吹雪の中みつけた明かり。とめてもらった夜になにやら包丁を研ぐ音。
ちらっとのぞいたら、「み~た~な~」
鶴の恩返しの女性は、人の見ていないところで自ら羽を抜いて機織をしていました。
ちらっとのぞいたら、「みてしまいましたね・・」
岩田先生はもしかしたら、誰もみていないところで倍速で仕事をこなせるボタンをぽちっと押しているのかも? →「あ、ばれちゃいました?」とか言ったら楽しい(^ー^)
・・と思えるほどに生産性が高く、そして幅広い成果物を世に送り出しています。
新刊『「患者様」が医療を壊す』は、すでにたくさんのかたに読まれ、書評も出ているそうです。
青木編集長のところにも1冊いただきまして(ありがとうございます)、部内回し読み中です。
タイトルから「崩壊本かー」と誤解する方もいるかもしれません。
岩田節で崩壊阻止策を提案しているのか、と思う方もいるかもしれません。
が、実はそうではありません。
一般書なので、患者さんにとって医師を上手に活用するtipsなども書かれていますが、この本がもっともインパクトをもつのは、しゃかりきにやってきたところでちょっと立ち止まっている医師・医療者ではないかとおもいました。
岩田先生は「上手にやれ」「正しくあれ」「これがイケてるぜ」とはいわないんですね。
自分はこんなふうにやっている、という書き方は一見よくあるジジ(ばば)クサイ人生指南のように誤解されがちですが、岩田先生の強みは、「ありゃちがう」となったら「ごめんなさい」といえる誠実さ、「私は多くのものをパクっています」という正直さ、「知りません」とお医者“様”の階段を下りるフットワークの軽さではないか。
それは相手(患者“様”とか)のためというよりは、まず自分自身のために重要なことであり、その上で向き合うほうが結果としてお互いよい関係、よい医療になるんじゃないか、という語りが行間から見えてきます。
本の帯に「医者と患者が対等なんて大間違い」とあります。
・・・・対等じゃないにきまってる!ということではなくて、対等じゃない、なりにくい、その構造はこういうことでしょ?と理解する、しようとすることが結果的には対等な関係につながっていくのではないか。
本の帯にある内田樹さんの「臨床家の言葉はわかりやすくて、深くて、ちょっと矛盾している(そこが好き)」
・・・・この“そこが好き”という肯定が、読みすすめていくときに山椒のようにきいてきます。
論じることが目的の、論じているうちに自分が高揚してしまい本来の目的はなんだかわからなくなるような言説と一線(いや、二線三線)を画してます。
多くの崩壊論が嘆きや怒りベースの、問題の外部化であるのと比較すると、ちがうところに軸をおいた本です。
人を動かすのは、熱さや正しさばかりではなく、やわらかさもだいじだなあ。
本棚にもどすとき、論説本ではなく、人生で何度か読むエール本のとこに並べよう、と思いました~(^^)by編集部
岩田先生のブログがお引越しされて新しくなっていました♪。
ちらっとのぞいたら、「み~た~な~」
鶴の恩返しの女性は、人の見ていないところで自ら羽を抜いて機織をしていました。
ちらっとのぞいたら、「みてしまいましたね・・」
岩田先生はもしかしたら、誰もみていないところで倍速で仕事をこなせるボタンをぽちっと押しているのかも? →「あ、ばれちゃいました?」とか言ったら楽しい(^ー^)
・・と思えるほどに生産性が高く、そして幅広い成果物を世に送り出しています。
新刊『「患者様」が医療を壊す』は、すでにたくさんのかたに読まれ、書評も出ているそうです。
青木編集長のところにも1冊いただきまして(ありがとうございます)、部内回し読み中です。
タイトルから「崩壊本かー」と誤解する方もいるかもしれません。
岩田節で崩壊阻止策を提案しているのか、と思う方もいるかもしれません。
が、実はそうではありません。
一般書なので、患者さんにとって医師を上手に活用するtipsなども書かれていますが、この本がもっともインパクトをもつのは、しゃかりきにやってきたところでちょっと立ち止まっている医師・医療者ではないかとおもいました。
岩田先生は「上手にやれ」「正しくあれ」「これがイケてるぜ」とはいわないんですね。
自分はこんなふうにやっている、という書き方は一見よくあるジジ(ばば)クサイ人生指南のように誤解されがちですが、岩田先生の強みは、「ありゃちがう」となったら「ごめんなさい」といえる誠実さ、「私は多くのものをパクっています」という正直さ、「知りません」とお医者“様”の階段を下りるフットワークの軽さではないか。
それは相手(患者“様”とか)のためというよりは、まず自分自身のために重要なことであり、その上で向き合うほうが結果としてお互いよい関係、よい医療になるんじゃないか、という語りが行間から見えてきます。
本の帯に「医者と患者が対等なんて大間違い」とあります。
・・・・対等じゃないにきまってる!ということではなくて、対等じゃない、なりにくい、その構造はこういうことでしょ?と理解する、しようとすることが結果的には対等な関係につながっていくのではないか。
本の帯にある内田樹さんの「臨床家の言葉はわかりやすくて、深くて、ちょっと矛盾している(そこが好き)」
・・・・この“そこが好き”という肯定が、読みすすめていくときに山椒のようにきいてきます。
論じることが目的の、論じているうちに自分が高揚してしまい本来の目的はなんだかわからなくなるような言説と一線(いや、二線三線)を画してます。
多くの崩壊論が嘆きや怒りベースの、問題の外部化であるのと比較すると、ちがうところに軸をおいた本です。
人を動かすのは、熱さや正しさばかりではなく、やわらかさもだいじだなあ。
本棚にもどすとき、論説本ではなく、人生で何度か読むエール本のとこに並べよう、と思いました~(^^)by編集部
「患者様」が医療を壊す (新潮選書) | |
岩田 健太郎 | |
新潮社 |
岩田先生のブログがお引越しされて新しくなっていました♪。