一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

C級2組の棋士が羽生名人と対局するには

2015-03-05 01:00:45 | 将棋雑記
C級2組在籍の棋士が羽生善治名人・王位・王座・棋聖と対局するには、各棋戦でどこまで勝ち進めばいいのだろう。きょうはそれを調べてみた。

●竜王戦…(C級2組の棋士が6組在籍の場合)a.ランキング戦6組5勝、決勝トーナメント2勝→3回戦 b.ランキング戦1組1回戦
竜王戦は2パターンある。a.はランキング戦6組で優勝すると、本戦トーナメントに出場できる。ここで2勝すると、1組5位の棋士と対局するので、そこで対局できる可能性がある。ちなみに今期の羽生名人は、5位にはならない。
b.は長期計画で、地道に昇級を重ね、1組で対局する。ただしC級2組の棋士が1組まで昇級したら、順位戦のほうも昇級しているだろう。

●王位戦…予選4勝、リーグ戦4勝以上、紅白プレーオフ勝利→挑戦
羽生王位なので、挑戦しなければならない。予選から数えて、最低9勝が必要である。

●王座戦…一次予選4勝、二次予選2勝、挑戦者決定トーナメント4勝→挑戦
羽生王座なので、挑戦しなければならない。一次予選から数えて、10連勝で挑戦となる。

●棋王戦…予選4勝、挑戦者決定トーナメント1勝→3回戦
羽生名人は挑戦者決定戦の3回戦から登場するので、予選勝ち上がり者は、まずひとつ勝たねばならない。

●王将戦…一次予選4勝、二次予選3勝→挑戦者決定リーグ戦
挑戦者決定リーグに入れば、必ず対局できる。しかしそこまで7連勝が必要だ。

●棋聖戦…一次予選4勝、二次予選2勝、決勝トーナメント4勝→挑戦
羽生棋聖なので、挑戦しなければならない。一次予選から数えて、10連勝で挑戦できる。

●朝日杯将棋オープン戦…一次予選3勝、二次予選2勝→本戦トーナメント1回戦
朝日杯はシード枠が少ないので、都合5勝で対戦できる可能性がある。

●銀河戦…予選2勝、a.本戦トーナメント10勝→11回戦 b.本戦トーナメント5勝前後→決勝トーナメント1回戦
本戦トーナメントは長大なパラマスで、a.10連勝すれば最終局で羽生名人と当たる可能性がある。現実的には、b.5連勝もすれば決勝トーナメントに進出できるだろう。この1回戦で当たる可能性がある。

●NHK杯将棋トーナメント…予選3勝、本戦トーナメント1勝→2回戦
羽生名人の登場は2回戦からなので、本戦で1回勝つ必要がある。

●新人王戦…トーナメント戦5勝→名人と記念対局
参加資格は26歳以下、五段以下と限定されているが、ここで優勝すれば、時の名人と記念対局ができる。ただし非公式戦。

羽生名人はタイトルを4つ持っており、それ以外もリーグ戦や本戦トーナメントからの出場なので、なかなか当たらない。せっかくトーナメント戦に名を連ねても、反対の山に羽生名人がいたら、挑戦者決定戦まで勝ち進まないといけない。しかもその途中で羽生名人のほうが負けてしまったら、また一からやり直しである。
前期の棋王戦挑戦者決定トーナメントで、C級2組在籍の永瀬拓矢六段が羽生三冠(当時)と対局したが、これは極めて珍しい例であった。永瀬六段はそれまでに同棋戦で7連勝していた。
ちなみに永瀬六段はこの対局に勝ち、敗者復活戦でも両者は当たり、永瀬六段が返り討ちにした。C級2組の棋士が同一棋戦で羽生名人に連勝したのは、21世紀になって初めてではなかろうか。
いずれにしても、同じプロ棋士といえども、羽生名人と当たるのは、至難の業なのだ。棋士が棋士にあこがれる気持ちがよく分かる。
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