一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

2月24日の東十条囲碁将棋サロン(後編)

2015-03-13 00:07:43 | 東十条囲碁将棋サロン
時刻は午後7時半。いよいよ植山悦行七段との指導対局に入る。
私はいちばん左に座り、右隣がFuj氏、その右がS君だ。2日前の大野・植山教室では平手で緩めていただいたので、きょうも平手でお願いするしかない。▲7六歩に△8四歩。ここで私が固まってしまった。さっき「羽生の頭脳・ひねり飛車編」を読んだのでそれを試したかったのだが、初手にうっかり▲7六歩と突いてしまったからだ。
右のFuj氏は角道止めずの四間飛車。私も結局四間飛車に振った。角交換四間飛車を嫌う植山七段はとたんに不満を漏らすが、私は角道を止めるヘタレなので、そこは心配ない。△3四歩に▲6六歩とした。
そこへOg氏が見えた。Og氏は大野八一雄七段の弟弟子なので東十条とは縁が薄いが、近くに来たついでに寄ったものだろう。
S君のところは相矢倉。Fuj氏のところは植山七段が玉頭位取りに出た。私の将棋は、▲4六歩に植山七段が△5五角と出たので、▲4七銀と上がった。
「あれ? この将棋見たことあるなあ」
とOg氏。「同じだ。前、植山先生との練習対局で出た局面です。もう30年も前だけど」
いつもながら、棋士関係者の記憶力の良さには感心する。
右の将棋は△2五歩▲同歩△同銀。居飛車側は2筋の歩が交換できれば満足だろう。
▲2六歩△3四銀に、Fuj氏は▲3八金と締まる。
「Hisさんならノータイムで▲3八飛だね」
と私。His氏はいま、何をしているのだろう。
代わって私の将棋は、植山七段の△5三銀右に私の方が▲3八飛と回ったが、ちょっとおかしかった。
▲3五歩△同歩▲同飛に△3三銀。…あれ? こんな王手の防ぎ方があったのか。
しまった…。袖飛車にするときは、相手が△5三銀「左」ときたときに効果がある。これではただの、玉飛接近である。
どう考えても作戦負けになり、▲3九玉がこの位置ではヤバイと、私は玉の移動を開始した。すなわち左辺に逃げるのである。
「風車ですか」
とOg氏。まったくその通りで、先手番なのに積極性がなく、つまらない将棋にしてしまった。
後方では臨時スタッフのW氏が、S君パパと談笑中。右のFuj氏は穴熊に囲っている。Fuj氏の穴熊は珍しいが、ちっとも固くなさそう。苦戦しているようだ。
私のほうは、植山七段が厚みでつぶす順があったのだが、そこは指導対局なので見送ってくれる。しかしそうこうするうち、私にも楽しみのある局面になった。
右のFuj氏は△2七にと金を作られ、いくばくもなく投了した。S君も、植山七段に惜敗したようである。
私のほうは、△6四角と打たれた局面で、と金の方を守ったのが敗着となった。△8六角と、金を取られたのが意外に痛く、以下数手で私の投了となった。
やはり平手で連勝することは難しい。早速感想戦に入ったが、私が棋理にない手を指したからか、途中の指し手が再生できない(後で分かったのだが、植山七段が△8六歩と金頭に打ったとき、私が▲9七角を主張して譲らなかったため、滞ってしまったようだ。本譜は▲7七金だった)。お互い苦笑いして、感想戦は終了となった。
なお参考までに、終盤の局面から投了までの指し手を記しておく。

以下の指し手。▲8六角△同角▲同金△6五歩▲7四歩△6六歩▲7三歩成△6七歩成▲同玉△8一飛▲7二角△7一飛▲8三角成△6四角▲7二と△8六角▲7一と△6六歩
▲5八玉△5九金▲同飛△6七歩成▲同玉△5九角成▲5八金打△8六馬
まで、植山七段の勝ち。

▲7二とが悪手で、ここは▲7六金と寄るところだったらしい。以下△7三飛▲同馬△同角▲6一飛は難しい戦いだったらしい。
隣ではFuj氏とS君が練習将棋を指していた。相居飛車系の将棋で、S君が快調に攻めているようである。敵金を剥がし、▲5三歩と飛頭に叩く。
S君、このまま寄せきるかと思いきや、Fuj氏が△7七銀から先手玉を鮮やかに詰ましたのでビックリした。
攻められつつも1枚駒が入るのを待っていたようで、Fuj氏の将棋には、こういう死んだフリ攻撃がままある。
「後手の持ち駒を勘違いした」
とS君。穴熊と違い「Z」の形ではないので、うっかりしたのかもしれない。しかも感想戦を進めると、本譜の順では、S玉が詰まないことが判明した。じゃあ詰まないのか…? というところで、S君が角を8九に捨てる手を発見した。以下綺麗に詰み。やはりS君の終盤力は、タダモノではない。
これできょうの指導対局は終了。きょうはちょっと、囲碁客が少なかったようだ。我が将棋部も、もう少し客を増やさなければならない。
S君が帰り、残った5人で、前回も寄った中華料理屋に入った。
みんなは焼肉定食の類を頼むが、私は前回と同じ「担担麺と半チャーハン」のセット(590円)を頼む。私はこれがいちばん、「味がいい」。
酒の入ったOg氏は酔いが回ったか、
「きょうの将棋、Fujさんはあそこで▲3八飛と回らなけりゃ駄目。大沢さんは、あそこで▲3八飛と回るべきではない」
なかなか厳しいのであった。
コメント
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