Dr. WAKASAGI at HEI-RIVER(閉伊川ワカサギ博士)

森川海をつなぐ学び合いの活動を紹介します

新年がスタートしました(ご挨拶)

2019-01-15 | 水圏環境教育

皆様

いよいよ新年がスタートしました。

皆様,におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。

昨年中は,大変お世話になりました。ここに,厚く御礼申し上げます。

 

森川海を基調とした地域づくり教育におきまして並々ならぬご指導ご鞭撻を賜りました。

森川海を基調とした地域づくり教育は,人々と森川海はつながっていることを理解することで,

ネットワークを構築し,レジリエントな持続可能な社会構築を目指しています。

この活動は,2017年12月ユネスコIOCから発行されたガイドブックで先進事例としてご紹介頂いております。

 

昨年は,8月,10月には海外の小中学生,大学生ならびに大学関係者を東京都港区と岩手県宮古市に招待し,

森川海でのフィールドワークを行い,森川海のつながり意識の変化を調べたこと

教育アウトリーチ活動を論文や英文の著作にできましたことはこの上ない成果であります。

今年は,昨年に引き続き森川海を基調とした地域づくり教育を推進し,意識の変容を調査していきます。

 

また,港区立港南中学校と連携した運河学習も今年で,10年目を迎えます。昨年は,芝商業高校とも連携授業を行いました。

十字モデルワークシートを活用した野外学習は,科学的思考力を育成する上で効果的であることが分かってきました。

そして,大学が位置する港区港南地区は武蔵野台地の東端に当たり,まさに森川海のつながりの最前線であり,

立体的な水辺空間を活用したエコツアーのプログラム開発にも力を注いでいきたいと考えております。

 

岩手と東京は500km離れておりますが,森川海のつながりが存在している点で共通性があります。

一方で,過疎高齢化と過密化,水質悪化という対極の問題があります。

人々が身近な森川海の環境を体感すること,そして対等な立場で情報を共有すること,

そこから新しいアクションが生み出されると確信しております。

 

今年も,森川海を基調とし,対等で対話して学び合う水圏環境教育を推進していきたいと考えておりますので,

引き続きどうぞよろしくお願い致します。

 

(佐々木剛)拝

 

追伸 ご参考までに,招待頂きました講演会,教育アウトリーチ活動の一覧を添付いたしました。

関係各位にあらためて感謝申し上げます。

 

 

 


アイエンター株式会社様ご提供により溶存酸素濃度計を設置しました。

2019-01-13 | 水圏環境教育


エネルギルギッシュで、チームワークの良い皆様のお力によって、無事溶存酸素濃度計を設置することができました。ありがとうございました。この溶存酸素濃度計は、アイエンター株式会社様にご提供いただきました。ありがとうございます。一時間間隔でデータが世界中に発信されます。

明治神宮から出た水は、パワースポットを経て若者の街原宿、渋谷を経て、古川を経由してこの芝浦にやってくる。私達たちの生活排水も同様にこの現場にやってくる。知れば知るほど驚きの事実。どのような場所にいても私達は地べたに生きている。「地べたと私達はどのようにつながっているのか」を理解することが大切。

芝浦について

2019-01-11 | 水圏環境教育

 かつて芝浦は人が集まり魚を捕り,貝を拾い,海水浴をして自由に過ごす場所すなわちアジールの空間であった。具体例を示そう。魚介類が豊富なこの場所には古くから漁師さんが住んでいた。しかも,徳川将軍によって永久に魚を捕って良いとする権利を与えられた由緒ある人々だ。その上,未だに在来知を持っている人々が生活している場所であり,素晴らしい。江戸の誇りだ。
 日本で最初に鉄道が走った。東京タワーができた。上流には明治神宮もある。日本人の東京人の精神性がそこに生き続けている。それだけではない。港区芝浦は,武蔵野台地の東端に位置している。
 古くは,南方からたどり着いた快眠が数多く生活していた。その証拠に数多くの縄文遺跡が発見されている。また,神社も多い。神社は竪穴式住居の跡地に建てられているという。神社は,縄文人の住んでいる場所を示しているのだ。縄文人は数千年にわたり居住していた。どこに居住していたか。港区で言えば,古川流域,東京タワー,麻生,白金,三田山などなどの岬や川沿いで生活していたのである。
 このような人々の生活を支えていたのは何か。その一つが豊かな湧き水だ。武蔵野台地を流れ出る湧き水だ。今でも,港区内では湧き水の枠場所は20箇所に及ぶ。その湧き水は陸上から栄養塩を海へと運び,魚貝類を産ませる。それを人々が食する。自然の循環が港区にはあったのだ。もう一度復活させたいと願う。