松浦鉄道 たびら平戸口駅発行 西田平ゆき 鉄道博物館開館記念乗車券

1990(平成2)年3月に、松浦鉄道たびら平戸口駅で発行された、西田平ゆきの鉄道博物館開館記念乗車券です。


   

灰色松浦鉄道自社地紋のB型一般式大人・小児用券で、シンコー印刷で調製されたものと思われます。
この券は当時、たびら平戸口駅で発売されていたもので、駅構内に開館した鉄道博物館の開館記念として発行されたものです。


   

裏面です。たびら平戸口駅の位置がわかる程度の簡単な路線図が記載されています。

鉄道博物館は日本最西端の駅である同駅に併設された博物館で、制服・車両の部品などのほか、JR松浦線時代のさよならヘッドマークなどの資料が展示されています。

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東武鉄道 C11形123号機営業運転記念乗車券 ~その2

前々回エントリーにて東武鉄道が発売した「C11形123号機営業運転記念乗車券」を御紹介いたしましたので、今回は封入されている硬券の子細について御紹介いたしましょう。


封入されている硬券は、下今市駅から東武ワールドスクウェア・鬼怒川公園間ゆき(260円区間ゆき)と鬼怒川温泉駅から260円区間ゆき、南栗橋駅から480円区間ゆきの3枚で、ちょうど発売額の1,000円分の券になっています。

まず、1枚目の券です。


   

下今市駅発行の東武ワールドスクウェア・鬼怒川公園間ゆきの260円区間ゆき片道乗車券になります。黄褐色TRCとぶてつ自社地紋のB型一般式大人・小児用券になっています。小児断片の表記は「ワ 130」とシンプルです。
かつて同社で硬券が一般的に使用されていたころ、一般式券の着駅が2駅以上あるものについては行間に横線が引かれている特徴的な券が発行されておりましたので、この券はその時代のものを再現しているものと思われます。
同社では栃木県にあります足利印刷で硬券の製造をしておりますが、この券が足利印刷で調製されたかどうかは不明です。


   

裏面です。券番の他、有効期間の表記と下車前途無効の文言および発行駅名の記載があります。表面に有効期間の文言がありますと、いかにも記念乗車券チックに見えてしまいますので、このような記載が裏面にあるのは、蒐集家にとってはありがたいです。


次は2枚目の券です。


   

鬼怒川温泉駅発行の260円区間ゆき片道乗車券になります。黄褐色TRCとぶてつ自社地紋のB型金額式大人専用券になっています。
同社の金額式券については硬券末期に高額券についてのみ大人・小児用券が設備されたことがありますが、一般的には大人専用券と小児専用券が別々に設備されておりましたので、この券は当時の様式を踏襲したものと言えます。


   

裏面です。発行駅が鬼怒川温泉駅になっている以外、一般式券のものと同様ですが、こちらは大人専用券になっていますので、小児断片を閉じる編綴穴があります。


最後は3枚目の券です。


   

南栗橋駅発行の480円区間ゆき片道乗車券になります。黄褐色TRCとぶてつ自社地紋のB型地図式大人専用券になっています。
管理人は同社の硬券による社線完結の地図式券は見たことありませんが、存在するのであればこのような様式になっていたのかもしれません。

裏面です。


   

大人専用券となっておりますので、発行駅が南栗橋駅となっている以外同一であると思いきや、地図式券になりますので、「表面太線区間内の1駅ゆき」の文言がきちんと入れられています。

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東武鉄道 C11形123号機営業運転記念乗車券 ~その1

2022(令和4)年7月より東武鉄道が発売した「C11形123号機営業運転記念乗車券」です。
同社鬼怒川線の下今市~鬼怒川温泉間で運転されているSL列車「大樹」を牽引する、SLの3号機となる機関車が営業運転を開始することになったことを記念して発売されました。


   

二つ折りの台紙に硬券が3枚ついて、発売額は1,000円です。普段はあまり記念乗車券には手を出さないのですが、仕事帰りに見かけ、つい購入してしまいました。


   

台紙の裏面です。東武鉄道に搬入された時の写真と整備完成後の写真が並び、「ビフォーアフター」といった感じです。


   

台紙を開いてみますと、機関車の説明と、整備の記録の写真が掲載されています。


この機関車は滋賀県にあった江若鉄道が「ひえい」号として発注して製造された、国鉄のC11と同型機ではありますが、国鉄籍を持たない機関車でした。その後、「C11 1」号機に改番されたのち、北海道の雄別炭礦鉄道に譲渡され、さらに同じく北海道の釧路開発埠頭に譲渡され、貨物列車を牽引していたようです。1975(昭和50)年に廃車となった後は日本保存鉄道協会にて静態保存されていた車両を東武鉄道に譲渡され、南栗橋車両基地内のSL整備工場に搬入された復元整備が行われ、「C11 123」号機として動態化されたものです。

この機関車は「C11 123」号機を名乗った経緯は全くありませんでしたが、この機関車の番号決定時が東武鉄道創立123周年であったことと、同一形式で3機のSLを保有することになったことなどがその理由であるとのことです。


では次回、硬券の子細について御紹介いたしましょう。

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西武鉄道 400両突破記念乗車券

1965(昭和40)年2月に西武鉄道で発行された「400両突破記念」乗車券です。


   


しおり型のオーソドックスな形の記念乗車券で、左側に写真があり、右側に乗車券が付いています。

400両突破記念乗車券は同社の在籍車両(電車)が400両を超えたことを記念したもので、御紹介の高田馬場駅の他、池袋駅や西武新宿駅といった主要駅で発行されました。
乗車券片部分は若草色西武鉄道自社地紋の金額式10円区間ゆきとなっており、どの駅も購入しても、購入駅から10円区間ゆきという金額設定は変わらなかったようです。


   

裏面です。
時代を感じさせる文章と、その下には5年毎の在籍車両の変遷がグラフで記載されています。
昭和20年から25年までの5年間は22両の増備にとどまっていますが、昭和25年から30年の5年間と昭和30年から35年の5年間は64両、昭和35年から40年の5年間は147両と増えてきており、高度経済成長とともに輸送需要が増加し、増加した輸送需要に対応するため、列車の増発や長編成化によって必要な車両数が増加し、それによって在籍車両数が増加したことが窺われます。

同社は1945(昭和20)年に武蔵野鉄道と旧西武鉄道が合併してできた西武農業鉄道を前身とした(新)西武鉄道という経緯があり、合併当初は105両であった在籍車両が、高度成長期を迎えた20年後の1965年には400両となり、1912(明治45)年に武蔵野鉄道が開業してから100周年を迎えた2012(平成24)年には1,286両に達しているそうです。

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西武鉄道 さよなら10000系 レッドアロークラシック 記念乗車券

普段はあまり記念乗車券には手を出さないのですが、たまに気になったものについて、まだ窓口で売られているものがあれば購入することもあります。
今回、本日(2021年4月29日)を以って西武鉄道の10000系レッドアロークラシックが定期営業仕業から引退することを記念して発売された、「さよなら10000系 レッドアロークラシック 記念乗車券」を御紹介致したいと思います。

   

記念乗車券の台紙の表紙部分になります。レッドアロークラシックの前面の部分を使用したデザインとなっています。


   

見開くとこのような感じになります。
上のページには写真が印刷されており、乗車券は下のページになります。


   

上のページの写真です。
左の写真は2015年の開業120周年の記念列車、上段真ん中の写真は富士見台駅~練馬高野台駅間を走る「ちちぶ」号、右側中段の写真は武蔵関駅~東伏見駅間の桜と雪景色の中を走る「小江戸」号、下段真ん中の写真は「車両基地まつりin横瀬」開催に伴って運転された臨時特急列車、下段右側の写真は秋津駅~所沢駅間の夜景となっています。


   

次のページには左半分にレッドアロークラシックの歴史が印刷されており、右半分に記念乗車券が付いています。
同社の最近の記念乗車券は殆どと言って良いほどに硬券となっていて、こちらについてもすべてがD型硬券になっています。


   

1枚目の記念乗車券は、池袋駅から350円区間ゆきの片道乗車券となっており、「ちちぶ」号として運転されていた頃の写真が印刷されています。
今までの記念乗車券については「せいぶてつどう」自社地紋になっていましたが、前回の西武遊園地駅および遊園地西駅改称記念の券あたりからPJRてつどう地紋が採用されており、特別補充券の新券についてもPJRてつどう地紋が使用されていることから、同社では新規に作成される券について、自社地紋は採用されなくなったものと推測されます。


   

2枚目の券は、所沢駅から210円区間ゆきの片道乗車券となっており、車体のサイドにデザインされている「RED ARROW CLASSIC」のロゴになっています。


   

3枚目の券は西武新宿駅から440円区間ゆきの片道乗車券となっており、「小江戸」号として運転されている写真が印刷されています。


   

券の裏面になります。券紙は比較的白いものが使用されており、券番の他、自動改札機は通れない旨の注意書きがあります。

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流鉄 金額式乗車券セット ~その2

前回エントリーで、流鉄が発売した金額式乗車券セットを御紹介いたしましたので、今回は各々の券を御紹介いたしましょう。


   


まずは、流山駅から200円区間ゆきの券です。青色JPRてつどう地紋のB型金額式大人・小児用券で、通常の硬券と同じ印刷場であれば、山口証券印刷で調製されたものということになります。
日付は発売開始日である「29.11.-7.」となっており、「平成30年3月14日まで1回に限り有効」という文言があります。

この券は「金額式乗車券セット」という特段何かを記念して発行された記念乗車券ではありませんので、個人的には発売の際に日付を入れ、文言は「発売当日限り有効 下車前途無効」というものにして頂きたかった感があります。


   


2枚目の券は幸谷駅から170円区間ゆきとなります。様式的には1枚目の流山の券と同じになります。


   


3枚目は馬橋から130円区間ゆきの券になります。やはりこれも流山の券と同じ様式です。



   


流山の券の裏面です。発行駅名の他に「流山から200円」の表記があります。本来であれば「200円」ではなく「200円区間」と記載する方が正しいように思いますが、料金機に券を投入する必要のない同線の乗車券ですから、裏面の記載にはさほど重要視されるものではなさそうです。


   


馬橋の券の裏面の同様に「馬橋から130円」と記載されています。
そして、発行駅名にはきちんと頭に「〇社」の符号が付いています。

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流鉄 金額式乗車券セット ~その1

記念きっぷなのか企画乗車券なのか分からないのですが、2015(平成27)年11月に流鉄が発売した金額式乗車券セットです。


   


台紙に金額式硬券が3枚付いているもので、額面通りの500円で発売していました。
特に何かの記念というわけでもなさそうで、発売経緯が意味不明な記念乗車券ですが、同社の硬券乗車券は相互式か両矢印式となっており、金額式は券売機券だけですので、珍しさのあまり購入しました。

それでは次回、それぞれの券の仔細を御紹介いたしましょう。

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富士急行 ありがとう富士吉田駅記念乗車券

2011(平成23)年6月に富士急行富士吉田(現・富士山)駅で購入した、「ありがとう富士吉田駅記念乗車券」です。


   


若草色FKKふじきゅうこう自社地紋のD型矢印式大人専用往復乗車券で、関東交通印刷で調整されたものと思われます。

この券は同駅がこの券が発行された6月30日限りで富士吉田駅としての営業を終了し、翌7月1日からは富士山駅として改称されることを記念して発行されたものです。実際にこの券を購入したのは富士山駅となってからの9月の頃で、駅の窓口にまだ売れ残りがあったので購入いたしました。


   


裏面です。
「12月31日までの使用開始日から連続した2日間有効」となっておりますので、仮に12月31日に使用開始したとすると、復路券は翌年の1月1日まで使用できることになります。これは独特な言い回しですが、同社の企画型往復乗車券には良く用いられるもので、様々な往復乗車券に見ることができます。
また、「本券は駅名変更後もと利用出来ます」とあります通り、富士吉田駅が富士山駅となっても使用することが可能です。

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本日で2000回目の更新になりました

2006年9月15日に初エントリーした拙ブログですが、おかげさまで今回2000回目の更新を迎えることができました。
実に12年と2か月ちょっと掛かったわけで、当初は「1年くらい続けられれば・・・」という「若気の至り」的なノリで始めたものの、更新を続けているうちに、実は想像以上に大変であることがわかりました。しかしながら、気づいてみれば2000回も更新していたわけです。
今後とも、拙ブログ「古紙蒐集雑記帖」をよろしくお願いいたします。


さて、2000回更新にちなみ、最近話題の東京メトロ2000系電車の走る路線、東京メトロ丸ノ内線の乗車券を御紹介いたしましょう。

   (東京メトロ2000系車両/東京メトロプレス写真より)


プレスリリースにもあるように、2000系電車は約30年ぶりに丸ノ内線に登場する新型車両で、現在運用されている営団(帝都高速度交通営団)時代に登場した02系の老朽化対策として来年2月から運行を開始し、平成33(2022)年度までに53編成318両が導入される予定となっています。


   (東京メトロ旧2000型車両/渋谷検車区隣接の路上より)


管理人の年代になると、東京メトロ(営団地下鉄)の2000という形式の車両ですとこのような電車を想像し、丸ノ内線に至っては方南町支線にも赤い2000型が走っていたのを記憶しているのですが、そろそろ平成が終わるという時代にもなってきていますので、「お年寄り」は頭を切り替えなければなりません・・・。
ちなみに写真の旧2000型ですが、側扉が高窓に交換されてはいますが、手前の車両(2051)は比較的原型を保った車両です。奥の2093はちょっと特殊な車両で、検査等により他の編成に欠車が出た際に組み込めるよう、貫通路に幌枠が付けられています。このような運用は両運転台の1900型で行われていましたが、片運の2000型でも少数派ながら存在していました。


さて、ここで話をきっぷの話に移しましょう。


   


これは、昭和29年1月に池袋~御茶ノ水間で部分開業した丸ノ内線が、昭和34年3月に新宿まで全線開通した際に発行された記念乗車券で、全通から4日目の昭和34年3月19日に大手町駅の出札口で通常の乗車券として発券されていたものです。当時の丸ノ内線は全線均一乗切制が採られており、大人20円、小児10円となっていました。
まだ券売機が無い時代、当時の営団地下鉄(現・東京メトロ)では硬券乗車券の他に千切り軟券の乗車券も通常発売しており、その時に使用された発行箇所名入りの日付印が捺印されています。発行箇所名は3文字までしかスペースが無いため、大手町駅は「大手」と略されています。最後の「(産)」は産経ビルの「産」で、産経ビル側の出札窓口であったことを示します。


   


こちらは小児用の券になります。
やはり昭和34年3月19日に購入したもので、これは新宿駅の東口出札口で発行されたものです。大人用と小児用の券のイラスト部分は同一ですが、券の部分のみが異なっています。


   


裏面です。
券番および循環番号しか印刷されておらず、イラスト側の券片には何も印刷されていません。


次回から2001回目更新として続けて更新して参りますので、今後とも拙ブログをよろしくお願いいたします。

                            古紙蒐集雑記帖 管理人  isaburou_shinpei


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関西電力 トロバスラストイヤー 記念乗車券セット ~その2

前回エントリーでも申し上げましたが、関西電力が運営していた関電トンネル無軌条電車が昨日11月30日を以って廃止されてしまいました。恐らく、扇沢駅を16:00、黒部ダム駅を16:30に出発する列車が最終便であったものと思います。



同社ではトロリーバスの廃止を記念して3種類の記念乗車券を発行しましたが、3種類は2か月ごとに順次切り替えて発行されたため、3種類を蒐集するためには3回乗車する必要がありました。しかし、3種類蒐集したいという声に応え、同社では記念乗車券セットを一部500円で発売しました。


   


記念乗車券台紙の表紙になります。


   


台紙を開くとこのようになります。


   


台紙の中身です。


   


左側にはトロリーバスの歴史が書かれています。


   


右側には歴代の車両の解説が書かれており、上から既に引退している100型および200型が、そして一番下が現役の300型という感じになっています。


   


乗車券を挟むとこのような感じになります。
購入したのは本年11月ですが、11月は300型の券が発売されていますので、記念乗車券セットは100型および200型の券が予めセットされており、300型の券は実際に乗車した券をセットして完成させる様式になっています。


それでは各券を御紹介いたしましょう。


   


まずは1枚目100型券です。実際の券紙ですが、乗車日と乗車時間、発行日が空欄となっており、改札用のバーコードの下に「本券では、ご乗車いただけません。」表記されています。また、取扱箇所(=発行箇所)名が「扇沢駅他」となっています


   


2枚目の200型券です。印刷内容および券番は1枚目の100型券と同じです。


   


3枚目は実際に乗車した300型券を自分でセットします。
本年11月15日に扇沢駅で発行されたもので、記念券と同じ券紙にレーザープリンターで必要事項が印刷されています。この券は実際に乗車したものですので、通用期間や発時刻、取扱箇所名や発行日などが記載されています。
右下のバーコードは改札用のもので、改札には係員が居ますが、空港の改札のように改札機にこの部分を翳すことで券の確認をするようになっています。


   


裏面です。ご案内文が記載され、最後に事業者名として「関西電力株式会社」と社名も記載されています。


   


領収証もいただきました。関電トンネル無軌条電車は関西電力本体が運営していますが、出札業務は子会社の関電アメニックスくろよん観光事業部に委託されているようです。

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