趣味で蒐集した「きっぷ」を見て考えたこと、とか…
JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
古紙蒐集雑記帖
青函連絡船自由席グリーン券の民間外注券
菅沼天虎さまのブログ「菅沼天虎の紙屑談義」8月29日エントリーの「新潟印刷 青函連絡船自由席グリーン券の俗字体」におきまして氏が述べられておられます民間外注券が手元にありましたので御紹介いたします。
これは当時、青森駅桟橋にある精算窓口で購入したもの民間外注券です。
この窓口は列車からの乗換通路にあり、乗車券(青森→函館間は「乗船」ですが、国鉄の規則上「乗船券」は存在せず、「乗車券」に統一されています。)の区間変更のほか、グリーン券等の所謂「お直り客」を対象に開かれておりました。
そのような場所柄、通常の駅と比べ、連絡船自由席グリーン券の発売枚数はダントツに多かったと思われます。
発売日を見るとわかりますが、昭和62年4月1日はJR化後第一日目にあたり、正確に言うとJR東日本発行の券ということになりますが、JR化後には民間外注券は印刷されておらず、明らかに国鉄時代の残券ということになりますので、ここでは敢えて国鉄料金券として区別させていただきました。
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西武鉄道の学割乗車券
永らく更新が滞っておりました。申し訳ございません。
20年以上前のことなのでもう「時効」だと思っておりますが、西武池袋線の石神井公園駅のホームで偶然拾った、西武鉄道の学割の硬券常備往復券です。
これは、放送大学の学生用に設備された学割乗車券です。
放送大学は通信制の大学ですので基本的に通学するわけではないのですが、学習センターという施設へ面接や試験で一時的に通学する学生のために設定された学割の制度があります。ただし、あくまでも「一時的な通学」が目的なため、通学定期券の設定はないようです。
放送大学の学割というと、2割引の学割回数券があることは知識として知っておりましたが、往復乗車券の存在は聞いたことありませんでした。また、他に実物を見たこともありません。
ただ私が知らないだけで、もしかすると他にもたくさん例があるのかもしれません。
他にご存知の方がおられましたら、コメント欄でご教示いただきたいと思います。
東京駅の改札内券売機で入場券を買ってみよう
(4-タ)さまのブログ「(4-タ)」7月18日エントリーの「東京駅入場券券売機(1)」を拝見し、ちょっと変なことを思いついたので実験してみました。
これは(4-タ)様も購入されたものと同じ、東京駅までの不足分である30円を同時に精算して、在来線改札口の中にある、JR東日本のEV-2型のような入場券券売機で購入した入場券です。
通常の券売機発行入場券とは様式が違い、「□東」の記号があることと、「東京駅」の文字が左に寄っていること、さらに、130円+精算額の30円の合計である160円が「領収額」として記載されていることが特徴であることは(4-タ)様が御紹介されている通りです。見た目、窮屈な感じを受けます。
では、在来線改札口の中にあるMV-30型の指定券発売機で、同じように東京駅までの不足分である30円を同時に精算して入場券を購入したらどのようなものが出て来るのでしょうか?
早速実験すべく、JR東海のMV-30型の指定券発売機を使用して購入してみました。
何の変哲も無い、普通の入場券が出てきました…
区間変更券のように、入場券の料金とは別に領収額記載されているのを期待したのですが、その望みは見事に玉砕されました。
これでは、入場券の情報だけでは30円を同時に精算したことがわかりません。
では、領収証を検証してみましょう…
領収証を見ると、「上記金額確かに領収いたしました」というお決まりの文言の後に、「精算額を含みます。」と追記されており、初めて領収金額が160円であったことが証明されました。
MV-30の場合、不足額を精算したことを証明するには、どうやら領収証を発行しなければならないようです。
だからって、どうってこともないような気がしますが、時と場合によっては不都合が生じることがあるかもしれません。
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一応3社連絡
御紹介いたしますのは、以前、京浜急行電鉄品川駅の国鉄線との連絡精算口に設備されていたものです。
一瞬ただの京成電鉄線への金額式連絡乗車券に見えますが、よくよく考えてみますと、乗車経路は
品川駅→(京浜急行電鉄)→泉岳寺→(東京都交通局浅草線)→押上→(京成電鉄)→100円区間
という、一応は立派な3社連絡の乗車券です。
当時は3社連絡の常備券というものが数多く残っており、2月1日エントリーの拙ブログにて紹介させていただきましたような形態のものも探せば見つかるものでした。
しかし、今や連絡運輸そのものが縮小される傾向にあり、3社連絡のうちでも私鉄相互間の3社連絡である常備券を探すのも一苦労になってきているようです。
神戸ポート博駅
国鉄バスの神戸ポート博駅は、神戸ポートアイランド博覧会(ポートピア‘81)開催期間中の昭和56(1981)年4月24日~9月14日までの期間、ドリーム81号(ドリームポートピア81号)の運転日に限り、降車専用の臨時駅として開設されました。
ドリームポートピア81号は、東京発大阪行のドリーム1号の続行便のうちの一台を会場前まで延長運転したもので、毎週金・土曜日および4月28日~5月9日、7月17日~8月31日、9月11日~14日の毎日、東京駅を22時20分に出発し、東名高速道路・名神高速道路・吹田インターチェンジを経由する走行距離574.2kmの便で、神戸ポート博駅には翌朝8時20分到着でした。
その間の運転本数は、延べ83本が運転されたと言われています。
これは国鉄バス東京駅で発行された、神戸ポート博駅ゆきの片道乗車券です。実際に乗車する際には、乗車券の他にドリームポートピア81号のバス指定券(1,500円)が必要となります。
この券も別途指定券が必要な為、乗車券自体に発時刻を記載する欄がありません。また、他の東京印刷場製のハイウエイバス乗車券と違い、方向を示す「矢印」がなぜか「三角矢印」になっているのが特徴です。
当然ながら、神戸ポート博駅は降車専用駅でしたので、同駅発の国鉄ハイウエイバスの乗車券類は存在しません。
国鉄ハイウエイバス乗車券の発車時刻記入欄
国鉄ハイウエイバスの東京駅で発売されていた、硬券の片道乗車券です。
バスは電車と違って座席定員制が採用されていますので、近距離の普通乗車券と言えども、発車時刻を記入する欄がありました。
しかし、大阪行きの往復券となりますと、夜行のドリーム号を利用することが前提なのか、なぜか発車時刻を記入する欄がありませんでした。
そもそも、昼行便で東京から大阪まで通しで利用する乗客は皆無に等しいでしょう。
おそらく、ドリーム号に乗車する場合は、このような別途指定券を購入する必要があるため、発車時刻を記入する欄が設けられなかったものと思われます。