特急券を蒐集しているコレクターに特に人気の高い様式です。

日立駅は常磐線の特急停車駅で、日立製作所の創業の地である企業城下町として繁栄した町の中心駅です。さらには、同駅は特急ひたち号の停車駅だけではなく、列車によっては当駅始発の列車も存在するほどの駅ではありますが、不思議なことに、この駅には硬券の特急券や急行券が多く残されていました。
しかも、日立製作所は国鉄時代より使用されているマルスシステムを開発したメーカーでもあり、このような会社のお膝下でもある駅で、昭和50年代末期になってもマルス端末ではなく、敢えて硬券の特急券が多用されていたことに疑問を感じたものです。


そのような日立駅の特急券発売事情ではありましたが、気づいたころには硬券での特急券の発券は行われなくなり、他駅同様にマルス端末での発券になっています。

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様似駅発行 西様似ゆき片道乗車券

1982(昭和57)年6月に日高本線様似駅で発行された、西様似駅ゆきの片道乗車券です


   

桃色こくてつ地紋のB型一般式大人・小児用券で、札幌印刷場で調製されたものです。
前回御紹介いたしました簡易委託駅用券とは異なり、この券は直営駅用の券になります。

同駅は昭和50年代末期に無人化されて簡易委託駅になっていますが、この券が発売された当時はまだ国鉄職員が配置された駅になっており、通常の乗車券が設備され、国鉄全線の乗車券を発売していました。
この券が発売された当時、同駅から日本電工日高工場へ至る貨物専用線が存在し、貨物および荷物の営業を行っている一般駅でしたが、この年の12月に専用線が廃止され、貨物の取扱いも廃止されてしまっています。

専用線が必要なほどの貨物取扱がある時代であれば鉄道を残す必要性を説明することが可能ですが、現在のように貨物輸送はトラックに替わり、駅の乗降客が1日あたり4~5人という数値では、バスに転換することの不便さや不可能な理由を説明することは難しく、そのような鉄道路線の維持管理費用を自称「民間会社」に負わせることは現実的ではなく、このような路線の廃線はやむを得ないような気が致します。

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〇ム 様似から西様似ゆき片道乗車券

前回エントリーで、JR北海道日高本線の様似駅で発行されました西様似ゆきの片道乗車券を御紹介いたしましたので、今回は国鉄時代の日高本線様似駅で発行された、同区間ゆきの片道乗車券を御紹介いたしたいと思います。


   

国鉄時代の1986(昭和61)年9月に日高本線様似駅で発行された、西様似ゆきの片道乗車券です。桃色こくてつ地紋のB型簡易委託駅用一般式大人専用券で、札幌印刷場で調製されたものです。簡易委託駅用のため、発行駅名の前に「〇簡」の簡易委託駅を示す符号があります。

簡易委託駅用券は市町村や地元企業・個人商店によって委託されている簡易委託駅専用の券で、予め券を受託者が乗車券を買い取って発売する方式が採られていることから大人・小児用券を小児運賃用として発売することによる精算の煩雑性から、大人専用券と小児専用券が設備されている駅が多かったと思います。
駅ごとに委託契約内容が異なりますのですべての駅に当てはまるわけではありませんが、一般的に簡易委託駅で発売できる乗車券は全国の国鉄(JR)全線というわけではなく、特定のエリアや駅を着駅とする限定されたところが多い印象があります。そして出札方法も市町村や地元企業が受託している駅ではPOS端末やマルス端末を使用している場合もありますが、乗車券類の売上の数パーセントの手数料収入と引き換えに受託職員の人件費がかかるビジネスモデルのため、端末のレンタル料を支払って維持することが厳しく、手売りきっぷを取り扱うというパターンが多いようです。


   

同区間ゆきの小児専用券です。大人専用券に対して小児専用券は売上枚数が少なくなりますので、簡易委託駅では大人専用券より買取り枚数を少なくしたり、駅によっては大人専用券しか設備していなかったりしていた駅がありました。


今考えてみると、日高本線の鵡川以遠が災害によって長期間不通になっていたという背景もありますが、昭和61年に様似駅を訪問してから、JR北海道移管後に同駅を訪問することはなく、廃線間際に同駅を訪問した仲間に前回御紹介いたしました券を購入してきて貰っただけとなってしまいました。

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JR北海道 〇ム 様似から西様似ゆき片道乗車券

本年4月にJR北海道の日高本線の鵡川駅~様似駅間が部分廃止されました。日高本線は苫小牧駅から様似駅間の営業キロ146.5kmの路線でありましたが、2015(平成27)年1月の高波被害の影響によって途中の鵡川駅~様似駅間、営業キロ116.0kmの区間について、バスによる代行輸送のまま、鉄道事業再開を断念した形での廃止となっています。


   

廃止直前のものというわけではございませんが、営業末期の2020年10月に様似駅で発行された、隣駅である西様似駅ゆきの片道乗車券です。桃色JR北地紋の常備軟券で、補片サイズの大型券となっていました。
同駅は発券端末の無い簡易委託駅(受託者はジェイ・アール北海道バス)として営業しており、常備軟券や補充券によって乗車券類の発券が行われていました。


同駅には常備軟券口座が数種類ありましたが、御紹介の券は発着駅共に「様似」で、なおかつ一番安い区間の乗車券になりますので、コレクションや記念用として人気があったようで、廃止最終日以前に在庫がすべて売り切れてしまったという話を聞いたことがあります。それが事実であれば、廃止最終日の様似駅から西様似駅ゆきの常備片道乗車券は存在しないことになります。

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富士急行 禾生駅発行 特殊補充券

今から約41年前の1980(昭和55)年5月に富士急行大月線禾生(かせい)駅で発行された特殊補充券です。


   

若草色PJRてつだう地紋の特殊補充券で、富士急行の前身である富士山麓電気鉄道時代の残券になります。


   


旧社名の上に「富士急行株式会社」というゴム印を捺印して訂正されています。

この券が設備された時期は不明ですが、国鉄において同じ様式の特殊補充券が1953(昭和28)年1月に制定され、1966(昭和41)年3月に廃止されていますので、恐らくその間に設備された券であるのではと推測されます。それが正しいと致しますと、55年~68年前に設備されていたことになります。


領収額欄を見ますと「手数料共」とありますが、昭和28年1月の改定より、普通乗車券や回数乗車券での乗越や上級変更、方向変更、経路変更を行った際に10円の手数料を収受することになったため、このような記載があります。この取扱いは昭和41年に手数料額が20円に値上げされていますが、昭和44年に廃止されています。
最近では、車内で普通列車グリーン券を購入したり、私鉄の特急で車内精算すると手数料が収受されることがありますが、乗車券の変更に於いて手数料を収受されることはないと思います。

また、通用期間欄の英文が「AVAILABLE FOR DAYS」という表記になっていますが、昭和36年5月に「GOOD FOR DAYS」という表現に改められています。

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富士急行 都留市駅発行 特別補充券

頂き物ですが、1982(昭和57)年7月に富士急行大月線の都留市駅で発行された、総武本線下総中山駅までの片道連絡乗車券です。


   

大人1名・小児27名という団体用に発券されたもので、若草色PJRてつだう地紋の特別補充券で発行されています。団体さんと言っても団体割引ではなく、通常の運賃複数枚分をまとめたもので、団体乗車券ではありません。


   

裏面です。
前回御紹介いたしました補片同様、同社の補充券はあまり発売実績がないのでしょうか、ネットなどでもあまり見かけません。そのせいでしょうかこの券は昭和57年に発行されておりますが、ご案内文の中に「東京電環」とか「キロ程が片道50キロメートル以内~」という文言があり、「東京電環」が「東京山手線内」に改称されたのが昭和47年のことですので、もしかすると設備されてから10年以上経過した券であったのかも知れません。

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富士急行 月江寺駅発行 新宿ゆき片道連絡乗車券

2001(平成13)年11月に富士急行大月線月江寺駅で発行された、新宿駅ゆきの片道連絡乗車券です。


   

青色PJRてつだう地紋の補充片道乗車券で発売されています。

当時の同社のJR東日本への連絡乗車券は、甲府方面ゆきの中距離券が相互式硬券であるのに対し、新宿方面の中距離券は地図式硬券で発売されておりましたため、地図式券硬券で発券されるものと思っておりましたが、欠札となっていたのでしょうか、補充片道券(補片)で出てまいりました。
同社の補片はネットなどでもあまり見かけませんので、これはこれで収集家的には満足です。


   

裏面です。当時としては一般的なご案内文になっています。


同社の乗車券の端末化は比較的早く、平成10年代後半には硬券が全廃されており、補片の設備がその後どのようになったかは調べておりませんが、別の駅の窓口氏に、機械化と同時に無くなったとお聞きしていますので、現在は設備廃止されているのではないかと思われます。

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