北京・胡同窯変

北京。胡同歩きが楽しい。このブログは胡同のあんな事こんな事を拙文と写真で気ままに綴る胡同お散歩日記です。本日も歩きます。

第73回 通州もあるよ!! クリスマスだよ、プレゼント!!

2015-12-25 08:35:01 | 民間交流
今回は通州もございます。
チャーリーとスヌーピーも頑張っています。
飼い犬のスースーはスヌーピーと同じ犬種です。
クリスマスだよ、皆さんにプレゼント!!
































































































通州に足をはじめて踏み入れたのは
今からおよそ15年ほど前。
住み始めたのは2006年から。

初めの頃、通州の街を歩いていると
再開発前の北京の街の面影が残っていました。

その通州はここ数年、劇的な変貌を遂げようとしています。
通州は樹木の多いところですが、
現在、建設進行中の通州新城は多くの樹木で
囲まれた街になるそうです。

大きな転換点に立ち会うことが出来てよかった。

クリスマスツリーという「生命の樹」「宇宙樹」を
仰ぎ見ながらの感想です。



   


第72回 クリスマスだよ、煙突があってもなくてもプレゼント!!

2015-12-21 12:58:22 | 民間交流

「サンタって、いますよ」
という人にも、
「サンタなんて、いるわけねぇーだろ」
と思っている人にも、
煙突があってもなくてもプレゼント!!
































今年も無事に胡同を歩くことが出来ました。
ひとえに皆さまのおかげです。
ありがとうございました。

今回はニューヨーカーの友人との合作となりましたが、
「紫竹庵胡同」も残りあとわずか。
どうなることやら・・・。

皆様の2016年がときめきと輝きに満ちた素敵な年でありますよう、
心よりお祈り申し上げております。
























































サンタって、いるよ。





  



第71回 紫竹庵胡同23・イスの周りに花が咲く!!

2015-12-17 14:00:05 | 通州・胡同散歩
「日除け、金魚のかめ、柘榴の木」(天篷、魚缸、柘榴木)
かつて中庭のある胡同生活に関してこんな諺のような言葉がありました。
四合院住宅の中庭でよく見かけられた三種類。
でも、現在の胡同を歩いていて目に付くのは、何と言ってもその道端に
置いてある「イス」。その例に漏れず紫竹庵胡同にも「イス」が置いて
ありました。






胡同の道端にさりげなく置かれたイス。そんなイスの周りに人々は集います。
晴れた日には日向ぼっこ、時によっては情報交換の場所となり、ある時には
ゲーム場と化すのです。手短に言えば、イスの周りに世間話の花が咲く。


以前ご紹介した「回民胡同」には、こんなイスがありました。



真ん中のテーブルにはお茶と灰皿。心憎いなぁ。


ところで、上にご紹介したイスはどれも新しいスタイルのものばかりですが、
古典的なイスを見かけることも。

たとえば、これ(↓)。



凳(deng・ドン)あるいは凳子(dengzi・ドンズ)。背もたれのない腰掛け(スツール)
を言うそうです。なお、背凭れのある腰掛け(チェア)のことは「椅子(yizi・イーズ)。
日本語で腰掛けすべてをひと口に「イス」と言い、漢字で書けば「椅子」となります
ので、頭が混乱しそうです。中国語では「椅子」と「凳子」との区別がはっきりして
いるんですね。

この凳子、清朝末期の写真にも登場しています。場所は四合院住宅の中庭。
写真向かって左の女性が腰掛けています。




そして、現在の胡同でも何気なく使われています。道端にちょこんと置かれていたり
するので見逃してしまうかもしれません。紫竹庵胡同にて。




この凳子を長く大きくすると、こうなります。
板凳(bandeng・バンドン)あるいは長凳子(changdengzi・チャンドンズ)と言うそうです。


この手のもので古くて渋いものを食堂などで見かけます。例えばジャージャン麺などで
有名なお店。ちなみに、上のものは魯迅博物館に参観者の休憩用に置かれていたもの。


さて、古典的なイスには、こんなのもあります。紫竹庵胡同にて。



馬札子(mazhazi・マーヂャーズ)と言うそうです。ご覧になってお分かりのように
折りたため、持ち運びが簡単。

この馬札子、かつての皇帝も使っていました。



ついでに、皇帝がその手に持っている矢の行方は、ここ(↓)。


皇帝はスポーツの真っ最中だったんです。


話しを元に戻しますが、この持ち運び便利な腰掛けは、その便利さゆえに愛鳥家の
必携アイテムと言ってよいかもしれません。



この愛鳥家さんは以前にもご紹介した方ですが、犬、鳥、鳥籠、三輪車、そして馬札子
という、胡同を語る場合に欠かすことの出来ない動物や道具にさりげなく身の回りを
囲まれていて、私には大切な写真の一枚になっています。


日本では近所の人と気軽に話をしなくなったと言われるようになってから、どのくらいが
経つのでしょうか。良くも悪くも他人様に対して無関心なわけですが、その後に続くのは、
無気力、無責任、無感動、無作法だ、なんておっしゃる方もいるようです。
それに対して胡同の道端に置かれたイスの周りには、ご近所さんが集い、晴れた日には
日向ぼっこ、ある時には情報交換の場所となり、ある時にはゲーム場と化してしまいます。
つまり、世間話に花が咲くというわけなのです。


今年の夏も近い日、紫竹庵胡同に行ってみました。そうしたら以前には二脚だったイスが
三脚になっていました。



どうやら、お仲間が増えたようです・・・。

  
  
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第70回 雪の熊家胡同で犬たちに急襲された! ~一年を振り返って~

2015-12-12 19:18:41 | 通州・胡同散歩
☆当記事をこれからご覧になろうとしている皆さまへ

いつも当ブログ『胡同窯変』をお読みくださり、誠にありがとうございます。
お知らせでございます。
今回の記事は、いつものようにお役に立たないばかりではなく(笑)、いつもより
長めになっており、普段よりいっそう貴重なお時間を無駄にしかねません。
つきましては、それでもお読みくださる方はその結果について【自己責任】という
ことで、どうぞよろしくお願い申し上げます。





雪の降った11月22日、用事で新華大街にある本屋に行った。
用事は無事に済んだ。でも、気にかかることがあり、その足で胡同に行った。

まだ東京に住んでいる頃、植物は好きでも嫌いでもなかった。でも、北京・通州で
暮らすようになってから、とりわけ胡同を歩くようになってから花や草木に興味を
持つようになった。気にかかるというのは、以前に熊家胡同や紫竹庵胡同で見かけ
た花や草木がどうなっているのか、ということだった。


熊家胡同の入口。




街の中で見かける植物たちも好きだ。それに対して、決して豪華ではないが、
胡同の玄関脇などで花や草木を見かけると「いいなあ」と思う。独特の趣、
味わいがあっていいのだ。育てている人の愛情が感じられるからだ。植物を
育てるには根気が必要だ。そもそも愛情がなければ植物など手間ひまかかる
わけで育てられるわけがない。


以前にもご紹介したが、熊家胡同には、こんな花壇がある。

かぶせてある板は、寒さから土を守るためだ。
2015年1月14日撮影。




どんな植物が顔を出すか楽しみだった。
3ヶ月後に行くと、まだいたって幼く弱々しいが、こんな芽が出ていた。


(4月23日撮影)



一週間ほど経つと、やや大きく、逞しくなっていた。


(4月29日撮影)



さらにそれから一週間ほど経つと、ずいぶん大きくなっていた。


(5月6日撮影)


用事があってなかなか出かけられないこともある。ひと月と十日ほど経って、どうなって
いるかと不安と期待を胸に見に行くと、こんなに育っている。


(6月18日撮影)


その後、三ヶ月ほどのご無沙汰があってから行くと、ひたすら「感動!!」。


(9月11日撮影)




雪の降った11月22日、本屋の帰りに胡同に寄ったのは、一つにはこのあっぱれな
成長ぶりを見せてくれた植物がどうなっているのか、気にかかっていたからだ。
もっとも、あれから二ヶ月も経っているので花の季節も過ぎ植物の姿は見られない
ことは覚悟していた。案の定、植物の姿は跡形もなく、花壇も雪に覆われていた。



今は雪に覆われた。でも、一年の内の数ヶ月間、この花壇の前を通る人々の目を
おおいに楽しませていたに違いない。それは、なんと言ってもこの家の方の植物に
寄せるたゆまぬ愛情のお蔭だ。また来年会いたい。


ところで、この家の横には、はじめて見た時には「なんだろう?」と思ったが、
鉢植えがある。
2015年1月14日撮影。




やはり、「どんな植物が顔を出すんだろう?」、そんな疑問や好奇心を持ってから3ヶ月後。
どうやらバラのようだ。
4月23日撮影






一週間ほどあと。4月29日撮影。





少しずつだが、大きく育っていく姿を見るのは言葉で言い表せないほど、楽しく、
嬉しい。

さらにそれから一週間ほど経って。
5月6日撮影。








その後、四ヶ月ほど日数が過ぎて。9月11日撮影。




そして、11月の雪の日。





前に「バラのようだ」と書いた。具体的には同じバラでも一年中楽しめる「庚申バラ」
という北京の花「月季(yueji)」だ。
北京に来た当初、よく見かける花なので「北京はバラが多い」と中国の知人に言うと、
「月季」だと教えてくれた。この場合の「バラ」とは「玫瑰(meigui)」のことだつた。
日本語ではひと口に「バラ」と言うが、「月季(yueji)」「玫瑰(meigui)」 の他に「バラ」
を表す漢語に「薔薇(qiangwei)」がある。どう違うのか興味深い。
ちなみに上の写真の花が「月季」であることが分ったのは、この花の育ての親である
この家の奥さんが教えてくれたからだ。胡同を歩くようになって、植物に興味を持つ
ようになった。東京にいる頃や胡同を歩くようになる前には、考えもしなかったことだ。



この「バラ」を見た後、もう少し進むとプランターがあるので、そこへ行った。
やはり気がかりなことの一つだった。

次の写真は1月に撮ったもの。



5月になるとこんなになっていた。ここにはなんとホオズキがあるのだ。
東京にいた頃、浅草のホオズキ市などに行った。通州の、しかも胡同で
ホオズキに再会することなど予想だにしなかったので、見かけた時は
感激した。




時が流れ、9月。ご覧のように「ホオズキ」。






11月。季節は過ぎているし、しかも雪。



また来年会えるに違いない。そう思いながら、急いで紫竹庵胡同に移動した。
以前もご紹介した、剪定された木がどうなっているかが気になっていたからだ。


その木は今年の6月には枝を思う存分に伸ばし、葉をいっぱいつけていた。




それが、9月にはこうなっていた。枝が伸びすぎ、何か不都合なことでもあったに
違いない。時に剪定することは、周囲の住人の生活や樹木そのものの成長には必要な
ことのようだ。



木の生命力は強い。切り口から出た新芽が成長して伸びていく。そう信じていたので
「大丈夫だ」、一人勝手に考えていたが、やはりこの木のその後が気になっていた。

雪の日に行ってみた。






しっかりと新芽を出し、しかも成長している。雪の日でも大丈夫なようで、
ひとまずほっとした。


この剪定された木を確認した後、再び熊家胡同に戻った。

熊家胡同の東端にある大木をぜひ見て帰りたかった。

その木は今年1月はこんなだった。
葉がすっかり落ち、いかにも寒そうだ。確かに寒そうなのだが、葉がないゆえに
木の逞しさをいつそう感じさせるてくれる。葉がびっしりと繁った樹木もいい。
でも、こういう裸木も好きだ。自然の、樹木の生命の精髄を見るような気がする
からかもしれない。



4月。



5月。



9月。





そして、雪の11月。





ふたたび裸木になつた。でも、たとえ今は裸木であっても来年になりその季節がくれば
びっしりと葉をつける。そして木は近所の人たちに涼しい木蔭を提供し、この木の周りは
人びとの集う場所となる。


「また来年~会えるよ~♪♪」 
とりあえず気になっていた花や草木を見終ったので、爽快な気持ちになって、ユーミンの
歌の一節をつい口ずさみながら再び紫竹庵胡同に向かおうと歩き出した。その時、数匹の
犬たちに急襲された。

不意をつかれ、両足に四匹ほどの犬が前後から跳びかかりまとわりついてきたので不覚にも
雪の積もる路上に座りこんでしまった。
でも、座り込みながらも、条件反射、しっかり写真は撮った。我ながらビックリだな。

私を襲ったのは、この犬たちだ!!







この後、襲ってきた犬たちとしばらく遊んだ。

遊び終わり、自宅に帰る犬たち。





自宅に戻って見ると、コートの前にも後ろにもあの犬たちの足跡らしきものがいっぱい
ついていた。
でも、この日、雪の胡同で犬たちに襲撃された私は、クリスマスにはまだひと月ほど
あるというのに予想もしなかった素敵なプレゼントを不意にいっぱい贈られたような、
そんな得した気分だった。




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第69回 雪の日には雪ダルマを作ろうよ!

2015-12-08 12:03:51 | 街角便り
東京に住んでいる頃、雪が降ると街でよく雪ダルマを見かけた。
大人が作った大きなもの、子供が作った小さなもの、その他いろいろ・・・。

雪ダルマは、楽しい。だから、自宅の居間にも雪ダルマの人形が飾ってある。






通州はお気に入りの街。でも残念なのは雪の日に街で雪ダルマをほとんど
見かけないことだ。

11月22日の雪の日、用事で新華大街にある本屋に行ったその途中にも、その
帰りに寄った胡同にも雪ダルマはなかった。

自宅への帰り道、商店街でたまに利用する食堂のお二イちゃんとおネエちゃんが、
店の前で雪ダルマを作っていた。あまりの嬉しさについ雪ダルマ作りに参加させて
もらった。


出来上がった「雪人(xueren)」は、これだ。




完成後、「雪が降ったら、また雪ダルマを作ろう」、店のお二イちゃんが
顔を火照らせながら、そんなことを言っている。
雪ダルマを作るのは、楽しい。でも、雪の冷たさで指先が痛くなる。




雪ダルマ、雪ダルマ、それでもやっぱり雪ダルマが好きだ。


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