滋賀市民運動ニュース&ダイジェスト

編集:市民運動ネットワーク滋賀・事務局(TEL:FAX077-522-5415)

【0909/64:被害者参加裁判】大津地裁初の被害者参加、母が出廷/守山の傷害致死 8日に初公判

2009-09-07 23:56:56 | Weblog
【写真:被害者参加人として出廷する菊地さんの母親(右)と妹。公判では「被害者の家族の気持ちが通じれば」と願う=大阪府箕面市】

 大津地裁で初めて被害者参加制度が適用されて審理される傷害致死事件の初公判が9月8日開かれる。事件で亡くなった菊地嘉津也さん=当時(23)=の母親(47)が被害者参加人として出廷する。京都新聞社の取材に応じ、「事件のことは死ぬまで忘れることが出来ない」と、癒えることのない悲しみを語った。

 ■「事件 死ぬまで忘れること出来ぬ」

 「素直で真っ直ぐな子だった」。大阪府箕面市の自宅で、母親は涙ながらに話した。「実家を出てから、会うたびに大人として成長したなと思っていた。いつも私を気遣ってくれた」。

 菊地さんは専門学校を卒業後、滋賀県彦根市の自動車部品製造会社で働いた。自動車整備士の一級免許を取りたいと話していたという。「仕事が楽しいと話していたのに」。

 事件は昨年12月に起きた。

 守山市小浜町の水路で同月20日、菊地さんの遺体が見つかり、同じ会社で働く原聖和被告(26)が、同月15日に菊地さんから現金を脅し取り、「ダイブ」と命令して水路に飛び込ませて溺死させたとして、恐喝と傷害致死の罪で起訴された。

 「人生これからだったのに。悔しかったと思う。死にたくなかったと思う」。

 事件後、「滋賀」という地名を耳にする度、震えが走った。自宅で落ち込み、事件当時の記憶がよみがえることもある。9カ月経った今も「現実として受け入れられない」が、兄弟たちとも相談し、「息子のために出来る最後のことだから」と、公判に出ることを決めた。

 公判では、被告人質問や意見陳述を行う。「裁判は淡々と進むだろう。でも、被害者の家族の気持ちが少しでも通じれば」と願う。

 今回は、菊地さんの妹(22)も、被害者参加人として出廷する。「どうしてこういうことをしたのか、被告に問いたい」という。

 地裁などによると、4度の公判前整理手続きで事実関係には争いはなく、公判では、被告が「ダイブ」と命じて菊地さんを死亡させたことが傷害致死罪として成立するかが争点になる、という。

 公判は8~10日にあり、判決は16日に言い渡される予定。

(9月7日付け京都新聞・電子版)

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009090700028&genre=D1&area=S00

【0909/63:全国学力テスト】礼儀正しさに欠け、落ち着きない/学テ調査で湖国の教員が回答

2009-09-07 23:47:32 | Weblog
 文部科学省が今春行った第3回全国学力テストの学校質問紙調査で、湖国の教員が児童・生徒に対して、全国に比べ「礼儀正しさに欠け、私語が多く落ち着きがない」と感じていることが分かった。国立教育政策研究所は「学習態度が良いとする学校ほどテストの平均正答率が高い」と分析しており、全国平均より成績が低い傾向にある滋賀県の結果にも影響がありそうだ。

 学校質問紙調査は、同テストの一つとして、小中学校長を対象に行われた。

 設問での肯定的回答は「授業中私語が少なく、落ち着いているか」は、県が小学校83・1%で全国平均比7・1ポイント、中学校が85・4%で同5・2ポイントそれぞれ下回った。「礼儀正しいか」では小学校78・8%で同8・4ポイント、中学校81・6%で同4・9ポイント下回った。

 「熱意を持って勉強しているか」は中学校が92・3%で全国平均を7・1ポイント上回ったが、小学校は90・9%と1・1ポイント下回った。

 学校質問紙調査で学校ごとの学習・生活の態度や実践などを問う項目のうち全国平均と比べ、小学校で5ポイント以上上回ったのは「地域の人材を外部講師として招く授業をしたか」など3項目だったが、5ポイント以上下回ったのは15項目、中学校では6項目で5ポイント以上上回る一方、13項目で下回った。

 県教委は「学校や市町、県が取り組むべきことをやっていきたい。県教委は特に子供をめぐる環境を徐々に改善するよう努力したい」としている。

【関連ニュース番号:0908/218、8月27日】

(9月7日付け京都新聞・電子版)

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009090700029&genre=F1&area=S00

【0909/62:新型インフルエンザ】集団感染 8月末から20件 / 新型インフル 滋賀で拡大

2009-09-07 23:43:09 | Weblog
 新学期が始まり、滋賀県内で新型インフルエンザの集団感染が拡大している。8月末からの1週間だけで学校や保育園を中心に20件の集団感染が報告され、9月7日には小、中学校の学級閉鎖が急増した。県は改めてうがいや手洗い、せきエチケットの徹底を呼びかけている。

 県教委のまとめで、学級・学年閉鎖などの措置をとった学校は9月に入って1日あたり0-3校で推移していたが、7日は小、中学校など9校に上った。県教委スポーツ健康課は「潜伏期間を経て、7日までに発症したため欠席者が多くなったのでは」と推測する。

 県健康推進課によると、全県で8月31日から9月6日までの間、集団感染の報告があったのは保育園7件、小学校6件のほか高校や企業など。7月24日からの累計は45件になった。

 集団感染は全県的に発生しているが、特に大津市の保育園と小学校で目立っている。なかには児童34人のうち13人が欠席する小学校もあり、感染力の強さがうかがえる。

 県内でこれまでに入院したのは計12人。タミフル耐性のウイルスが確認された男児もいたが、いずれも軽症だったという。

 同課は「新学期以降の発生急増は想定の範囲内だが、国の発表通り、19歳以下の若年層の感染が目立つ。重症患者が相次ぐ場合に向け、人工呼吸器の整備状況を調査したい」としている。

(9月7日付け京都新聞・電子版)

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009090700192&genre=C4&area=S00

【新型インフルエンザ:夏休み明け、感染拡大 7校48学級閉鎖/7日現在】

 夏休みが明けて1週間。新型インフルエンザの潜伏期間が過ぎ、県内の小中高校、幼稚園で感染が急激に広がり始めた。学級、学年閉鎖などが相次ぎ、7日現在、7校、48学級の閉鎖が判明し、8日から新たに4校、7学級の閉鎖も決まっている。7日現在の新型インフルエンザによる県内の小中高校と幼稚園の欠席者数は計117人に上っている。

 閉鎖は、彦根市の高校1校▽近江八幡市の幼稚園1園▽大津市の幼稚園1園、小学校3校、中学校2校▽栗東市の小学校1校▽高島市の小学校1校▽湖南市の高校1校。いずれも新型インフルエンザが確定した患者はいないが、インフルエンザA型の感染者が出ている。県健康推進課によると、この時期のA型は新型とみられるという。

 県は8月31日、公立の小中高校での休業(閉鎖)基準を、1クラスで新型インフル患者が10~15%に達したときと定めた。独自に基準を定めている市もある。

 同課は「10歳代の感染が多いのが新型インフルエンザの特徴。集団生活という学校の特性上、これから緩やかに感染が拡大していくだろう」と予測。手洗いとうがい、せきエチケットの徹底を呼びかけている。【後藤由耶】

(9月8日付け毎日新聞・電子版)

http://mainichi.jp/area/shiga/news/20090908ddlk25040508000c.html



【0909/61:衆院選・政権交代】支局長からの手紙:選挙の「後」こそ(毎日新聞) 

2009-09-07 23:24:51 | Weblog
【毎日新聞コラム「支局長からの手紙」:選挙の「後」こそ】

 「あんなに行列ができて待たされたことは今までなかったね。若い人も目立って多かった」

 政権交代が注視された衆院選の投票日、大津市内で一票を投じた年配の男性はこう話し、「今のままではアカンわ。代わってもらわんと」と付け加えました。その数時間後、支持政党はないというこの男性の言葉通りになりました。

 全国的状況と同様、滋賀県でも現在の選挙制度になった1996年以来最高の投票率(70・65%)を記録し、全選挙区を民主党が独占しました。一方、自民党は比例代表での議席も獲得できず、参議院を含めて国会議員ゼロという惨状に陥りました。
       ◇
 これだけの大差をどう理解するか。原因は本紙でもさまざまに分析されていて今さら多言を要しませんが、民主党への期待と、それ以上に自公政権への失望・不満が強かったのでしょう。今回の選挙戦を戦術という点からみて、何度も頭に浮かんだ言葉はこれでした。「アンタが言うか」

 政権投げ出しなど政治的失態を繰り返したにもかかわらず責任力をアピール。今や記憶のかなたとなりつつある定額給付金を良策と訴えていたのに、他党の各種手当・補償金政策をバラマキと批判。お祭り騒ぎの劇場型選挙の恩恵で当選した身でありながら、政権交代という風やムードだけで当落が決まるのはおかしいという反論に至っては「天に唾(つば)」。ツッコミどころ満載の衆院選でした。
      ◇
 新政権の形態がどうであろうと、生活に直結する制度の多くが立ち行かなくなっている現在、口先だけではない本物の構造改革を早急に進めなければなりません。国、地方とも巨額の借金を抱えるなか、医療、年金、雇用、景気など立ちはだかる難問の解決が求められます。

 これまで以上に、「選挙後」を真剣に論じ合わなければならず、中央集権から地方分権への移行も湖国の今後を大きく左右するテーマです。地方分権とは、突き詰めれば県や市町村が差配できる財源をいかに増やすかということ。それが進めば、自治体としての自由度が高まるのと比例して行政の「責任力」が強く求められます。つまり職員の政策能力まで問われます。

 革命的とまでいわれる今回の総選挙は、当然ですがゴールではなくスタート。新政権はもちろんのこと、各自治体も存在意義を問われるといっても過言ではありません。そして何よりキーパーソンとなるのは、国民です。政治の腐敗や沈滞を防ぐのは我々の「意識」しかありません。
       ◇
 それにしても、小選挙区比例代表並立制という選挙制度への違和感が消えません。小選挙区制自体の是非は別として、選挙区で落選した候補が比例で「復活当選」できる制度は、身分保障互助会のような気がしてなりません。議員定数削減と併せて直ちに見直してもらいたいものです。【大津支局長・小林成明】

(9月7日付け毎日新聞・電子版)

http://mainichi.jp/area/shiga/news/20090907ddlk25070264000c.html

【0909/60:貧困問題】派遣切り労働者、住宅確保考える/大津で講座

2009-09-07 23:07:15 | Weblog

 県内で非正規労働者の「派遣切り」などで職と住居を失う人が相次ぐなか、住居を失った人たちへの支援を行ったいる現場からの課題を考える講座が9月5日、大津市の生涯学習センターであった。

 市民運動ネットワーク滋賀の主催。住居を失った人たちの生活保護申請や住居確保を支援している「近江よまわりの会」の林弘夫代表が、参加者約20人と意見交換した。

 県の調査によると、県内で昨年10月以降に職を失ったか、9月までに失う見通しの非正規労働者は近畿最悪の5830人。林代表も、今年2~8月に生活保護受理などで会が支援にかかわったのが26人で、昨年1年間の20人をすでに超えていることを報告した。

 そのうえで、「非正規労働者の派遣切りが続々出てくる現状は、スタッフを増員しないと支援が継続できないほど。国は派遣切りの労働者への支援を手厚くしてほしい」と訴えた。

(9月6日付け京都新聞・同日付け毎日電子版も報道)

【報告会:「人間関係つなぐ支援を」、市民団体ら、貧困問題でシンポ/大津 

 「派遣切り」などで失業し住居を失う人が急増している現状を踏まえ、身近な貧困問題について考える報告会が9月5日、大津市本丸町の市生涯学習センターで開かれた。

 報告会には市民団体のメンバーら約15人が参加。県内で6年前から野宿者の支援活動を進めている「近江夜回りの会」の代表、林弘夫さん(58)が活動状況を報告した。林さんらは先月以降、10人以上の失業者や野宿者を保護。県内の雇用促進住宅や、連携するNPO団体が所有する家屋に入居させ、生活保護を受給する手続きを取ったという。林さんは「若い生活困窮者は、自力で生活保護や就労の手続きを進められる」と話した。一方で、失業者の中には高齢や孤独感から精神的に不安定な状態の人も多く、「経済的な支援のみならず、人間関係をつなぐ支援が不可欠」と訴えた。【豊田将志】

(9月6日付け毎日新聞・電子版)

http://mainichi.jp/area/shiga/archive/news/2009/09/06/20090906ddlk25040273000c.html