Kenko AC No,3を使って10cmF6ニュートン反射用の
フラットナー・レデューサを作った訳ですが、APS-C冷却CCDや
K-5系に対しては素晴らしい効果を発揮してくれました。
とろが、StarShootMonoⅢ(2/3型素子)冷却CCDで使用すると、
フラット化が十分に行われていないことが判明しました。
それでもLRGB合成では気が付かず、Hα画像だけやけに周辺が
甘くなる現象に悩まされ続けていました。
Hα単色では星像が小さくなるため、僅かなピンボケも目立ちます。
今回デネブ周辺を使ってL画像とHα画像を精査したところ、
L画像でも周辺は肥大していることが判明。
なーんだ、AC No,3の過修正がこんな所に現れていたか!
と言った印象です。
デネブ周辺のHα画像(周辺画像が甘い), 120sec
デネブ周辺のL画像(実は周辺が甘かった) , 30sec
K-5系用の配置では最適に補正されていましたが、
StarShootMonoⅢ用の配置は最適では無かったようです。
とは言え、
・K-5系用のフォーカスバック値=48.46mm
・SSMonoⅢ用のフォーカスバック値=49.85mm
・SSProV2用のフォーカスバック値=31.1mm
となっており、
APS-C素子のSSProV2では綺麗なフラット画像となって
いるのです。AC No,3効果が49mm辺りを境に薄れて来るのか、
そもそもNarrowBandに対応できる性能がないのか?
K-5系とSSProV2でフォーカスバック値が17.36mmも異なる配置
なのに、共に十分にフラット化されていて満足な星像です。
SSMonoⅢではフィルタホイールが挟まるため、最短で上記の
値となっています。つまり改善の余地がありません。
SSMonoⅢの画像はAC No,3を入れない場合と大差ないように
見えます。0.83倍程度のレデューサ効果はありますが、
さてどうしたものか・・・
視野1/4辺りでピントを合わせると全面で満足出来るのか?
いやいや、それはごまかしの妥協策でしかないよなあ~。
うーん、悩む。
まあ、MPCCⅢを買ってはありますが、
この鏡筒には改造しないと組込めません。
元々はMPCCⅡで作る予定だったのですが、発注してから6箇月
も納品されず、その間にAC No,3で自作してしまったわけです。
MPCCⅢはF4.5に最適化されているが、F4~F6まで使えるとな
っています。でも、F6に使ってNarrowBandで撮って、
AC No,3と大差無かったら悲しいなあ。