北京・胡同窯変

北京。胡同歩きが楽しい。このブログは胡同のあんな事こんな事を拙文と写真で気ままに綴る胡同お散歩日記です。本日も歩きます。

第191回 北京・校尉営胡同(後) 某宅拝見、天都広場など

2018-05-24 10:01:06 | 北京・胡同散策
保護院落と書かれたプレートの貼られた36号院をあとに少し行くと、宅門と門洞を
間に二層のお宅が並んでいました。



胡同の雰囲気にあわせているのでしょうか。資金面のことはさておいて、この界隈の胡同、
たとえば栄光胡同のアパートの階段の上から見かけた簡単な造りの二階部分(次の写真)とは
だいぶ違い、堅牢そうな造りの二階部分を、なぜ場所によってこうも違ってしまうのかと興
味深く拝見しました。





上の写真の左手にゲートの一部が写っています。ここは、前回ご紹介した「天都広場」へ
通じていて、胡同の住民が広場へ行くのに便利な場所になっています。



次のお宅は16号院。



保護院落のプレートが貼られていました。



内部の様子をほんの少しですが、ご覧いただきます。



隣との境の塀。







上の写真奥、突き当りを左へ。









今回はこれ以上進めそうもない状況。もとに戻りました。





こちらは14号院。



保護院落です。



その隣の甲14号院。



こちらも保護院落なのです。



その隣は保護院落ではありません。



でも、ワンちゃんの寝顔は、かけがえのないものとしていつまでも守ってあげたい、
何人たりとも不可侵な超保護対象(このワンちゃんは、人が各人独自の時間を生きて
いるように、ただひたすら自分の時間を生きているだけなのかもしれませんが・・・)



そして、しばらく行って某お宅。



次の写真は、昨年11月の上旬に撮った同じ場所。



その時はまだ改修工事中で、新しいマンホールの蓋などが放置されています。

このお宅の門をくぐると中庭を囲んで四つの棟が建っています。この日、幸いにもその内の
一棟の内部を拝見することができました。少しですがご紹介させていただきます。

宅門をくぐると、中庭に鳥籠。



ネコもうつらうつらしていました。



玄関のドアを入ると台所。



内装工事がとりあえず終わってまだそれほど時間が経っておらず、工事のため運び出した家財道具が
まだそろっていないそうです。

台所の奥には、部屋が二つ。



各部屋とも清潔な白で統一されています。





新しい暖房設備などもととのっています。



上にご紹介した部屋の隣は寝室。

ベッド、テーブル、数脚の椅子などが置かれ、やはり新しい暖房施設もありました。



白く塗られた壁に『清明上河図』が飾られていたのが印象的でした。



なお、付記しておきますと、この部屋を某団体から譲ってほしいという話もあるそうです。しかし、
そこにはやっかいな複雑な事情があり、この話しは未成立なのだとか。

再び時計の針をもとに戻して歩きます。



うっ?



「宜興会館 文保院騰退办公室」というプレートが貼られています。



そういえば前回ご紹介した宜興会館は、2009年に西城区人民政府より「文物保護」の
対象になっていることを書き漏らしていました。

このオフィスは、その宜興会館跡地に住んでいて、現在は立ち退いた元住民たちとの
交渉に使われているようです。

あと少しで校尉営胡同も終点。



この辺りに来ると昨年11月見てしまったことが頭をよぎります。

その時は、鋪陳市胡同の北端に通じる東端からこの胡同におじゃましたのですが、
まさに改修工事中。



解体中の建物など。







再び時計の針をもとに戻します。



いよいよ終点。



突き当りを右折すると鋪陳市胡同です。

ここで、再び胡同と天都広場をつなぐゲートのところに引き返し、広場に出てみました。



当日は、まだ五月の中旬だというのに高気温で、ワンちゃんたちもつらそうでした。



健康増進のための運動用具。
この日は暑さのため、ご覧の通り。



しかし、卓球施設には卓球ファン。
ここは誰でも自由に卓球を楽しめる施設です。



かつて日本のテレビ番組内で、福原愛選手が北京の上のような卓球場で一般の人たちと卓球を
楽しんでいる場面を拝見したことがありました。福原選手によれば「中国の人たちは、卓球の
上手な人が多い」とか。その言葉を「うん、うん」とうなずきながら拝聴する。

その番組では、福原選手が北京の胡同を歩いている場面もあった。選手の昔からの大ファン
だという、胡同にお住まいのお年寄りに愛ちゃんが再会するするため訪ねていくという内容。

愛さんの胡同を歩く姿を拝見して、この方は胡同について詳しいんじゃないかな、と思ったり、
愛さんと一緒に胡同を歩いてみたいなぁ、などと勝手なことを思い描くも、福原選手は有名人
なので胡同を歩くとちょっと困ることもあるかな、などとやはり勝手なことを考えたりする自分
が、可笑しかった。

この広場を訪れる人々の目を楽しませてくれる花々に、一時暑さを忘れる。
数年前までのこの辺りをご存知の方は、その変貌ぶりにビックリなさるのでは。











この広場の東側にある地下鉄7号線「珠市口駅」D西南口出口。



この界隈の胡同を訪れるため、すっかりお世話になった地下鉄の駅。
天橋地区には興味深い胡同がまだまだあるのですが、校尉営胡同まで無事に歩くことができたので、
次回からは他の地区の胡同を歩く予定です。再びこの地域に舞いもどるまで、この駅ともしばしの
お別れ。ありがとうございました、珠市口駅さん。また会いましょう。



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