北京・胡同窯変

北京。胡同歩きが楽しい。このブログは胡同のあんな事こんな事を拙文と写真で気ままに綴る胡同お散歩日記です。本日も歩きます。

第84回 通州 紫竹庵胡同31・雪の日のメモランダム(その六)椅子胡同など

2016-02-18 11:03:54 | 通州・胡同散歩
次の写真は、前回ご紹介した子供たちの落書きのある物置の横を走る路地です。




上の路地の前辺りから胡同東側を撮りました。




歩いて行くと、普段は日向ぼっこや世間話に近所の人たちの集まる場所なのですが、
雪の日にはこんな光景が見られました。



雪の積もった椅子が、独特の味を醸し出しています。
こういう光景にも胡同なりの生活の感触があるからでしようか。

眺めていると、じわーっと胸に迫るものがあり、角度を変えて正面からも撮りました。



椅子のうえ 雪降りつもる 道ばたの

心の奥から熱いものがこみあげてきました。ステキです。


ところで、北京の胡同には、「椅子」という言葉を使っている胡同名があります。
今回は、現在も健在なもの、すでに消失してしまったものを織り交ぜて
ご紹介させていただきます。

〇椅子胡同

現在の東四十条橋の西側にあったものですが、2001年以後なくなりました。
地図は1949年のもので、北京が「北平」と呼ばれていた頃のもの。以下すべて同じ
地図を使用しています。




〇椅子圏胡同

陶然亭公園の北側にありました。
もとは「椅子圏」とか「椅子庵」と呼ばれていたようです。1965年に「椅子圏胡同」に
改められ、1996年になくなっています。




〇椅子巷

宣武門大街沿いの西草廠北側。
1939年には「椅子胡同」また「椅子圏」と呼ばれていました。
1965年に「椅子巷」と改名されています。




〇西椅子胡同

西長安街地区の北部にあり、「府右街」沿いにあります。
清代にすでにあり、「東椅子胡同」という胡同名の胡同も近くにあったようです。




〇后椅子胡同

北京駅の近くに「国際飯店」がありますが、その北側にあります。
地図~お分かりのように、かつては「前椅子胡同」「中椅子胡同」という
胡同名もありました。




〇小椅子圏胡同

西直門内大街と新街口南大街が交差する辺り。
1911年以後「椅子圏」と呼ばれていたのですが、1965年に現在の名前に
改められました。




今回は六ヶ所ご紹介させていただきましたが、地図だけになってしまいました。
次の機会にはそれぞれの胡同写真をアップしたいと計画しています。その折りには、
ぜひご来訪よろしくお願いいたします。



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第83回 通州 紫竹庵胡同30・雪の日のメモランダム(その五) 落書きとオーラ

2016-02-11 10:25:05 | 通州・胡同散歩
以前ご紹介した物置の壁に描かれていた落書きが、描きかえられていました。




子供たちなりの「遠近法」「文法」で描かれた落書き。



大きく広げた両腕、そよ風に今にもゆらゆらと揺れ動きそうな髪、
ふわっと舞いそうなスカート。どれもみんなステキです。



子供たちの落書きには、オーラがあります。

立春、春節も過ぎ、暦の上ではもう春。
春節あたりから少し暖かい日が続く昨今ですが、本格的に暖かくなるには
もう少しかかります。
暖かくなったら、子供たちはどんな落書きをするのでしょう。

雪とけて 村一杯の 子どもかな  (一茶)

今から楽しみにしています。



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