北京・胡同窯変

北京。胡同歩きが楽しい。このブログは胡同のあんな事こんな事を拙文と写真で気ままに綴る胡同お散歩日記です。本日も歩きます。

第11回 通州の胡同・劉菜園 (その一・茶の間の快楽)

2014-09-30 07:30:30 | 通州・胡同散歩
本日から数回にわたり、地元通州の胡同「劉菜園」をご紹介いたします。




どこか中華レストランを連想させる名前の劉菜園。
美味しいことに出遭いそうな予感がしてわくわくしちゃいます。

では、そんな期待に胸を膨らませて、本日も歩きます!!



これが当日の劉菜園の入口(胡同口)風景です。





足を踏み入れ、進行方向右側のおウチはこんな感じです。



玄関脇に植え込み。

北京、広く中国の自然環境は植物の生育にとって実に厳しい。だから、造花をより多く見かけるわけですが、
そんな中での植え込みのみどりです。

道端にみどりがあると気持ちがいい。それを大切にしている住人も気持ちのいい人にちがいありません。(おいおい)
通行人に対する心遣いのようなものを感じます。
「こんにちは。お元気ですか」



少し行くと・・・

洗濯物が出迎えてくれました。



感激したぁー◎◎!!!


いろいろな住宅事情はさておいて、その生活感のあふれだしたような出迎えに感激のあまり、
お日さまの匂いのするような洗濯物に頬ずりしたくなりました。(おいおい)
でも、さすがにそれは出来ないので、柄にもなくお礼に心をこめて写真を・・・。



そして、やはり柄にもなく、つくづくじわぁっと思った。


・・・胡同、それは茶の間だ。あるいは、茶の間のあふれ出した場所だ。

茶の間のテーブルの上には、クッキーの食べかけがあったり、飲みかけのお茶がまだ残るよく使い込まれた湯飲み茶碗が
あったりする。
いくらか反り返ったようなメモ用紙。そこには、次のように読めるのです。
「酒屋さんにビール。マーケットでダイコン、ニンジン、ミソ、豚肉」
さらに・・・
「帰りに、私にごほうびお赤飯、おばあちゃんにはイチゴダイフク」。

メモ用紙の横には、チビたエンピツ。

なぜか子供用の毛糸の手袋が片方だけチョコンとのっかっていたりする。

タンスの上に目をやると、どこぞの観光地に出かけた時に買い求めたいかにも月並みを絵に描いたような人形が
鎮座ましましていらっしゃる。
畳に目を移せば、読みかけの雑誌が開きっぱなしで置いてあったり、ついさっきまで枕代わりに使われていたんじゃないか
と思われるような折りたたまれた座布団があったり・・・。
外から取り込んだばかりの洗濯物がところ狭しと言った風情で投げ出されたりしていることだってある。
さらに畳に目を凝らすと、イヌやネコの毛だ。道理で柱に引っかきキズがついているわけだ。

茶の間にあるものは、ズラーッと何気ないものばかり。
でも、その一つ一つに住人たちの愛情がこもり、住人たちのこまごまとした喜怒哀楽に彩られた歴史が、住人たちと共に過ごしてきた
年月が刻み込まれ、染み透っているのです。



私は、そんな何気ないものたちに親しみを感じる。そんな何気ないものにあふれた茶の間にオーラを感じる。

そこは、よそ行き顔でもなく、けっしてしゃちほこばってもいない場所。それが茶の間。
そんなお茶の間にこそお宝はある。そんなお茶の間にこそ美しさと聖性は宿っているのです。

・・・洗濯物の出迎えに感極まり、柄にもなくリキんでしまった私は、なぜかアジのひらきの干物やサンマを焼いた時の
かぐわしい匂いを思い出していた。


私:「あなたの宝物は、なんですか?」

回答者:「以前、北京に遊びに行った時、胡同で見つけた屋根瓦ですよ。近くにいた人にもらって良いか確かめたら
     OKサインが出たのでもらってきました。日本の屋根瓦と形や材料の違いを比べたらおもしろいと思っています。
     ボクは、そういうことに興味を持っているんです」

私:「それは、おもしろそうですね」


私:「あなたの宝物は、なんですか?」

回答者:「このオルゴールよ。ワタシが幼稚園に通うようになった時、おばあちゃんが贈ってくれたものなの・・・。今は
     壊れて音が出ないけど、今度、修理してもらうことになっているのよ。今から楽しみにしてるの」

私:「それは、よかったですね。ご大切に」



洗濯物の前には、こんなおウチが・・・。



きっと中庭に建てましたのに違いないけど、住人の工夫が感じられるおウチです。
ガラスの採光用窓がシャレています。

古いものと新しいものの取り合わせって、その合わせ方によっては実に独特なおしゃれな雰囲気が醸成されます。

そっとドアを開けて中を覗いたら、庭に面して総ガラス張りのサンルームになっていたりして・・・。



歩みを進めると・・・

突き当たりです。



左側に道が続いているようです。
行ってみましょう。






突き当たり左側の角を曲がると・・・




げっ! 
そこは路地。シーンと静まりかえっています。


怖い。


別に閉所恐怖症というわけではないのです。
入ってみたい、という気持ちは臆病者の私にも人一倍あるのです。

まだ体験したことはないのですが、胡同には「抄手胡同」(思案胡同)といって、入ったところに戻ってしまう所も
あるそうです。まぁ、元に戻れるわけですから、これは安心ですが、未知の胡同ではどこへ行きどこに出るのか
分らなくなってしまうような胡同だってあるのです。

かりにこの路地がそうでなくても、どんな人に出っくわすか分りません。でっかいイヌが突然、どこからか飛び出してきて、
私にとびかかってきたりなんかしても、ちっともおかしいことじゃぁないのです。

路上でこんなことを一人思っていると、いやが上にも脚がすくんでしまいます。そしてさらに・・・
ひょっとして、私とおんなじ顔をした人間が物陰にじっと潜んでいて、突然物陰から顔をぬっと出したら・・・
どうしたらいいんだぁー!! 怖すぎて泣いちゃうじゃないかぁー◎◎!!!

・・・と臆病者の私は離人症のような状態になってしまうのです。


すると・・・もう一人の私
「没問題だな。洗濯物が歓迎してくれたじゃん!」

その声に、不安と恐怖に大きく波立っていた私の心もいくらか静まり、臆病なくせに実にノー天気な私。
居直ったわけではないのですが、みょうにサバサバした調子で・・・
「そうだな」

さらに・・・お調子者の私は、
「夢と勇気と、少々のお金だ」と、意味不明なことを心の中でつぶやき、

そして、大胆になり、やはり心の中で
「何でも、いらっしゃーい!」。


一歩踏み出しました。


進行方向右側のおウチの入口です。


落ち着きのある、周囲と合わせた色のドア。ドアノブが、シンプル。


上のおウチからちょっと先へ進み、前方方向を写してみました。




ご覧のように電動三輪車があります。
電動三輪車って、その大きさといい、そのデザインといい、そのスピードといい胡同によく似合うんじゃないかと感じます。
これも、古いものと新しいものとの取り合わせの一つです。


以前、北京の前門近く廊房二条にある本屋さん「正陽書局」に立ち寄った時のことを思い出しました。



その帰り道、こんな三輪車に出っくわしたことがあるのです。




今にも空を飛びそうです!!



海底深くだって、へっちゃら・・・かも。 

デザインといいその機能性といい、実に頼もしい、胡同によく似合う一品です。ハナマル!!!



先へ進み、右側のおウチのドア。



模様が素敵です。


私:「あなたは、どんなドアがお好きですか?」
回答者:「ボクは、木製の厚みのあるどっしりとした感じのドアがいいね」

私:「あなたは、どんなドアがお好きですか?」
回答者:「ペットを飼ってるの。だからペットが自由に出入りできる、ドアの下の方にさらにペット用の小さいドアがあるのがいいわ」

私:「あなたは、どんなドアがお好きですか?」
回答者:「なんたって、どこでもドアに決まってるじゃないか!!」

あなたは、どんな扉がお望みですか?



上のおウチの前辺りから進行方向を・・・。




先へ進み、今度は左側のおウチ。



正面から。



中に入ってみたかったのですが、今回は遠慮して、ちょっと入ったところから・・・




来た道をこわごわと振り返ってみると・・・。




先に進むと・・・



広い所に出たあぁー!!!




うおおぉー!! ヤッタァー◎◎!!!


広々とした所を眺めながら
「これで、いいんですよ・・・」
やっぱり意味不明なことを、なぜかしみじみと心の中でつぶやいてしまう私。


そうして、感動と共に左横を見ると・・・トイレ。




泣く子と地頭には勝てぬと申しますが、トイレ現象にも勝てません。

ちょっと失礼・・・。



胡同のトイレでは、思い出すことがあるのです。

かつて胡同のトイレがまだニーハオトイレだった時のこと、初めて使用した私の心に浮かんだのは、なぜかポコちゃんとペコちゃんの
次の話と光景でした。

出題者:「ポコちゃんとペコちゃんが、デートをしました。その時、ポコちゃんがペコちゃんのスカートを
     めくろうとしました。さて、そういうポコちゃんに向かって、ペコちゃんは一言なんと言ったでしょうかぁー!!」

回答者:「ミルキー!!」

クス玉が割れ、赤、青、黄色の紙ふぶきが宙を舞い、やんややんやの大喝采・・・。


その時のトイレ使用後と同様、私はスッキリした顔で劉菜園探索を続けたのでした。


胡同、私にとってそこは、美と聖性の宿るオーラを放つ日常が息づく所。
不安と恐怖と爽快感がないまぜになったような心地よさを味わうことのできる場所。
ついでに、ちょっとエロ・カワイイお話を思い出させてくれる、そんな楽しい場所でもあるです。



後日、あの時の心地よさをもう一度!! と言わんばかりに同じ場所を再び訪れたノー天気な私は、こんな光景に出っくわした。



つまったのね。


私:「あなたたちでしたか・・・」

心の中でつぶやきながら
殊勝にも感謝の気持ちをこめて写真を撮っていたら、

もう一人の私:「そういう気持ちがあるなら、少しは手伝ったらどうよ!」

私:「ウゥゥゥ・・・・・」


私もつまってしまいました。(--;)

  

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第10回 特別編・異国情緒あふれるハルビンへ

2014-09-23 02:56:42 | 旅行
今回は「胡同窯変・特別編」として、以下の記事をご紹介させていただきます。


北京の胡同にお住まいのフリーライター・翻訳家の多田麻美さんが、ご自身のブログ「北京・胡同逍遥」(9月21日付)に
東北地方はハルビンについて紹介していらっしゃいます。

その中の紹介記事、やはり多田さんお書きの『「北京の胡同から 第67回」東北地方の旧市街地をめぐる旅①ハルビン』
では、カメラマン張全さんの写真が満載。

北京での秋の夜長、異国情緒あふれるハルビンの街へ思いを馳せてみるのはいかがでしょうか。


ご興味をお持ちの方は、次のURLを。
 
『「北京・胡同逍遥」ハルビンの街並みと幌子』
http:// d.hatena.ne.jp/lecok/20140921/1411323947

または、

http://www.shukousha.com/column/tada/3449/


なお、当ブログの左横「ブックマーク」にもURLがございますのでご利用ください。


満腹楼主人拝


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第9回 通州の胡同・回民胡同 (その九・帰り道でサンタさんに出遭う・改訂版)

2014-09-18 00:27:58 | 通州・胡同散歩
いかにも古そうな門dun(土偏に敦)が何気に置いてあるおウチの隣。タバコやお茶など嗜好品を売るお店です。




その隣は、蘭州ラーメン店。




次は、胡同御用達?のペット用品店。ペットの美容もやっております。




その隣の壁には、ちゃんと看板も出ているのです。




ペット用品店正面前方。


写真の奥は、幹線道路の新華東街ですが、ちょっと分りずらいですかね。
この道路を右方向にほんの少し行くと運河が見えます。

正面奥の目隠し壁の向こう側は、現在再開発中の地域の一部。数年後、いくつもの現代的な建物が出現することが
予想されます。

地下鉄6号線の開通もあとわずか。
今年中に開通ということでしたが、予定通り行くかどうかは・・・「?」です。




炎が見えます。焚火かいな?





焚火と言うほどのことではありませんでした。


そうそう、一枚前の写真右側のレンガ塀の中は市場です。
これは、その門扉。


早市です。
午前6時から午後1時まで。残念ながらこの市場に入ったことはありません、自宅近くの運河沿いにも市場があり、
そこに行ってしまうのです。

なお、ここまでが「回民胡同」なのです。



気が付けばいつの間にかずいぶん冷え込んできました。火を見たので、余計そう感じるのかも。

もと来た道を引き返すことに・・・。








足早に歩いていくと・・・


若いママさんと男の子が追いかけっこしていました。



ママさん「どちらのお国の方ですか?」

  私(気が弱いので、緊張しながら、上ずった声で)「日本人です」



しかも、聞かれもしないのに・・・

  私「胡同を見て歩いています」

すると、ママさん・・・、
場所を移動して、



「ここは、劉菜園です。民国の時代からあるんですよ。見にいらっしゃってください」

で、気が弱いくせにお調子者の私、大胆になって・・・
出来るかどうか分りもしないくせにこんなことを言ってしまう私・・・
「謝謝、次回、きっと来ます!!」



これが、「劉菜園」だ!!

「劉菜園」と書かれたプレートがやけにまぶしかった。





そんな会話をしていると、どこからかワンちゃんが・・・



ワンちゃんの目線の先には、脚・・・





・・・じゃあ、なくて、飼い主さん!!



飼い主さん「どうです、カワイイでしょ?」

やっぱり、気が弱いくせにお調子者の私・・・
「超カワイイ!!」(これは、ホント)

この飼い主さんも「劉菜園」にお住まいだそうです。



少し先へ行くと、男性がクルマの点検中でした。

カメラを持ってウロチョロしてるので、胡同を見て歩いていると分ったらしく・・・

(指差しながら)「あそこ、劉菜園という胡同ですよ。ぜひ見にいらっしゃいよ!!」

やっばり、「次回、来ます」と返事をしてしまった私。(こんなに約束しちゃって守れんのか???) 





さらに歩いていくと、素敵な石畳を発見!!
ちょっと入ってみたかったけど、胡同の迷宮から出られなくなったら大変なので、入りませんでした。





またさらに行くと・・・、男性とワンちゃんがいました。

ワンちゃんが荷台のカゴのなかでチョコンと座っているのをイヌ語が話せたらいいのにと思いつつ見ていると、
男性が私の方を見てニコニコしているので・・・


気の弱い私は、いかにも「怪しいものではありません」と言いたげに、
やっぱり聞かれもしないのに下手な中国語で・・・

「こんにちは。胡同を見て歩いているのです」

男性(ニコニコしながら)「ここは、安家大院という胡同ですよ。見ていらっしゃい」
私 (緊張感も薄らぎ、なぜか嬉しげに、やっぱり大胆に)「謝謝、次回、来たいと思います」(おいおい、大丈夫かいな?)



こんな会話をしていると、入口から奥さんが顔を・・・。





これが「安家大院」だ!!
やっぱりプレートの文字が、私の目にはまぶしい!!




さらに進んで、以前にご紹介した小学生たちが遊んでいた路地の前に来たので中を覗いてみた。
小学生たちはもちろんのこと、だーれもいなかった。



でも・・・よく見ると奥の方でワンちゃんがこちらをじぃーっと見つめています。



私 (やっばりイヌ語が話せたらいいのにと思いつつ)「ワンちゃん、また会おうね」(と、心の中でつぶやく)
ワンちゃん ( ジィィィーッ !! )



ワンちゃんに挨拶して少し先に行き胡同の出入り口にさしかかる辺りで、赤いものが目に入った。

お!! サンタさんだ!!



ここ通州の南大街では、サンタさんが糖葫芦(tanghulu・タンフール)を売っているのです!!





サンタクロース。
思えば、今回、回民胡同で出遭った人たち、ワンちゃん、小鳥たち、そして建物たちから、もう子供でもなく、
そんな柄でもないのに、ありがたいことにいっぱいの贈り物を頂戴したような気がする・・・。

ウレシイィーッ◎◎!!



サンタさんを見てたら高い所へ登ってみたくなった。
急いで近くの百貨店の高い所へあがって、カメラのシャッターを何回も切った。

でも、自宅に戻ってから確認すると、階段を駆け上がって頭がぐるぐるしてしまったためか、胡同の屋根瓦の光景に
興奮しすぎたためか、手ブレのない、皆さんにご紹介できる写真はほんの数枚だけ・・・(トホホ)。



その内の二枚を!!









これからは、もっとカメラの腕を上げねば・・・><!!



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第8回 通州の胡同・回民胡同 (その八・食べてしまいたくなるような何気に美味な場所です)

2014-09-08 01:27:11 | 通州・胡同散歩
前回ご紹介した通州供電の社宅から少し行くと、こんな壁が・・・



こういうのが、いいんですよ。

私には、合うんです。
胸にぐっーと来ちゃいます。

陽の光が当たると、乱反射がきれい!!


屋根の上にハトちゃんが・・・。



余談過ぎちゃいますが、ピカソさんのハトの絵、絶品!!


隣には、こんな壁が・・・。



レンガによる縁取りが、素敵!!

ワンちゃんたちも、この壁の前がお気に入りなのです。




この壁から少し歩いた所から、回民胡同の東方向に向かって写真を撮っていると、
なにやら私に「おいでおいで」している気配が・・・。



行ってみると・・・



小鳥の愛好家でした。





愛好家さん達の前の壁沿いにも小鳥達がいました。

鳴き声はもちろんのこと、その姿や一つ一つの動作が、きれい!! 鳥籠、いい味出してます。



胡同にお住まいの方達って、ほんと小鳥好き!!

小鳥談議はもちろんのこと、小鳥を介して世間話に日がな一日花を咲かせるのです。










小鳥達の写真をアップしてたら、今年の春先に北京外城の胡同で出遭ったワンちゃんや鳥を思い出した。


こんな人間大好きワンちゃんがいた。




胡同お散歩中のYaYaもいた。



二人とも今も元気に遊んでいるだろうか?
今度、機会を見つけて会いに行ってみよぅっーと!!


話をもとに戻すけど、小鳥達を見ていたら、先ほどの愛好家が「これこれ。これ見てご覧よ」と、席を移動してくれた。

そこに私の目にしたものは、これ。



以前にご紹介した「門dun(土偏に敦)」でした。


摩滅の具合から思ったんだけど、これってとても貴重なものなんじゃないのか!?

私、誘惑されちゃいます!!


胡同。ジャージャー麵や羊肉串が何気に美味くて食べ飽きないように、やっぱり何気に美味い出来事やヒトを
含めた生き物たちが息づくところ、そんな場所こそが胡同なのかも・・・です。


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第7回 通州の胡同・回民胡同 (その七・ワンちゃんに怖気づく)

2014-09-01 02:31:26 | 通州・胡同散歩
前回ご紹介した路地の入り口には、こんな家が・・・

商いとして成り立っているのかどうかわかりませんが、ガラス窓に「香烟」(=タバコ)「冷飲」と見えます。

中を覗いてみると、ジュースとビールのケースが数個積んでありました。





ちょっと先に行くと、こんな建物が・・・




胡同ではよく見かける物置。

この手作り感が、素敵!!

私の見た範囲では、煉炭が貯蔵されていることが多いのです。




建て増しされたようで、入口が半分。



入ってみようかと思ったのですが、なんとなくその勇気が出ずに引いてしまった。


この入口前から東方向に向かって撮った回民胡同。




次は、左右の建物の間に橋のようにかけてある物体?の右側の入口。




入口向かって左側の壁。

この手の造りの建物は、この界隈や北京の胡同などでも見かけるもの。新中国成立後と考えてよいとは思うけど
正確にはいつごろ造られたものか? 今度調べてみたい。




先ほどの入口から中に入ってみると、左側に管理人室。

まだ幼い子供を抱っこした管理人さんにこの建物が何かを訊ねると、ここは「通州供電」の社宅だということでした。
ついでにこの建物がいつごろのものか訊ねると、管理人さん曰く「管理人になりたてでわからない」と・・・。

ちなみに、これが「通州供電(公司)」。場所は新華東街で、今ご紹介している建物のすぐ前。百度文庫によると1958年成立とあった。
ここ通州や北京の人々が電灯の放つ光をはじめて見たのは、いつのことか。やはり機会を見つけて調べてみたい。






さらに中に進み、先の壁の反対側の様子。

陽の当たっているいちばん手前が管理人さんのいる部屋。




管理人さんのいる部屋の前は、社宅の駐車場。



社宅となっているアパート。



アパートの裏側。




このアパートの横をさらに奥に行くと、今度はレンガ造りの平屋が並んでいました。




レンガの壁に取り付けられたライト。

・・・いい味、出してるなぁ、ホント。




ライトの写真撮影後さらに奥に入ってみようと思っていたら、奥の部屋からワンちゃんが突然私目がけて走ってきた。

ちょっと引きました。

ワンちゃん、びくとも動きません。




吼えるというわけではなかったのですが、臆病者の私としてはこれ以上前進できず、この日は
とりあえず退散することに・・・。

かわいい番犬でした!!

いつか、ふたたびこのレンガ造りの平屋がどうなっているのかチャレンジしたい。(ドッグフード持参で)



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