yamanba's blog

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【現地報告】五ケ山ダム、12月22日試験湛水完了~開始から4年

2020-12-24 08:44:00 | 五ケ山ダム

12月22日、福岡市水道局は、ツイッターで五ヶ山ダムの試験湛水が完了したことを報告した。(今のところ福岡県からの公式発表はない)22日現在、五ヶ山ダムの貯水率は1.7%、水位は約354.9m、最低水位まであと10mのところ。ここで試験湛水完了するとは思わなかった。ちょうど視察に行こうとしていたところで、もう少し水位を下げるものとばかり思っていた。ということで(24日はまとまった雨になるというので)、23日朝、水が溜まらないうちに、急ぎ現地へ向かった。

ダム湖には懐かしい風景が広がっていた。ダム底あたりは泥色に変わっていたが、かつて見た風景がそのままの形で残っていた。原石山近くでは原石の分別に使用されたと思われる建物の跡が、骨材製造設備があった場所では建物の基礎がそのまま残っていた。土砂を運び出していた道も見えた。まるで建設現場が蘇ってくるようだった。

かつて人々が暮らしていた小川内地区では、古びた写真を見ているようにすべてが茶褐色に染まっていた。昔のことを思い出していると、水の流れる音が聞こえてきた。那珂川だ。水位が下がって川が生き返っていたのだ。自然はなんと正直なのだろう。嬉しさと切なさが入り混じった不思議な気持ちになりながら、しばらく橋の上に佇んでいた。(もう二度とこのような風景は見れないだろうから)

試験湛水開始から4年、当初の予定から約2年遅れて試験湛水は完了した。今後、ダム堤体の安全性を確認して、来年(令和3年)1月中に正式に併用開始となる。事業開始から42年、長い歴史とともに五ヶ山ダムがある。

 

 

撮影日:2020.12.23

かつての風景が蘇る

 

 

 こちらは今年4月20日(試験湛水目標水位413.4m到達時)

 

 

 

作業場跡

 

 

 

 

ダム堤体 4年の歳月を感じさせる

 

 

 

 

定点から見る

 

 

こちらは今年4月20日

 

 

 

小川内地区 かつてここに人々の暮らしがあった

 

 

こちらは2014年2月撮影、「小川内の杉」も健在

※今回、小川内の杉に異変を見つけました。詳しくはこちらで。

 

 

川が生き返って、、

 

 

 

那珂川からダム湖へ

 

 

こちらは2014年2月撮影

 

 

 

県道もそのまま

 

 

 

 

骨材製造設備跡

 

 

こちらは2014年2月撮影

 

 

 

水質観測装置が陸に上がっている

 

 

 

 

23日現在、貯水率1.5%

 

 

 

 

 

23日現在、水位は354.97m

 

 

こちらは今年4月22日

 

 

 

放流停止

※川の保全のためにわずかに水は流れています。

 

 

《参考資料》

福岡市。五ケ山ダム建設事業について(2020.12.23)※試験湛水完了報告

福岡県河川防災情報