【写真:「格差社会と人権」を演題に講演する森永教授=米原市の県立文化産業交流会館で】
第23回人権啓発研究集会と解放研究第16回滋賀県集会(ともに関連実行委員会主催)が2月12日、米原市の県立文化産業交流会館を主会場に始まった。
全体会で実行委員会代表の寺木伸明さん(社団法人「解放・人権研究所」理事長)は「インターネット上での差別などもありますが、今回での学びを職場や地域に伝えて今後の人権啓発に役立ててください」とあいさつ。嘉田由紀子知事や地元首長らも来賓として出席した。
この後、独協大の森永卓郎教授が「格差社会と人権」の演題で講演。「資本家が会社の付加価値をつけたり、教育に競争原理を取り入れる現在の新自由主義の影響で、あらゆる格差が広まっている」などと話した。
また隣の米原公民館では、宇野一雄愛荘町副町長が「東近江市民による地区問い合わせ差別事件」の事例を報告。この報告事例をもとに、差別事件の課題と解決に向けたパネルディスカッションを開いた。
13日午前10時からは県内7会場で分科会を開く。
(古根村進然)
◇分科会の会場とテーマ
▽長浜ロイヤルホテル 「滋賀の解放運動の歩み」「差別とは何か」▽長浜市勤労福祉会館・臨湖 「滋賀のの歴史」「部落史入門」▽県立文化産業交流会館 「企業と人権」「障がい者差別発言からの学びをとおして」「社内における差別事件と社内啓発の前進に向けて」
▽ひこね市文化プラザ 「今日の差別の実態と啓発活動の課題」「地区問い合わせ差別事件から学ぶ」「宅地建物取引業における人権指針の策定について」「問題・人権意識調査からみえる啓発の課題」「甲良町における同和行政とまちづくり」▽ひこね燦ぱれす 「啓発ビデオを利用した人権研修」▽米原公民館 「各地人権(啓発)センターの活動紹介と今後の課題」「県人権センターの取り組みと課題」「草津市人権センターの取り組みと課題」
【関連ニュース番号:0902/79、2月8日】
(2月13日付け中日新聞・電子版)
http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20090213/CK2009021302000006.html