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薬剤師によるワクチン接種と6年制薬学教育

2021-05-27 | Aoki Office

Pharmacy News Break(じほう社)5月26日の記事を拝見しました。「薬剤師によるワクチン接種と6年制薬学教育」に関する内容でありました。↓↓
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 オンライン署名サイトChange.orgで、4月23日より「薬剤師さんが新型コロナワクチンを接種できるようにしよう!」(担い手として)という署名活動を亀田総合病院 八重樫牧人先生と共に展開した、前職聖路加国際病院で薬剤師であった昭和薬科大学(以下、昭和薬大)渡部一宏教授が自身の昭和薬科大学の学部4年生に実施される臨床実習前教育の内容の記事である。

文部科学省の薬学モデル・コアカリキュラムには、「皮下注射、筋肉内注射、静脈内注射・点滴などの基本的な手技を説明できる」と知識に関しては明記されているものの「注射に関する手技の技能」は求められていない。そうした中、将来の薬剤師によるワクチン接種等の注射手技を見据え、昭和薬科大学など新たな取り組みを始めているそうだ。

2016年から昭和薬大では、注射剤の調製に関する実習の一環として、腕の模型を用いて注射手技を学生に経験させている。この実習目標が、「将来的に薬剤師も注射手技が求められるようになったときに、一度でも手技を体験しておくことは重要である」とのことからであるらしい。学生は1人1回ずつ筋肉内注射手技を体験するだけでなく、静脈内注射も体験するという。採血や注射については、基本的な特徴や手技、注意点を座学でも学ぶ。例えば筋肉注射では、注射針を刺す部位や角度なども盛り込んでいる。

臨床において、薬剤師による「対人」での筋肉注射はまだだが、糖尿病インスリン自己注射手技を患者さんに説明する機会は多々ある。そのようなことを学生に伝えるために、学生が自らの腕などにペン型の針を打つこと(針の痛みを知る)経験は実習で行っている。これも実際に自分で針を刺した経験がないと「患者にも使用方法を伝えるのは難しい」という昭和薬大の実習方針に基づくことからであるようだ。

記事によると、渡部教授は、「日本の薬剤師もワクチン接種も担う海外のクリニカルファーマシストと同じことができるようになるべきだ。将来は薬剤師がワクチン接種において、問診から接種、経過観察やアナフィラキシーまで全部一括で対応できたらいい。しかし、このコロナ禍においては有事と平時を切り離して考える必要がある。今回の打ち手の議論が国民や他職種の理解を得ることができれば薬剤師でも可能である。」と話され、その上で「機運の醸成と併せて、大学の薬学教育でもしっかやっていかないといけない」と結ばれていた。


参考: Pharmacy News Break(じほう社)2021年5月26日
写真は 渡部教授から提供いただきました。

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