Dr. WAKASAGI at HEI-RIVER(閉伊川ワカサギ博士)

森川海をつなぐ学び合いの活動を紹介します

「ヤマメの採卵、サクラマスの不思議」

2012-11-03 | 水圏環境教育
茂市小学校総合学習の一環としてまた,岩手大学海洋大学三陸復興プロジェクトの一環として「ヤマメの採卵、サクラマスの不思議」をやらせていただいた。
閉伊川漁協さんの心配り、おもてなしに感謝したい。この施設はみんなのものである。みんなで管理して大事にして後世に残していただきたい。と組合長さんは語った。
このイベントの目的はそして被災地の子供たちを勇気づけ、産業の振興、流域の管理、そして最終的にサクラマスのブランド化である。「ブランド化」というのはすなわちさんりく沿岸域の付加価値を高めることであり、価値の向上である。価値を向上するためには、単なる大量生産や直近の収入の向上を目指した結果重視の取り組みだけでは難しい。プロセスが大切である。しかし、どうしても結果を求める風潮にある。結果にたどり着くまでの経過が大切。

プログラムの概要
場所 閉伊川漁業協同組合 押角養魚場 このような場所を提供していただくことは、滅多にないことである。「東京海洋大学や閉伊川大学校の関わりの中で実現できる。是非これからも続けていきたい。」とありがたいお言葉をいただいた。
日時 平成24年11月1日9時から13時まで
対象 茂市小学校1ー3年生総合学習
内容 ヤマメの養魚場にて小学生を対象としたヤマメの採卵受精を実施。約5万尾の受精卵を作った。ヤマメの生態,サクラマスについて講義したあと,ヤマメの串焼きをごちそうになりました。来年4月以降に標識をつけて放流する予定である。
参加者 児童16名 教諭(クラス担任2名)、校長、学校コーディネーター 閉伊川漁協組合町、参事、事務員、現場作業員4名、閉伊川大学校2名、


ヤマメの重要性の認識
また、サクラマスとサケ同じサケ科であるものの、補助金が十分にでない。遊魚であり,水産業に結びつかないというがそれは大間違い。川を下って海でとれ、海の漁師の収入にもつながっていることはサクラマスの遡上量と宮古漁協の定置網の漁獲から推測できる。しかしその確証が十分得られていない事も事実である。

流域管理の必要性
刈屋川は大雨が降っても水が濁らない。閉伊川は濁りがある。この濁りは、清流に棲むヤマメ、イワナ、カジカにはマイナスである。全国のサクラマスの供給基地である押角養魚場は濁流が発生すると周年を通した養殖ができなくなる。砂防ダムは場合によっては大変な被害をあたえる。しかし,総合的に流域を管理できる機能が日本には十分整っていない。教育の視点で川を維持するという考え方も必要ではないだろうか。


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