滋賀市民運動ニュース&ダイジェスト

編集:市民運動ネットワーク滋賀・事務局(TEL:FAX077-522-5415)

【0909/214:県内経済状況】企業倒産3か月連続20件超

2009-09-24 23:32:31 | Weblog
 8月の県内の企業の倒産件数は27件と、前の月を上回り、昭和27年の調査開始以来、はじめて3か月連続で20件を超えました。

 民間の信用調査会社、「東京商工リサーチ滋賀支店」によりますと先月、県内で倒産した企業の件数は27件で、負債総額は19億2800万円でした。負債総額は前の月に比べて12億8000万円あまり減ったものの、倒産件数は1件増えており、昭和27年の調査の開始以来、ことし6月の29件に次いで過去2番目に多くなりました。

 また、倒産件数が3か月連続で20件を超えるのも初めてだということです。
業種別に見ますと▼建設業が12件と最も多く、▼次いでサービス業の6件、▼製造業と小売業がそれぞれ3件ずつとなっています。また倒産の原因では▼販売不振が21件、▼赤字の累積が4件と不況の型の倒産がほとんどだということです。

 今後の見通しについて東京商工リサーチでは「政権交代であらたな経済対策を期待したいものの、消費や需要の低迷で経済情勢は厳しく、体力のない企業を中心に引き続き高い水準で企業倒産が発生するおそれがある」と話しています。

【関連ニュース番号:0909/107、9月12日】

(9月24日、NHK大津放送局・電子版)

http://www.nhk.or.jp/otsu/lnews/05.html

【0909/213:県来年度予算】県、65億円削減困難か / 事業費 切り詰めも限界

2009-09-24 22:54:39 | Weblog
 県が来年度の予算編成に向けて進めている事業費削減策が難航している。財源不足が深刻なため、嘉田由紀子知事は政策経費の3割にあたる計65億円の削減を目標に掲げたが、部局の多くは割り当てられた削減額を事実上、達成できない見通しを示した。これまでも事業費を切り詰めており、すでに限界のようだ。
(高久潤)

■「単年度では難しい」

 県によると、来年度の地方税や地方交付税交付金の見込みなどを基に、来年度予算を組む場合、財政調整、県債管理の両基金を全額取り崩しても、財源不足が65億円になることが判明。人件費などの義務的経費ではなく、県の裁量で使える政策経費約200億円から削減するとした。県が掲げる重点テーマを考慮して総務部が、各部局の削減ノルマを算定し、8月10日付で提示した。

 各部局は9月中旬までに、知事に削減内容を説明したが、削減額が未達成のほか、満たしていても削減額を実施するのは困難だとする回答もあったという。ある県幹部は「事業は市町とともに長期間契約でやっているものもある。単年度で削減するのは大変難しい」と話した。

 県は08年度から3年間、県財政の立て直しを目指す「財政構造改革プログラム」に取り組んでいる。今年度の一般会計予算の規模は、嘉田知事就任前の06年度から約200億円減った。一方、財源不足の穴埋めのため、今年度は141億円取り崩してきた両基金も残額が計約50億円になった。

 さらに、昨秋の米国発金融危機で、全国平均の約2倍の比率を占める製造業が大打撃を受け、法人2税が大幅に減収した。

 県の新たな収支見通しの試算によると、今後10年間の単年度の財源不足は景気が横ばいの場合、最大470億円、持ち直した場合でも、220~380億円と予想されている。

【関連ニュース番号:0909/69、9月9日;0908/209、8月26日など】

(9月24日付け朝日新聞・電子版)

http://mytown.asahi.com/shiga/news.php?k_id=26000000909240003

【0909/212:障害者作品展】海渡る障害者アート / パリ市立美術館 来年3月開催へ

2009-09-24 22:43:57 | Weblog
 来年3月から半年間にわたってフランスのパリ市立アル・サン・ピエール美術館で開催される障害者アート作家による「日本の障害者作品展」に向けて、国内での準備が着々と進んでいる。栗東市内の倉庫には全国から作品約1千点が運び込まれ、図録用の撮影や作品の状態の確認などが行われている。作業は来月中旬まで続く。一般の見学も可能だ。(安田琢典)

■67作家の1千点準備着々/作業見学も可

 作品展はピエール美術館の主催。日本側の窓口は、障害者アートの発掘などに取り組む県社会福祉事業団企画事業部(近江八幡市)。20都道府県から知的障害や精神障害がある計67人の作家が、自慢の絵画や陶芸などを出品する。過去にこれほど多くの日本人作家の作品が海外で展示された例はないという。今年5月にはマーティン・ルザリア館長が同事業団を訪れ、自らの目で作品を選んだ。

 国内外で高い評価を得ている作家も名を連ねる。栗東市の授産施設で創作活動に励む澤田真一さんは、細かい突起物が無数についた陶芸作品14点を出品する。過去に都内で個展を開いたほか、スイス・ローザンヌ市の美術館「アール・ブリュット・コレクション」にも12点が収蔵されている。甲賀市の作業所に通う河合由美子さんは、立体的な丸い模様の刺し子を出品し、フランスの非営利財団「abcd」が注目する。

 同事業団は作品を収納するため、今月1日から栗東市内に保温と保湿が可能な倉庫を借りた。倉庫内にはスタジオが仮設され、写真家の大西暢夫さん(41)が作品の写真を撮影している。写真は図録としてパリで販売する予定。

 フランス大使館や行政関係者、専門家らによる実行委員会も今年7月に発足し、美術展のPRなどに取り組む。同事業団の北岡賢剛理事長は「個性的な作風が特徴の障害者アートは世界中で評価されつつある。日本人作家のレベルの高さを示し、世界を驚かせたい」と意気込む。見学などの問い合わせは県社会福祉事業団企画事業部(0748・31・2481)へ。

【関連ニュース番号:0810/175、08年10月27日;0805/16、08年5月3日など】

(9月24日付け朝日新聞・電子版)

http://mytown.asahi.com/shiga/news.php?k_id=26000000909240001


【0909/211:裁判員裁判】制度定着へ取材で応援(読売新聞)

2009-09-24 22:33:14 | Weblog
【読売新聞特集「さざ波」:裁判員裁判 制度定着へ取材で応援】

 全国各地で本格的に始まった裁判員裁判。県内でも、10月26日に強盗致傷事件の初公判が予定されている。記者は9月14~16日、和歌山地裁で開かれた強盗殺人事件の法廷を取材する機会に恵まれた。

 被告の男が隣人宅に盗みに入った際、家人の女性に見つかり、口封じのために首を絞めて殺害し、貴金属を奪った事件。これまでは、裁判の中身を中心に取材していたが、今回は、裁判員や補充裁判員計8人を選ぶ手続きに始まり、法廷で無期懲役の判決が下されるまでの3日間、裁判員の一挙手一投足に注目した。

 何より新鮮だったのは、8人に対し、裁判官らが手厚く心を配っていたことだ。

 裁判員は裁判長にエスコートされるように法壇に着席。いつもはクールなイメージの検事が、笑顔で裁判員に「みなさん、おはようございます」とあいさつした。「あんな表情見たことがない」と記者仲間。

 裁判が始まると、法廷の大型モニター上にはチャート図や写真が映され、弁護士や検事が、裁判員の理解度を推し量りながら事件の概要を説明。その様子は、さながらビジネスマンの企画会議のようだった。裁判員に配慮して頻繁に休憩が設けられたり、裁判長が「質問は大丈夫ですか」と度々尋ねたり。制度を成功裏に定着させようとする法曹3者の並々ならぬ思いを感じた。

 判決後、裁判員による記者会見が行われた。「無期懲役」という重い刑を下し、どんな思いをしているだろうかと耳を傾けた。

 「新聞やテレビを通して見聞きした事件は他人事だったが、裁判員になってみて身近に起こるものなんだと思った」と話した30歳代の男性。別の同年代の男性は、被告人質問の様子を思い浮かべて「事件さえ起こさなければいい人そうだった」と振り返った。

 彼らの口から出たのは、まさに「市民感覚」の言葉だった。

 以前から「素人が事件を裁くなんてうまくいくのか」と、正直、懐疑的に思うこともあった。しかし和歌山の裁判では、そんな心配は杞憂(きゆう)だった。「絶対辞退しようと思ったけど、いざ参加したら、やってみてよかった」とはにかんだ30歳代の女性の姿を見て、今後もスムーズに制度が機能してほしいと、願ってやまなかった。

 県内でも間もなく裁判員裁判が行われる。裁判の中身はもちろん、裁判員の息づかいまでをも克明に文字にしていけたら、と思っている。(東田陽介)

【関連ニュース番号:0909/104、9月11日;0909/11など】

(9月24日付け読売新聞・電子版)

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shiga/news/20090923-OYT8T00894.htm

【0909/210:看護教育】滋賀医科大がスーパーナース育成 / 医療の高度化に対応

2009-09-24 22:23:00 | Weblog
【写真:スーパーナース育成事業に取り組む滋賀医科大病院看護部の藤野部長=大津市で】

 看護の質を高めるため、滋賀医科大病院看護部(大津市)は、看護学生から現役看護師まで幅広く指導できる総合的な看護教育者「スーパーナース」の育成に乗り出す。看護職のスキルアップを図る国の事業に今夏採択された。医療の高度化などに対応する看護教育プログラムを開発し、県内の看護人材の育成と確保を目指す。

 臨床現場での新人看護師の教育は、先輩看護師が日常業務をこなしながら教える方法が一般的。しかし、医療技術が進歩し、業務量も増えているため教育にかかる負担も増大。現役看護師のスキルアップも難しくなっていることから、新しい教育体制づくりが急務となっている。

 滋賀医科大病院の藤野みつ子看護部長は「最新の知識に基づき、臨床教育ができる人材を育成しなければならない」と、専門の教育者スーパーナースの必要性を強調する。この育成プランが看護職キャリアシステムの構築を目指す文科省の事業の一つとして選ばれ、本年度から5年間、補助金計9800万円を受けて事業を行う。

 看護臨床教育センターを院内に開設。実践的な看護トレーニングができる機器を導入し、スーパーナースを育成する。看護教育プログラムの開発にあたっては、教育学や心理学、理工系の学問の知見も採用。現役看護師らの技能の更新をサポートする。

 また、スーパーナースを通して同大看護学科との人事交流も進める。学生に臨床経験を豊富に伝え、卒業後の看護技術の習得をスムーズにする。

 学生や現役看護師、休職者などのレベルに対応できる教育体制を整備することで、看護師の人材確保につながるという。藤野看護部長は「将来的に、地域の医療機関と連携した看護教育の仕組みづくりに貢献したい」と意気込んでいる。
 (林勝)

(9月24日付け中日新聞・電子版)

http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20090924/CK2009092402000025.html