7日、全国ではじめて感染者が7000人を超えた。東京都では過去最多の2447人が感染。わずか2日で二千人を超えた。宮崎県では過去最多となる105人が感染。5日38人、6日80人と急増していたが、わずか1日で100人を超えた。直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は全国3番目の多さで、国の分科会が定める感染状況の指標の6つのうち3つがステージ4を超え、もはや爆発的感染状態。こうした事態を受けて、河野知事は7日、「歴史的な危機に直面している」として、県独自の緊急事態宣言を出した。
福岡県は7日、6日(316人)の過去最多を1日で更新し、388人の感染が確認された。そのうち福岡市は230人で、はじめて200人を超えた。しかも感染経路不明者は8割近い175人に上る。爆発的な市中感染のはじまりではないかと思うのだが、高島市長は昨夜、記者団の取材に応じ、市民へ行動自粛を要請するつもりはないと述べていた。その一方で、「感染拡大は続きます」と断言していた。もしかすると、市はもっと大きな数字を把握しているではないだろうか。そういう口ぶりだった。まさか調整しているのか?
県は、6日、24床増やして600床の病床を確保した。入院している人は386人で病床稼働率は64.3%。最大確保病床数で計算すると50.8%。10万人当たりの療養者数は38.6人。陽性率は9.6%。直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者は27.5人。感染経路不明者割合は52.5%。国の分科会が定める感染状況の指標の6つの指標のうち5つがステージ4を超えている。陽性率のみが基準に達していないが、わずか0.4%。もはや時間の問題だろう。県は8日、対策本部会議を開いて、県民に1都3県への移動自粛を呼びかけることを決定した。だが、市同様、自粛要請はしない。しばらく様子を見るという。様子を見ている間にも状況は悪化するだろうに、危機感はない。
一方、危機感を募らせているのは医療関係者だ。現場からは緊急事態宣言を出してほしいとの声も出ている。九州大学病院グローバル感染症センターの下野センター長は、急激な感染拡大について、「正月休みがあって最初の時期で検査を受けた方が非常に多かった。潜伏期間的にみると年末に感染の機会があった方になる。忘年会などがあって気の緩みが影響したのではないか」と指摘。さらに、感染経路不明の割合が(6日時点で)6割近くに達したことについて、「今見ているのは氷山の一角で、もっと広く社会に広がっている可能性はある。今後増え続けていくと緊急事態宣言を出さないといけない状況になってしまう。宣言を出さないためにも、今1人1人が感染予防に心がけてもらうのが一番大事」と警鐘を鳴らしている。
高島市長は、、
市民への呼びかけなし (7日夜のNHK福岡ニュースより)
一方、専門家は、、
危機はそこにある
感染予防を徹底するよう呼びかけ (7日夜のNHK福岡ロクいちより)
病床稼働率が要に
《関連記事》
・福岡県 新型コロナ累計感染者が1万人超える、20~40代で5割超(西日本新聞 2021.1.8)
・県内過去最多388人感染確認(NHK福岡ニュース 2021.1.7)
・最多更新に専門家は強い危機感(NHK福岡ニュース 2021.1.7)
《参考資料》