「いくさんのお部屋」つぶやきNo.3

日頃の何気ない日常をつぶやいています。

久しぶりの映画

2007-02-08 11:32:22 | 映画
家の近くに大型映画館が出来た。前から噂になっていて私も気になっていたが、レディースデーの水曜日がクライミングや他の用事でなかなか行けなかった。
昨日は、やっと時間が出来たので昼から行って映画を2本見て来た。「硫黄島からの手紙」と「武士の一分」で全く対照的な映画だ。
「硫黄島からの手紙」は、かなり深刻な映画だった。日本側から見た硫黄島の激戦をアメリカが描いたという何とも複雑な気持ちがする映画だったが、違和感はなく素直な気持ちで受け止められた。あんなに無益な悲惨で残酷なことが現実に起っていたことや、今もなお繰り返されていることに強い怒りを感じた。そんな状況下で繰り広げられる人間模様は、この映画では憎しみよりも家族を思う「愛」に満ちた人間らしい感情が手紙や登場人物によって表現されていて、残酷な中にもちゃんとしたメッセージが伝わっているいい映画だと思った。
戦争は何も産まない、ただの殺人である。非国民と呼ばれた人の中にこそ、本来の人間の優しさと思いやりを見た。
最初の方のシーンから登場した妻の花子への手紙を出し続けていた現代風の青年西郷に、はじめは「え~、なんでこの時代に…、らしくないなぁ~」と違和感を感じたが、だんだん主役の栗林陸軍中将と同等の重要な役割を担っていたことに気がついた。
もう一つの映画「武士の一分」は、今私の界隈で話題の映画で、何かにつけて批評が飛び交っている。さすがにおばさんに人気のキムタクが主人公の映画だなぁ~、と感心する。しかし、私にはキムタクの人気がいまいち理解出来ない。好きも嫌いもなく、どうと言うことのない存在かな?!。こんなことを書くと世の女性達に嫌われそうだが、おばさまの王子様であるヨン様も私には同じ。テレビであの魅力的な笑顔を見ても、大騒ぎのおばさん達を冷めた目で見てしまっている。
原作者の藤沢周平の本は最近朗読の機会が多いので、あまり好きでなかった時代物にもだんだん違和感が無くなって来ていた。
感想は、奥さん役のかよさんの演技がとても良かったと思う。脇役や監督に助けられた映画という感がする。キムタクは、視覚障害者の目を意識しすぎたのか、頑に目を動かさなかったのが気になる。
「硫黄島からの手紙」の後だけに、何だか気持ちが和らぎ、見て良かったと思った。