1、苫小牧市美沢2遺跡の土器
二つの同じ遺跡の土器を比べてみます。同じ遺跡の土器であれば、時期が違っていても器形も模様も同じというのが原則と思います。千歳空港の拡張工事のための調査です。広く、平らな土地を求めているはずです。
2、土器から
・器形(円筒)から広く長く続く丘陵地域であり、数本の河川がゆったりと流れている。
・大地は湿原でヨシやかん木が茂っていて広々とした光景が想像できる。
3、二つ土器を比べる
・口縁は、緩やかな傾斜をしている。原野も緩やかな傾斜をしているのだろう。
・原野の中には数本の河川が、ゆったりと水を流している。
・「左の土器」は丸底に近く「浅い湖沼」を表している。
浅い広い湖沼が特徴
・「右の土器」は川が流れていて、周りは「谷地」になっていることを表し遠くまで続いている。
谷地を流れる河川が特徴
4、思うこと
・「丸底」の方は、浅い広い湖沼を生活の場としているが、「円筒」の方は、流れる川を主にした生活と思える。
・この土器は、食べ物を得るために「河川」「湖沼」「大地」などに感謝するためにつくったものとも思える。
縄文楽 浄山