豪雨後、猛烈な暑さが続いているが、福岡市では、7月6日未明から激しい雨が降り続いていた。うちのすぐそばを流れる那珂川の水位は徐々に上がり、午後2時頃からさらに上昇しはじめた。福岡市からエリアメールが鳴り続く中、午後5時10分、福岡県に特別警報が発表された。午後6時頃、川岸にある緑地公園の浸水がはじまった。同じ頃、那珂川上流の五ヶ山ダムでは、物凄いスピードで水位が上昇し、6日午後3時、最高水位に達していたことが、一昨日、わかった。ちょうど那珂川の水位が急上昇した頃だ。(その時の様子はこちらで)
18日、福岡県ホームページの「五ヶ山ダムの進捗状況」をみて、あっと驚いた。そこには「7月6日15時、常時満水位407.1mに到達」と記され、更新日が6日となっていたのだ。当日、那珂川の水位がどんどん上昇していくのを見て、五ヶ山ダムが気になり何度も確認したが、6日の水位は406.5mだった(この時点で7m上昇していたので危いと思っていたが)。それは17日まで変わっていなかった。ところが、翌日(18日)、確認すると満水位(407.1m)に変わっていた。しかも、更新日は6日のまま。豪雨時、ダムは満水になっていたにもかかわらず、2週間も経って公表し、その上、更新日を偽るとは、一体どういうことなのか。
※常時満水位‥洪水でない時にダムに貯水することができる最高水位のこと
五ヶ山ダムでは、平成28年10月から試験湛水がはじまったが、昨年からの少雨の影響でなかなか水は貯まらず、ダムの併用開始は大幅に遅れている。福岡県は、水位が50センチ上昇するとホームページを更新するが、5月末から6月末まではダム周辺でほとんど雨が降らなかったのか、更新されていない。ところが、今回の西日本豪雨で水位は一気に7.6mも上昇し、状況は大きく変わった。福岡県によると、試験湛水は、サーチャージ水位(413.4m)まで貯水する必要があるが、洪水期は常時満水位を保持し、今秋以降にふたたび水位を上昇させるという。貯水位の更新は、その時までされない。いずれにしても、今後の雨の降り方には注意が必要だろう。
そういうわけで、気になり五ヶ山へ行ってみると、ダムは並々と水を湛えていた。水は隅々までいきわたり、わずかに残された面影も消えていた。かつての森は水に沈み、遮るものもなく、強烈な日差しが巨大な湖面を照らす。それは反射板となって空気を温める。だからか、山の上とは思えないほど暑い。福岡市内と比べて3℃も違わない。(かつては5~6℃低かった)こうして温暖化は進んでいくのだろう。そして、いずれ災害となってわれわれに返ってくる。何と愚かなことだろうか。
撮影日:2018.7.19
満タン!
坂本方面
倉谷方面
ゲートに迫る 白波が立っている
ビオトープに迫る
坂本峠あたりから
坂本峠は豪雨による土砂崩れのため通行止め
東背振トンネル近くまで
佐賀大橋
小川内地区は完全に消滅 那珂川も消えた
ダム下へ行ってみると、、
放流中 満水位を保つためか
やっぱりここは恐ろしい
”放流中”点滅
福岡県ホームページ「五ヶ山ダムの進捗状況」
6月末までこの表示だった(7月1日から5日までは未確認)
7月6日から7月17日までこの表示だった
7月18日、突如、表示が変わった
《関連資料》