滋賀市民運動ニュース&ダイジェスト

編集:市民運動ネットワーク滋賀・事務局(TEL:FAX077-522-5415)

【0909/212:障害者作品展】海渡る障害者アート / パリ市立美術館 来年3月開催へ

2009-09-24 22:43:57 | Weblog
 来年3月から半年間にわたってフランスのパリ市立アル・サン・ピエール美術館で開催される障害者アート作家による「日本の障害者作品展」に向けて、国内での準備が着々と進んでいる。栗東市内の倉庫には全国から作品約1千点が運び込まれ、図録用の撮影や作品の状態の確認などが行われている。作業は来月中旬まで続く。一般の見学も可能だ。(安田琢典)

■67作家の1千点準備着々/作業見学も可

 作品展はピエール美術館の主催。日本側の窓口は、障害者アートの発掘などに取り組む県社会福祉事業団企画事業部(近江八幡市)。20都道府県から知的障害や精神障害がある計67人の作家が、自慢の絵画や陶芸などを出品する。過去にこれほど多くの日本人作家の作品が海外で展示された例はないという。今年5月にはマーティン・ルザリア館長が同事業団を訪れ、自らの目で作品を選んだ。

 国内外で高い評価を得ている作家も名を連ねる。栗東市の授産施設で創作活動に励む澤田真一さんは、細かい突起物が無数についた陶芸作品14点を出品する。過去に都内で個展を開いたほか、スイス・ローザンヌ市の美術館「アール・ブリュット・コレクション」にも12点が収蔵されている。甲賀市の作業所に通う河合由美子さんは、立体的な丸い模様の刺し子を出品し、フランスの非営利財団「abcd」が注目する。

 同事業団は作品を収納するため、今月1日から栗東市内に保温と保湿が可能な倉庫を借りた。倉庫内にはスタジオが仮設され、写真家の大西暢夫さん(41)が作品の写真を撮影している。写真は図録としてパリで販売する予定。

 フランス大使館や行政関係者、専門家らによる実行委員会も今年7月に発足し、美術展のPRなどに取り組む。同事業団の北岡賢剛理事長は「個性的な作風が特徴の障害者アートは世界中で評価されつつある。日本人作家のレベルの高さを示し、世界を驚かせたい」と意気込む。見学などの問い合わせは県社会福祉事業団企画事業部(0748・31・2481)へ。

【関連ニュース番号:0810/175、08年10月27日;0805/16、08年5月3日など】

(9月24日付け朝日新聞・電子版)

http://mytown.asahi.com/shiga/news.php?k_id=26000000909240001


最新の画像もっと見る