縄文の風

「北黄金貝塚公園」を中心に
噴火湾沿岸の遺跡情報を発信します。

「縄文土器」の解読がおもしろい。

「加曽利貝塚」01(発達はない)

2020年07月10日 | 縄文楽

加曽利貝塚は「国の特別史跡」に指定されています。ここの特徴的な土器型式はよく知られています。

「加曽利E式土器」「加曽利B式土器」は土器の編年に役立っているのです。

この二つの土器は同じ遺跡から出土していますが、型式が異なるのは、なぜかです。

上記の二つの土器を眺めた時に「新しい土器はどちらか」が判断できるでしょうか。

見ただけでは、模様が複雑な方が新しい土器と考えるでしょう。

「土器の発達」は「簡単」から「複雑」に向かっていくという学説があります。最高に進んだ土器は「火焔土器」ということになりそうです。土器の発達はいくらか技術面ではあるかもしれませんが、発達は有るのでしょうか。

下の土器が「加曽利E式土器」で約5000年前の土器といっています。

左側に「加曽利貝塚館」の土器の時期の物差しをお借りしています。一番下の段階で約5000年前となっています。

一番古い時期の土器なのです。

中間に「堀之内式土器」というのがあります。

次の土器は「加曽利B式土器」で、約3500年前の土器です。

この様に、一つの遺跡で同じ形式の土器が出土するのは判りますが「異なる形式の土器」が出土するのはなぜでしょう。

この二つの土器は「環境がどのようになっていたか」を調べて土器形式の変化を確かめてみたいものです。
「堀之内式土器」(加曽利貝塚館所蔵のもの)も調べて見ようと思います。

縄文楽   浄山

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