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ケンタッキーへの道7

2006-04-23 | 米国留学トホホ録
初めてのアメリカがケンタッキーだった自分は右も左も分からない状態でアメリカの生活を始めました。
車をレンタルしてアパートを探して、家具を購入してなど、全くの「異邦人」であった自分を助けてくれたのはノースカロライナ州出身のジェフ・ケラー研修医でした。彼は卒後3年目の研修医、病棟で「日本人が来るらしい」という噂を聞きつけて「さぞ困っているだろう」と思って自分が泊まっていたモーテルに誰に頼まれる事もなく訪ねてくれたのでした。お陰でアパートは彼が住んでいる隣の部屋に首尾良く入る事が出来たのです。

さて2年目になり、多少アメリカの生活に慣れた事もあり、ケラー医師もケンタッキーを離れる事になったので一戸建ての借家に移りました。今まで住んでいたアパートは洗濯機など全て揃っていたので問題ありませんでしたが、今度は自分で用意する必要がありました。新品を買えば良かったのですが英語にも慣れたし、短期間しか使用しないから、、という事で中古を買いました。これが失敗でした。
買ったその日、早速使おうとするとウンともスンとも動きません。早速、文句を言って2台目を設置させたら、今度は動きました。しかし水が溢れるだけで周囲は水浸しです。電話をかけても留守電のみ。しびれを切らして郊外の店まで出向いて文句を言おうにも電気は点いているが誰も返事をしません。居留守です。
仕方なくBBBというところに連絡しました。Better Business Bureauの略で消費者センターみたいなところです。恐らくそこから警告が行ったのでしょうか、スグに店から連絡が来ました。また別の洗濯機と交換するというのです。もうこりごりでしたから「I will see you in court」(裁判所で会おう)と啖呵を切りました。その後の店の動きの速い事、あっという間に使える洗濯機が手元に設置されたのでした。
善良で親切、アメリカの良心の典型といったジェフ・ケラー。そして客が言葉も不自由な外国人となれば徹底的にカモにする中古車販売店や洗濯機屋。どちらも「生のアメリカ」とでもいうべき経験でした。
(「ケンタッキーへの道」はこれが最終回です。また別のトホホシリーズを近日中にお届けする予定です。)

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3 コメント

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エンドルフィン (米国はいまだにからまん棒ですから、、)
2006-04-23 10:13:24
ケンタッキーへの道、いつも共感しながら拝読させていただいています。話はちょっとずれますが、この写真にもありますように、アメリカの洗濯機はいまだにからまん棒がついています。iPodなどの例外もありますが、やはり電気製品とかの信頼性とか洗練度は日本が一番だと思います。NY Timesにも日本はtechnologically most advancedな国だと書かれていました。

スペースシャトルなんかももし乗るなら日本製にしたいです。

お風邪のほうはもう大丈夫でしょうか?
依然として (Aoki)
2006-04-23 16:18:45
エンドルフィン先生、コメントをありがとうございました。自分は依然としてベッド上安静にしています。今回、久しぶりにかなり強烈な風邪にやられています。まあ、元々日曜日には仕事はしない事に決めているのですが、、。 元気で。
Unknown (ys)
2011-09-11 22:55:01
偶然見つけました、この記事。とて~も、よくわかります、ご体験された洗濯機のこと。一方「さぞ困っているだろう」と頼まれることもなく訪ねてきてくださったジェフ・ケラーさんは、本当に素晴らしい方です!! 初めての国に来て、早速こういう方と逢えるのは本当にありがたいことだと思います。私はインディアナで働いていました。マイノリティ、特にアジア系が少なかったです。ミッドウエスト、懐かしいです。